今月狙いたい魚 10月に狙いたい魚 太刀魚

テンヤとは何なのか？
オモリと鈎を一体化させて全てを１つにまとめた仕掛。
余分なモノがないので準備が簡単なのがいいですね。ラインにテンヤを結んで、エサをワイヤーでくくりつけるだけ。そして操作も煩わしさがなく楽。意図した動きを出しやすく、アタリも取りやすいんです。

では、テンヤを使ってどのように釣るのか？
まずポイントに到着したら船長の指示するタナをしっかり聞くこと！ 実はこれが一番大事。太刀魚釣りはタナ取りが命なんです。
太刀魚は上を向いて立ち泳ぎしながら獲物を待つ魚。テンヤが泳層より下に落ちると反応してくれませんし、瞬発力はありつつも泳ぎが下手な魚なので射程範囲が狭く、上の層でもちょっと遠いだけで追尾を諦めます。タナは１ｍ外すともう釣れない。そう心得ておいて下さい。
タナを確認したら、仕掛をそのタナまで落としてタダ巻き。巻きスピードを変えたりしながら、反応を探っていきます。これが基本動作。
そこに太刀魚がいるなら、これで何らかの反応が返ってくるはず。
活性の高い状態なら、ガツンとアタリがきて、そのまま鈎掛かり。ググっと竿が引き込まれることでしょう。
太刀魚は他の魚と違って全身をくねらせて下向き（尻尾方向）にも泳げます。そのためファイトは釣り人との綱引きのような引っ張り合いにも。これがトルク感のある独特の引き味で病みつきになりますよ。

小さいアタリはくるんだけど、ガツンとは乗ってこない・・・。
当然活性の高い状況ばかりではありませんよね。むしろ大半はそんな状況ですし、難しくも面白いのはここからです。
牙のような長く鋭い歯を持つ太刀魚は捕食方法が独特。一般的な魚のように獲物を吸い込んで捕食するのではなく、噛みついて捕らえます。そのため鈎を口の中に送り込むことが難しく、アタリがあってもカジリ逃げされて掛からないということも多いんです。
そういう時は、小アタリが出たら積極的に合わせて掛けてみましょう。それで乗ってくれることも多いですね。
アタリがあっても巻き続けていると反応が消えるし、小アタリを合わせてみても空振りするようなら、敢えて巻くのを止めてみるのも手。
そういう時は太刀魚が獲物を追い切れる状態ではなく、まず軽く噛みついてダメージを与えてみて、仕留められるかどうか様子を見ている可能性が高い。そこで仕掛を巻き続けると、太刀魚が捕食不可能と判断したり見失ったりするでしょう。だから止めて食わせるわけです。