釣って遊んで味わう!「手漕ぎボート」で満喫する休日の海釣り

「船釣りに挑戦してみたいけれど、乗合船は料金が高そう」「船酔いが心配」「周りの人に迷惑をかけないか不安」。そんな理由で一歩を踏み出せない人は少なくありません。そこでおすすめしたいのが「手漕ぎボートで楽しむ海釣り」です。

乗合船より費用を抑えられ、自分たちのペースで釣りができるのが最大の魅力。体調が悪くなれば岸へ戻ることもでき、ねらう魚やポイントも自由に選べます。また、防波堤では届かないポイントまで広く探れるため、シロギスをはじめ、さまざまな魚との出会いも期待できます。
今回は、初心者にもおすすめの手漕ぎボート釣りの魅力と楽しみ方をご紹介します。

初心者におすすめ!東伊豆・網代での手漕ぎボート釣り

今回、仲間とともに「手漕ぎボートの釣り」に訪れたのは静岡県伊豆半島の東側に位置する「網代(あじろ)」。有名な温泉地「熱海」の南側のエリアです。
今回利用したボート店は「内田丸」さん。手漕ぎボートは2人乗りで1隻5000円。2人で利用すれば1人2500円となり、一般的な乗合船より大幅に費用を抑えられるのも魅力です。

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のどかな雰囲気がある網代の景色。国道沿いには干物屋が並ぶ一角があります

釣行当日(7月中旬)は、朝5時から出船可能でした。真夏は、気温がまだ上がらない時間から出船できるのがありがたく、やはり朝は魚の食いがいいといった利点もあります。帰港時間は午後2時の決まりでしたが、私たちは朝から出船して正午に釣りを終了するスケジュール。真夏ということもあり、暑さを考慮して無理のないスケジュールで楽しみました。

なお、内田丸さんから出船する場合、海に向かって右側に生け簀が浮いているエリアがあり、そちら方面で釣りをするのはNGとなっています。手漕ぎボートでは立入禁止エリアや航行ルールが設けられている場所も多いため、必ずボート店の説明に従いましょう。
また、そのほかのルールについても、ボート店でボートを借りる際に「注意点」を教えてもらい、しっかり守って釣りを楽しみましょう。

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内田丸」さんは国道134号沿い、網代の港の手前にあります。詳細はホームページをご覧ください

いろいろ釣れる!コマセ釣りと浅場のシロギス釣りを満喫!

朝一はコマセ釣りがおすすめ

今回の手漕ぎボート釣りでは、「コマセ釣り」「シロギス釣り」の2本立てを想定して準備しました。コマセ釣りでは、少し前までは「マアジ」が釣れていたとのこと。運がよければ「マダイ」も釣れるかもしれない状況です。
いずれにしろ、朝はコマセ釣りのチャンスタイムになることが多いので、この日もまずコマセ釣りからスタートしました。

内田ボートから出船すると、港の少し沖にブイが浮いているところが2ヵ所あり、コマセ釣りをする場合は、そのブイに係留するのがおすすめとのこと。ブイに係留するのは先着順のため、そこでやりたい方は早い時間に出船できるようにしましょう。

私たちはだいぶのんびりと出船したために、ブイは既に空いていませんでした。そこで、アンカーを入れてコマセ釣りをしてみることに。しかし釣れてくるのは、あまりありがたくないゲストばかり…。こういったところが、自分自身が船頭である手漕ぎボート釣りの難しい点ですが、それだけに、ねらい通りにポイントを当てたときは嬉しさが倍増することでしょう。

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コマセ釣りではアジを期待しましたが、今回は外しました(涙)。写真の小さな魚はタマガシラ。これ以外の釣果は、アカタチウオ、小さなイトヨリ、エソなど。ポイントチョイスが失敗でした

本命のシロギス釣りに挑戦!

今回、コマセ釣りももちろん期待していましたが、もともとの本命は「シロギス」。シロギスは初心者でも釣りやすく、海の手漕ぎボート釣りでは定番ターゲットのひとつです。ファミリーフィッシングとしても人気があり、7月は水深10m前後の浅いところで釣れます。
今回の網代の場合、港を出てすぐの場所がシロギスのポイント。こういった情報もボート店で教えてくれますが、釣りに行く前に、その時期・その場所では何が釣れるのかを事前に確認し、道具を準備するとよいでしょう。

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シロギスの仕掛は小さめのテンビンにオモリを付け、テンビンの先端に仕掛をセットするだけのシンプルなもの。水深が10m程度ならオモリは6~8号で十分。ボート釣りの場合、仕掛は全長70~80cm程度と短めのものが扱いやすいです

シロギスは大きなものでは25cmを超えます。20cmくらいだと、かなり強く引きます。
釣り方は比較的カンタンで、仕掛を軽くキャストして底に仕掛が着いたら、引いて時々止めるだけ。エサは一般的にはアオイソメです。虫エサが苦手な方は、人工エサ(たとえばマルキューから発売されている「パワーイソメ」など)を使うとよいと思います。

アタリは明確で、ブルブルと竿先や手元で感じ取れます。イソメを長めに付けると、水中で大きく目立つのでアタリは多くなりますが、アタってからしっかり食い込むまで少し時間が掛かります。そのため、口元にハリを掛ける「アワセ」を入れるタイミングが難しいというわけです。アワセは軽くロッドを立てる程度で十分です。

この日はコマセ釣りからシロギスねらいに変え、すぐに20cmクラスが3尾立て続けに釣れて上機嫌になりました。しかし後半戦は潮止まりのタイミングになってしまい、食いが落ちてしまいました。海の釣りはボートでも陸でも、潮の動きに左右されるものです。

シロギス釣りの合間に泳がせ釣りでマゴチねらい

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シロギスと同じポイントで泳がせ釣りをすると、マゴチやヒラメが釣れることがあります。これは3年前に釣った50cmオーバーのマゴチ。過去には68cmという超大物が釣れたこともあります

シロギスを釣っていると、「オジサン」という口元にヒゲ状の突起があるのが特徴の、赤っぽい魚が釣れることがあります。私はオジサンが釣れたら、それを生きエサにしてマゴチねらいのロッドを出すようにしています。
仕掛はカンタンで、三日月オモリ15号に2mほどのハリスをセットし、マゴチバリを装着。そのハリにオジサンを掛けて水底へ降ろし、ハリス分より少し高い位置まで巻き上げて、アタリが来るのを待つだけです。

マゴチからのアタリは、最終的にはロッドがゴンゴンと強く引かれますが、多くの場合、その前にエサにしているオジサンが暴れ出して竿先が揺れ始めます。この釣りでは、シロギスメゴチをエサにするとよいとされますが、オジサンが釣れたなら、それを使ったほうが効果的です。実はオジサンの方がアタリは多く出るのです。オジサンはとても強く、30分くらいは元気よく泳ぎ回ってくれます。

使用するロッドは、1.8mくらいのライトゲームロッドでOK。置き竿にするので、ロッドが落ちないように落下防止のベルトをセットしておきましょう。ちなみにこの日は、残念ながらマゴチは釣れませんでした。

釣りのあとまでが手漕ぎボート釣りの楽しみ

真夏の海のボート釣りは、やはり暑い! ましてや今回はエンジン船ではなく手漕ぎボートなので、汗をかくのは避けられません。そんなとき、釣りを終えたら、まずはお風呂に入りたい!
今回釣りをした網代は温泉地として知られる熱海市ということもあって、ボート店のすぐ近くにも温泉があります。私たちも、みんなでひと風呂浴びてさっぱりしました。

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内田ボートさんのすぐ近くにある「平鶴」さん。日帰り入浴が可能な温泉宿です。露天風呂もあって、そこからの海の眺めも抜群です

平鶴

住所:〒413-0102 静岡県熱海市下多賀493
TEL:0557-67-2221
HP:https://hiraturu.com/

実は私たち仲間にとって、夏のシロギス釣りは毎年の恒例行事になっています。7月ごろにみんなで釣りをして、釣りのあとは貸別荘に泊まり、そのときに釣った魚を料理して美味しく食べています
釣りたての魚を食べるのは、海釣りの大きな楽しみのひとつ。みんなで魚を食べてお酒を飲みながら、その日の釣りのことで盛り上がるというワケです。「あそこのポイントはよかったよ」「今日はマゴチが全然食わなかったね」などと、ワイワイ話をするのは本当に楽しいものです。

熱海周辺には、もちろんホテルや旅館・民宿がたくさんありますが、貸別荘も結構あるのです。自分たちで釣った魚を料理して、自由な時間を過ごすなら、こういった貸別荘がおすすめですよ。

「船釣りは難しそう」と感じている方ほど、まずは手漕ぎボートから始めてみてはいかがでしょうか。自分たちのペースで海を楽しみ、釣った魚を味わう。そんな1日が、きっと海釣りの魅力を教えてくれるはずです。

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これくらいの人数がいると、魚を処理してから料理まで流れ作業で早く終わります。全ての準備ができたら、もちろん、みんなで乾杯!

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レポーターREPORTER

柳沢 テル
プロフィール:柳沢 テル
幼いころから地元の川で釣りを始め、バスやソルトなどのルアーフィッシング全般から船釣りまで、さまざまな釣りを楽しんできた経験を持つ。現在の本業は釣具メーカー勤務のサラリーマン・アングラー。
ちなみにプロフィールイラストは、プロアーティストなおちゃん(吉原奈桜さん)によるものです。