夏休みは親子で「釣りキャン」
琵琶湖で手軽にコアユ釣り

textタナアツ-photo岳原雅浩

お楽しみの料理タイム

11-1_IMG_9949_キャンプ開始

ある程度の釣果が上がった昼過ぎ、そろそろお腹が空いてくる時間になりました。ここからが釣りキャンの醍醐味、釣れた魚をキャンプスペースで料理していきます。

まずは料理に必要な火おこしから。持参した薪を、鉈(なた)を使って火おこしに適したサイズに割っていきます。新型ウイルスの流行や災害、本当に何が起こるか分からない世の中、アウトドアで生きる術を身につけておくのはお得かもしれませんね。割った薪を、火おこし器に入れてガスバーナーで着火します。無事に炎が上がり、一気にキャンプムードが上昇してきました。

11-2_IMG_9938_キャンプ開始
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さて次に、いよいよ釣ったコアユの調理に取り掛かります。まずは、かすかに生きているコアユのエラにナイフで切り込み、完全に息の根を止めます。その後は、コアユを反るように曲げて内蔵を取り出します。内臓は魚が早く痛む原因にもなりますので、なるべく早めに除去するのが得策でしょう。内臓を取り除いたコアユは、火にかけるため1本ずつ串に刺していきます。
さっきまで生きてた魚を調理することは、慣れてない方には残酷に見えるかもしれませんが、普段の食卓にならんでいる食べ物も「貴重な命(自然)をいただいている」という教えにも繋がるのではないでしょうか。

12-1_IMG_9955_小鮎を調理
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ここでも大﨑さんが、優しく丁寧にナイフの使い方や内臓の出し方を教えていました。文人くんも真剣に聞き入り、これから先、きっと財産となる父子のコミュニケーションを見せていただきました。

12-3_IMG_9970_小鮎を調理

いよいよコアユを食す

串に刺したコアユを、網にのせてこんがりと焼き色がつくまで焼いていきます。ほのかな煙と焼き魚のいいニオイが漂いました。
食べてみると、薄塩味のあっさりしたシシャモといった感じでクセがなく美味しい。さらに別メニュー、コアユに片栗粉をまぶして唐揚げにもしていただきました。こちらもサクッという触感と薄めの塩味がきいていて美味。釣って手軽にさばけて、調理もかんたん、釣りキャン初心者にぜひオススメしたいメニューです。

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親子でかぶりつき、思わず笑顔がこぼれます

さらにさらに、持参した燻製器でソーセージ、ちくわ、ゆで卵を燻製に。じわじわと燻製にする待ち時間ですら優雅に感じてしまいます。燻製はどれももちろん美味しくいただきましたが、とくにゆで卵が絶品!! 下ごしらえとして一晩漬け込んだめんつゆの色と香りが、燻製にすることによってさらに際立ち、これまで食べたことのないほど美味しいゆで卵に。これは何個でも食べたい…。これを食べるために燻製器を買って家でも実践してみたいと思ったほどでした(笑)。

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美味しい料理を肴に、会話も弾んで贅沢な時間が過ぎていきます。この日、平日ということもありフリースペースは他に来客がなく貸切状態。静寂のなかに、焚き火のパチパチという音が聞こえてきます。親子の絆が深まるといえば大袈裟かもしれませんが、普段家の中ではしないような会話(お母さんには言えない内緒話とか?)も、自然に生まれる空間だと感じました。

14-1_IMG_9813_贅沢な時間

 

夕刻を迎え充分に日帰りの釣りキャンを楽しんだ私たちは、大﨑さん親子に別れを告げ、キャンプ場を後にしました。キャンプというと、テントで宿泊するイメージがありますが、日帰りでも十分に楽しめると実感。キャンプ初心者の方は、まずは日帰りで行ける場所に出かけてみるのもよいでしょう。

さて、宿泊予約をしていた大﨑さん親子、夜は花火をして、翌日はまた釣りを楽しんでと、親子2人の時間を充分に満喫したようです。

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アウトドアで心身ともにリフレッシュをして欲しい

さて、今回の親子釣りキャンin琵琶湖はいかがでしたでしょうか? ここ最近、自粛ムードもなかなか明けきらない状況で、閉塞感を抱えている方も多いかと思います。そんなときこそ、釣りやキャンプといった外遊びは、想像以上にリフレッシュできる要素が沢山あるのです。

「釣りキャン」といっても、必ずしも魚を釣ることを主目的にせず、キャンプのついでに、のんびりと竿を出すだけでも心は満たされることでしょう。未経験の方は、まずは日帰りで最低限の釣り道具を持ち、水辺にあるキャンプ場へ出かけてみてはいかがでしょうか。普段の日常では味わうことのない新しい発見があるはずです。外遊びを通じて、自然の景色はもちろんのこと、子どもの言葉や表情といったお子さん自身の成長を感じることができるかもしれませんよ。

この記事をきっかけに、手軽に「釣りキャン」を楽しんでもらえれば大変嬉しく思います。

15_IMG_9922_締めくくり テントから見る景色

 

レポーターREPORTER

プロフィール:タナアツ_W8
広告代理店に勤務する「よく働き、遊ぶ」がモットーの関西在住男。趣味は浅く広くのスタンスで、釣りもキャンプも見習い中。結婚・子育てを機に「釣りキャン」を家庭サービスで実践したいと企んでいる。