タコエギを無駄にしない!
エギタコ釣りの根掛かり対策と外し方

6月に入り、東京湾の船タコ釣りもいよいよ解禁となりました。シーズンを楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか。ひと昔前はテンヤでねらうのが定番でしたが、最近はタコエギを使った「エギタコ」がすっかり主流になりました。船宿によってはテンヤよりエギの方が当たり前というところも多いですよね。

そんなエギタコで避けて通れないのが「根掛かり」。タコがいそうな場所をねらうほど、どうしても海底の岩や障害物の近くを攻めることになります。気付いたらオモリが根に挟まっていたり、タコエギごとロストしてしまったり…。私自身、「あぁ、またやってしまった」とため息をつくことが何度もありました。

とはいえ、根掛かりはちょっとした工夫や考え方で減らすことができます。
今回は、船タコで根掛かりしたときの対処法や、普段から気を付けている根掛かり対策についてご紹介します。お気に入りのタコエギを少しでも長く使いたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

根掛かりとは

「エギタコ」は、オモリを海底に付けた状態で小突きながらタコを誘う釣りです。そのため、岩や消波ブロックなどの障害物にオモリや仕掛が挟まってしまい、「根掛かり」が発生しやすい釣りでもあります。とくに東京湾のタコポイントは、海底の変化がある場所やストラクチャー周辺が好ポイントとなることが多く、タコをねらえばねらうほど根掛かりのリスクも高まるというわけです。

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タコ釣りで避けて通れないのが「根掛かり」

実際、タコエギを始めたばかりのころは根掛かりを避けることができず、何度となくオモリやエギを海底に置いて帰っていました…。しかし経験を重ねるうちに、根掛かりを完全になくすのは難しくても、ちょっとした工夫や考え方でロストを減らすことができるようになりました。

大切なのは、「根掛かりしないように釣る」ではなく、根掛かりした際の対処法と予防策で、ロストを軽減する」という考え方です。その積み重ねが、結果的にエギやオモリを長持ちさせることにもつながります。
(最近はエギタコ人気の高まりもあって、海底には多くのタコエギやオモリが残されているともいわれています)

根掛かりの外し方

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お気に入りのエギをロストしたときのショックは大きい

ラインの張りと緩め

根掛かりしたとき、反射的に思い切り引っ張りたくなりますが、まずは落ち着きましょう。私も最初のころは力任せに引っ張っていましたが、それで外れることは案外少なく、結局ラインを切ることになるパターンがほとんどでした。

まず試したいのは、「ラインを張ったり緩めたりする方法」。テンションを掛けたあとに少し緩めると、オモリやエギが水流や自重で動き、フワっと外れることがあります。無理に力を加えるのではなく、仕掛にさまざまな方向から力を掛けるイメージで試してみるのがポイントです。強引に引っ張る前に、まずは落ち着いてこの方法を試してみましょう。

立ち位置の変更

ラインの張りと緩めで外れない場合は、立ち位置を変えてみます。船なら数歩移動するだけでもラインの角度が変わりますし、岸からなら左右に大きく移動してみるのもアリです。

根掛かりは、「引っ掛かった方向と逆から引く」と外れることがあります。実際「もうダメかな」と思って移動してみたら、拍子抜けするくらいかんたんに外れたこともあります。

安全なラインブレイク

いろいろ試しても根掛かりが外れないときは、残念ですがラインを切るしかありません。そんなときにやりがちなのが、竿を大きく曲げて力任せに引っ張ることです。しかし、それはあまりおすすめできません。最悪の場合、竿の破損につながります。

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どうしても外れないときはあきらめも必要

ラインを切る際は、できるだけ「ラインと竿を一直線にし、竿に負荷が掛からない状態で引っ張る」ようにしましょう。竿を使って引っ張るというより、ラインを直接引っ張るイメージです。そうすることで、竿の破損やエギが飛んでくるなどのトラブルを防ぎ、また、できるだけ海中にラインを残さずエギやオモリの直近でラインを切ることができます。

私は専用の「ラインブレイカー」を使うこともあります。手を傷めずに力を掛けられるので安心です。船によっては、木の板をラインブレイカー代わりに用意してくれていることもあります。ラインを数回巻き付けて引っ張れば、安全にラインを切ることができます。

ラインを切る際の注意点

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出典:写真AC

ただし、船釣りならではの注意点もあります。根掛かりした直後はラインがピンと張っていることが多く、その状態では木の板やラインブレイカーにラインを巻き付けることすら難しい場合があります。そんなときは少しだけラインを送り出して、作業しやすい状態を作ってから行うとスムーズです。

かといって、ラインの出し過ぎにも要注意です。ラインがたるんだ状態で竿先に絡み、そのまま船が流れたり波で揺れたりすると、竿先だけに負荷が集中して破損につながることがあります。以前、隣の方の竿から「パキッ」という嫌な音がして竿先が折れたのを見たことがありますし、実は私自身も同じことをやったことがあります(笑)。

根掛かりしたときは、どうしても仕掛のことばかり考えてしまいます。しかし、オモリやエギを回収するはずが、高価な竿を壊してしまっては元も子もありません…。釣りも続けられなくなってしまいます。ラインブレイクが必要になったときは、焦らず安全第一で作業するようにしましょう。

根掛かりの防ぎ方

捨て糸の活用

エギタコでは、オモリとスナップの間に「捨て糸」を入れておくのもおすすめです。長さは3cm程度で十分。私はタチウオ釣りで使っている8号ハリスを適当に切って使っています。

根掛かりはどう頑張ってもゼロにはできません。であれば、根掛かりしたときの被害を少しでも小さくしておこうという考え。「捨て糸」を入れておけば、オモリが岩の隙間などに挟まったとき、その部分だけが先に切れてくれます。上手くいけばタコエギだけは回収できるというわけです。

「捨て糸」を入れていない場合、根掛かりは“仕掛全体のロスト”につながってしまいます。そうなると、仕掛を一から作り直さなければならず、タコが釣れている時間帯であれば、相当な時間的ロスとなってしまいます。
もちろん、オモリのロストも避けたいところですが、「捨て糸」が切れるだけであれば、予備のオモリを付け直すだけですぐに釣りを再開できるというワケです。

オモリだけなら付け替えは数10秒! ほんの少しの手間ですが、やっておいて損はないと思います。

こまめな底取り

個人的に一番効く根掛かり対策は、「オモリを海底に付けっぱなしにしない」これに尽きます。水分補給したりスマホを確認したりするために数秒手を止めただけなのに、気付いたらガッチリ根掛かりしていたということが何度もありました。なので、小突くのを一時的に止めるときは、そのまま放置せず、仕掛を海底から十分に離しておくのが無難です。

また、小突き方も重要です。大きくガシガシ動かすのではなく、オモリが海底で「寝る・起きる」を繰り返すようなイメージで小突くと、海底の変化を把握しやすくなります。慣れてくると、「あ、ここゴツゴツしているな」とか、「ここは引っ掛かりそうだな」みたいなことも少しずつ分かるようになるのです。
海の中は見えませんが、見えないなりに想像しながら釣ると根掛かりはかなり減らせます。

真下を攻める

つい遠くへ投げたくなる気持ちはよく分かります。私も最初のころは「遠くに投げたほうが釣れそう」と思っていました。実際、遠投すると広く探れるというメリットはあります。ただ、その分だけラインが斜めになり、仕掛が今どこにあるのか分かりにくくなります。すると海底の変化も感じ取りづらくなり、結果として根掛かりのリスクも高くなってしまうというもの…。

広く探るか、根掛かりを減らすか。悩ましいところではありますが、根掛かりを減らしたいなら真下を丁寧に攻めるのがおすすめです。ラインが真っすぐ入っていれば仕掛の位置も把握しやすいですし、海底の変化も感じやすくなります。慣れるまでは、まず真下をしっかり釣る。それだけでも根掛かりはかなり減ると思います。

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欲を出さず、丁寧に真下を攻める

ロストを減らすコツ

仕掛はシンプルな方が有利なことも

エギを2本付けるか、1本でいくか…。これは釣り人によって考え方が分かれるところだと思います。もちろんエギを増やせばアピール力は上がります。でも、その分だけ根掛かりする確率も上がります。「多ければ多い方がよい」というわけでなさそうです。

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エギが多ければ多いほど釣れそうな気もするが…

東京湾のタコポイントは、岩や捨て石が入っている場所も少なくありません。そんな場所でエギをたくさん付けると、当然トラブルも増えてしまいます。船長から「ここは根掛かり少ないよ」と言われたら2本使いもアリでしょう。でも迷ったら、とりあえず1本。私はそれで十分だと思っています。シンプルな仕掛のほうが気楽に攻められますからね。

アピール力を優先するか、トラブルの少なさを優先するか。状況に応じてバランスを考えることが、ロストを減らすコツの1つです。

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船長から「ここは根掛かり少ないよ」と言われたら2本使いもアリ

根掛かりによる機会損失を減らす

根掛かりはエギを失うだけではありません。実は一番もったいないのは「時間を失う」こと。仕掛を結び直して、オモリを付けて、また投入して…。やってみると意外と時間が掛かります。その間に隣の方だけタコを釣っていたりすると、「欲出して遠投しなきゃよかった~!」と、ひじょうに残念な気持ちになります。

アピール力を上げたい気持ちも分かります。広く探りたい気持ちも分かります。でも、それで根掛かりが増えてしまったら本末転倒です。大事なのは、できるだけ長く仕掛を海の中に入れておくこと。結局のところ、それが一番タコに出会える近道なのかもしれません。

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釣れるのも嬉しいが、ロストゼロも気持ちいい

「根掛かり」はエギタコに付きものです。正直、どれだけ気を付けてもゼロにはできません。それでも、外し方を知っておくことや、根掛かりしにくい釣り方を意識することで、ロストはかなり減らせます。

根掛かりによるロストが減れば、仕掛の交換に費やす時間も少なくなり、結果として釣りに集中できる時間が増えます。また、海底に仕掛を残さないことは、釣り場環境への配慮という点でも大切です。 お気に入りのタコエギを少しでも長く使うためにも、そして快適に釣りを楽しむためにも、根掛かりと上手に付き合いながらエギタコを楽しみたいものですね。