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夏真っ盛りの季節。例年の夏と同じように日本独特の蒸し暑い日が続いていますが、みなさん元気にお過ごしでしょうか?
今回はHEATがぜひとも推奨したい「釣り」×「キャンプ」を略した「釣りキャン」企画を紹介します。実は以前、京丹後の海辺にて「大人の夏休み」と題した「釣りキャン」を楽しんだのですが、今回はより身近に楽しめるよう、小さいお子さんと一緒に行ける手軽な「コアユ釣りin琵琶湖」を企画してみました。
(※自粛ムードが続いているなか、人混みを避けて親子で気軽に外遊びをしたいと考えている方の参考になれば幸いです)
カメラマンの親子に1日密着取材
ご協力いただいたのは、普段はフリーカメラマンとして活躍されている大﨑さん。元々はバスフィッシングを趣味とされていましたが、友人の影響で3年ほど前から海釣り&キャンプを嗜むようになったそうです。親子キャンプ企画ということで、6歳の長男・文人(ふみと)くんも一緒に参加してくれました。頼もしい協力者・大﨑さん親子に指揮をとってもらい、何度か訪れているという琵琶湖北部のオートキャンプ場へと案内してもらいました。
今回の魚種ターゲットは「小鮎(コアユ)」。鮎の友釣りは、揃える装備も多くハードルの高いイメージがありますが、コアユは初心者でも手軽にねらえるターゲットです。
今回の舞台は滋賀県高島市にある「知内浜オートキャンプ場」
大﨑さんのオススメで知内浜オートキャンプ場へ。私は知らなかったのですが、「琵琶湖で最も美しいとされている湖水浴場」とも呼ばれる人気スポットです。私の住む大阪市内からは約120㎞で片道2時間ほどかかり、少し足を延ばす感覚ではありますが、日帰りの範囲で行けるスポットです。
使用料金も日帰りで3,500円と決して高くはありません(詳細はHPを参照ください)。また、車ごとキャンプスペースに乗り付けることができ、目の前にある琵琶湖の支流は足場もよいので、小さなお子さんとも安心して遊べます。
現場に到着~キャンプ準備に取りかかる
取材日は梅雨が明ける前の7月中旬。取材日前後は雨が続いていたものの、当日は幸いにも曇天で雨はほとんど降りませんでした。現場へは朝の10時過ぎと少しゆっくり目の集合。ちなみに、コアユは太陽が照っている時間帯は釣れにくいそうなので、本当は早朝か夕方がねらい目のようですが、この日は曇天なので気にしないことにしました。
現場に到着後、挨拶はそこそこにキャンプの準備に取り掛かりました。流石に日常的にキャンプを趣味にされている大﨑さん、手際よく杭を打ちタープを張っていきます。息子さんの文人くんも、お父さんの指示を聞きながら積極的にお手伝いします(なんて微笑ましい光景でしょう…)。
キャンプベースが完成
タープ下に折り畳み式のテーブルやキッチンセットを広げてキャンプベースが完成。DIYも得意な大﨑さん、休日に近所のホームセンターで木材などを購入し、時間を見つけてはキャンプ道具を自作しているそうです。キャンプそのものだけでなく、キャンプ道具を揃えていく喜びもあるそうです。自分の好みで道具を集める楽しさは、釣り人にも大いに通じるものがありそうですね。
コアユ釣りの準備に取り掛かる
キャンプベースが整ったところで、釣りの準備も開始します。今回のタックルは、渓流竿(5m前後)に渓流用の螺旋カゴ付きのハリス、そしてその先にはコアユ仕掛(3本バリ付き)をセットします。釣りエサは、コアユ釣り用に販売されている「生しらすダンゴ」を使用しました。手の平で、10円玉くらいの大きさにギュッと握りしめ、それを螺旋カゴに練り込みます。
生きエサではないため、エサが苦手な方や小さなお子さんでも抵抗なく仕掛が作れると思いますよ。また、釣り道具の料金はピンキリですが、リーズナブルな道具を選べば数千円でひとしきりは揃えることができます。
釣りスタート
キャンプスペースの前の支流には、肉眼で確認できるコアユがチラホラ見えます。準備が整ったので、いよいよ釣り開始の第1投! といったところでしたが、ここでハスが河岸に寄ってきました。思わぬゲストの登場に文人くんは大興奮!! すかさずネットを片手に駆け寄ってハスをすくい、見事にゲット! 釣り竿を振る前に大物を捕獲できたのでした。
思わぬ歓喜の瞬間から一旦落ち着いたところで、コアユをターゲットに仕掛を投入します。釣り方のコツは、ある程度流れに乗せながら仕掛を漂わせること、そして、時折軽めのアクションを入れることだそうです。魚が食いついたときのアワセは必要なく、基本的にはとてもシンプルな釣り方です。
仕掛を投入してほどなく、大﨑さんの竿先が少し曲がりました。「きました!」と嬉しそうな声にかけよると、可愛いコアユが仕掛の先でピクピクと元気に動いていました。無事に本命のコアユをゲットです。「小鮎」という名前ではありますが、いわゆる鮎の稚魚というわけではなく、成長しても10㎝くらいまでにしか大きくならないそう。一見したところワカサギに似ているようにも見えました。
続いて、文人くんにもコアユがヒット! 小気味のよいアタリを見事に感じて、竿を引き込みました。お見事! とっても嬉しそうで誇らしげな表情をカメラに向けてくれました。生命感のあるアタリは他の遊びでは味わえない釣り独特の感覚。これを経験して釣りにはまる人は多いはずです。私は子どものころに親に釣りに連れて行ってもらった経験がなかったので、正直羨ましく思いました(笑)。
1尾釣れて満足、というわけにはいきません。後で美味しくいただく獲物は多い方が嬉しい。文人くんは貪欲に次の1尾をねらって再び仕掛を投入します。その眼差しは真剣そのもの。「釣り=のんびり楽しむ」というイメージはありますが、実際のところは竿先をジッと見つめたり、アタリに備え手元の神経を研ぎ澄ますなど、集中力をかなり使います。だからこそ、日常を忘れてリフレッシュできるかもしれませんね。
その後、ポツリとポツリとではありますが、着実に釣果を上げていく大﨑さん親子。釣りの指導を受ける文人くんの目には、お父さんはきっといつもより格好よく映っていたことでしょう。