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マルイカ。標準和名は「ケンサキイカ」ですが、関東ではマルイカと呼ばれ、船釣りの大人気ターゲットです。人気の理由は、とにかく美味しいから。そして、マルイカ釣りには難しさもあり(いわばテクニカルなのですが)、そこがまた面白いのです。
相模湾・東京湾でピークシーズンとなる6~7月は、初心者にも比較的釣りやすい季節。今回は、船釣りをすること自体が初めてという3人と一緒に釣行した模様を通して、マルイカ釣りの基本を紹介します。
初めての船釣り

さて、マルイカ釣りの前に、まず船釣り初めての方のために、少しだけ持ち物について説明しておきましょう。
まず、服装は動きやすく、汚れてもいいもの。履物は長靴か、夏ならカカト付きのサンダルでも構いませんが、滑りにくいもの(ビーチサンダルはNGです!)を履きましょう。そして、雨が降っていなくてもカッパ上下は必需品です(波があると濡れることがあります)。
そのほか、食べ物や飲み物を入れるクーラー、帽子とタオルといった感じです。あとは、持っているなら偏光サングラス(またはサングラス)があるといいでしょう。
レンタル道具がある船宿さんなら、船の上に持って行くのは最低これだけでも平気ですが、船に乗る前に酔い止めを飲むことは忘れずに。酔い止めは「錠剤よりも液体タイプのほうがよく効く」という方が多いようです。船に乗る30分~1時間前くらいに飲んでおきましょう。船に酔ってしまっても、釣り船は岸に戻ってくれませんので…。
※「酔い止め」は、用法・用量を守って服用してください
さあ、マルイカを釣ってみよう

相模湾・東京湾のマルイカは日中に釣りをします(ほかの地域では夜の釣りが多い)。スッテと呼ばれる小さな擬似餌(ギジエ=ルアー)を4~5本付けた仕掛で、一番下にオモリを付けます。スッテ同士の間隔は1mくらいで、仕掛の全長はどんなに短くても4m程度ありますが、扱い方さえ覚えれば、仕掛が絡むことはほとんどありません。
イカ釣りの場合、「投入器」と呼ばれる筒状のものにスッテを入れて仕掛が絡まることを防ぎます。船長の「どうぞ~」という合図とともにオモリを投入すると、スッテが投入器から「バババッ」と出ていき、引っ張られて仕掛が水中に入っていきます。
ちなみに釣り座には、左側に投入機をセットし、右側にはロッドホルダーと呼ばれるロッド置きをセットします(下の写真を参照)。マルイカの場合は、右利きの方はロッド(釣り竿)を右で持って左でリールを巻くことをおすすめします。
投入器が左、ロッドホルダーが右という釣り座の配置は、リールを左で巻く方の場合です。右巻きの方はこの逆になります。


オモリが底に着いたら、少しリールを巻いて誘う
仕掛を投入して落とすと、ほどなくして海底に着きます。すかさずリールのハンドルを回してオモリが底から1mほど離れるようにし、ロッドを水平に構えます。この最初のタイミングが最もイカのアタリが出やすい瞬間です。

体勢を整えたら、できるだけロッドを動かさないようにして、穂先を見つめましょう。イカは魚と違ってガツガツとしたアタリはありません。穂先が少しだけ「ムニュッ」という感じで動いたら、それがイカのアタリです。
3~5秒間待ってアタリがなかったら、ロッドを上下させて誘います。そして、「アタリかな?」と思ったら、軽くロッドを上げてみましょう。そこで重さを感じたらすぐにリールを巻いていきます。
仕掛が水面に来るまで、リールは巻き続けることが大切です。スッテにはカンナと呼ばれるイカ用のハリが付いているのですが、巻くのを止めるとイカをバラしてしまいます(注:“バラしてしまう”とはハリからイカが外れてしまうこと)。ゆっくりでもいいので、一定の速度で巻き続けることを意識しましょう。


イカが上がってきたら、慌てずに取り込むこと
首尾よくイカが水面まで上がってきたら、取り込みです。最初のうちは「直ブラ」という仕掛を使うのがおすすめです。直ブラはイカが外れにくいので、慌てずに取り込みましょう。
直ブラの場合、スッテの頭をつまんでひっくり返すとイカが外れます。釣れたイカは桶に入れてください。どの船宿さんでもイカを入れる桶が船上にあり、そこに海水を入れるようになっています。帰るまでイカはその中で生きて泳いでいることが多いのですが、もしも死んでしまったら、美味しく食べるためにも、できるだけ早くクーラーの中に入れましょう。


慣れない人がしっかりイカを釣るためのコツ
ここまでは、マルイカ釣りのザッとした流れを説明しましたが、各動作に慣れてきたら少しずつステップアップしてみましょう。どんな釣りでもそうですが、マルイカ釣りでも釣るためのちょっとしたコツがあります。慣れていない人を連れていくときの先生役の方は、こういったコツを一つずつ丁寧に教えてあげるといいと思います。
【コツその1】船長の合図があったら、すぐに仕掛を投入!
前述しましたが、これはとても大切です。仕掛の投入が遅いと、イカがどこかに行ってしまいます。
【コツその2】3~4回誘ってアタリがなかったら、巻き落としをする
「巻き落とし」というのは、水中にある仕掛を巻き上げて、もう一度落とし直すこと。リールのハンドルを20回くらい回せば、だいたい10m程度は上がります。3~4回ほど誘ってもアタリがなければ巻き落としをしましょう。これをまめにやることが大切です。
【コツその3】「アヤシイ?」と思ったら軽くロッドを立ててみる
マルイカのアタリはロッドの穂先が少しプルプルと動く程度で、とても小さいものです。最初のうちは分からないかもしれません。「アレ?」と思ったら、とりあえずロッドを立ててみましょう。
イカが掛かっていたら、グッと重くなります。ただ、すぐに重くならないこともあるので、ロッドを立てながらリールのハンドルを5~6回程度巻いてみるのもよいです。

【コツその4】取り込みは慌てずに
マルイカの仕掛は「ブランコ」「直ブラ」「直結」と、スッテの付け方によっていくつかの種類があります。初めての方は直ブラという仕掛を使うことをおすすめします。この直ブラという仕掛は、直結の仕掛に比べるとイカがバレにくいのです。イカが掛かって水面まで来たときも、慌てずに仕掛を手繰ることができます。
【コツその5】最初は、スッテは3~4本で
マルイカの仕掛はスッテとスッテの間が1mくらいあり、オモリ部分も含めると、一般的には4~5mくらいの長さになります。上手な方は状況によってはスッテ7本(場合によってはもっと)などにしますが、それくらいになると仕掛の全長は8~9mにもなります。慣れないとこの長い仕掛を扱うのが大変。最初は無理せずにスッテは4本までにしましょう。

初めての「マルイカ釣り」は、見事にみなさんがしっかり釣ってくれました。船釣りの中では難しいと言われるマルイカですが、ここまで伝えたことをしっかり実践すれば、初めてでも確実に釣れるでしょう。
ただし初めて行くのなら、5月後半~7月半ばくらいの、釣れる水深が浅く釣りやすい時期がおすすめです。釣行当日は、おおよそ水深50mくらいでしたが、時期が早いと水深が70~80m以上にもなり、アタリも分かりにくい場合があります。
最初は「船釣りって予約はどうするの?」「船に着いたらどうすればいいの?」「どんな道具や仕掛を用意すればいいの?」など、分からないことだらけかと思います。できれば経験がある方に連れて行ってもらうのがいいのですが、船宿さんに電話して聞けばしっかり教えてくれますし、場合によっては近くの釣具店さんでいろいろ教えてもらうこともできます。
また、日本釣振興会や釣具メーカー、釣具店では体験教室などを開催していることもあります。身近に経験者がいない方は、そういったイベントに参加するのもよいでしょう。ぜひ、チャレンジしてみてください。
参考:
日本釣振興会|釣り体験教室
HAP(ハヤブサ)|イベントページ
キャスティング|釣りツアー・大会・教室


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