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アウトドアには移動は付きもの。電車だったり車だったり…移動手段はさまざまです。昭和世代であれば、お気に入りの曲を散りばめたカセットテープやCDを作ってみたりもしていましたね。そういった音楽を聴きつつ、車などでの移動時間を過ごすのも楽しみでした。しかし、カーステレオにはもう1つ機能があるのを忘れていませんか? そうラジオです、もちろん無料です。
サブスク(有料)で音楽配信…が普通になった現代において、無料で音楽が聴けるなんてなんて素晴らしい! そして音楽だけではありません。DJのトークやリスナーからのお悩み相談など盛りだくさんで、内容に事欠きません。しかもラジオは全国に地方ローカルFM局が多数存在し、行く先々の情報を提供してくれています。
移動中の車中や電車の中で美しい景色や仲間との会話を楽しみつつ、そのスキマをそっと埋めてくれるラジオ放送。BBQの準備や釣りのかたわらで、はたまたハイキングやお散歩中にも…、あなたのそばでラジオDJがいつでも耳寄りな情報を提供してくれます。
今回は、そんなローカルFMラジオの魅力をご紹介しましょう。
あなたにとってラジオとは?

日ごろからラジオを聴いている方には今さらな内容ですが、普段ラジオをほとんど聴かない方のために、「まずラジオってどんな番組を放送しているか?」を紹介したいと思います。
リスナーとの対話が魅力
ほとんどの番組にDJとアシスタントがいて、その2人の対話で放送が進むのですが、対話の話題となるのがリスナー(聴取者)からのハガキやメールなどによる、質問や悩み相談が多いといったところ。DJが著名人の場合はファンからの質問が多いですが、それ以外はリスナー自身の悩み相談。人気番組の「スクール・オブ・ロック!(TOKYO FM)」なんかは、ほとんど青春世代の悩み相談で、聴いていると胸がキュンキュンしますね。
DJとの距離が近い
「DJとの距離が近い」ということに関してはやや個人的な感想かもしれませんが…。
表現者側もTVの広々としたスタジオでの会話と、ラジオの狭い部屋でマイクに向かっての会話では、表現方法が変わってくるのではないでしょうか。ラジオはDJが目の前のマイク越しに、ラジオのすぐ近くにいるリスナーに語りかけるように話すので、より顕著に感じられます。
さらに、ハガキの質問に対してもこの空間からくるものなのか、じっくり考えながら答えてくれているように感じます。芸能人によってはTVよりもラジオの仕事が好きって人もいますもんね。
ながら聴きが最適
当然のことですがラジオは耳で聴くだけですので、運転や何かほかの作業を“やりながら”聴くのに向いています。視覚を邪魔しないので、BGMとしても最適です。
ローカルFM活用の面白さ
行く先々の情報を収集できる
ここで今回、あえてローカルFMを取り上げている理由に、地域密着型の放送であることの面白さがあります。放送内容については、たとえば「今朝どこどこで初霜が下りた」とか、「そろそろ干し柿の季節で、農家の軒先に柿が吊るされている」とか…。これから向かう先の地域の人の暮らしぶりをいろいろと知ることができるのもその一つです。

3月の高校受験シーズンには、送迎バスの時間を放送しているのを耳にしたこともあります。私の住んでいる地域では雪はそれほど降らないので、この雪国ならではのサービスには驚かされましたね。また、これはあまり必要ないですが…、ごみ収集のお知らせとかも流れてきてホッコリするときも稀にありますね。
各地域の県民性を知ることができる
ここで一例として紹介したいのは、米どころ「新潟県」とリンゴの里「長野県」です。

新潟県ですと、基本お米にすべて左右されるといっても過言ではないでしょう。
田植えの時期(GWくらい)はラジオの内容もほとんどそれに沿った話題です。もっと顕著なのが新米収穫期。「新米をもう食べた」とか「今年の出来栄えはどうだ」とか…、これには新潟県民の米に対する愛情の深さを再認識しました。この時期はラジオもお祭りムードが凄いですね。
そして、リンゴの長野県。なにしろリンゴの種類が凄い! さらに品種によって旬があるらしく「今はこれ」「あれはまだ早い」「それはもう終盤ね」といった具合に、スーパーに並んでいるリンゴを手にとっているだけでは知りえない情報が盛りだくさん。そしてこの時期は「新そば」の時期も絡むので、長野県民にとって秋は大忙しだと思われます。

個性豊かなローカル局のラジオDJ
ところで、各ローカル局には地元民に愛される“名物DJ”が多数いるものです。私のこれまでの聴取から気になった2名を紹介したいと思います。
FMぐんま「さすらいのドリブラー・高橋和実」
「さすらいちゃん」「かずみさん」の愛称で群馬県民から絶大な人気を集めているのが、FMぐんまのチャンネル148「高橋和実」さん。
リスナーの投稿してくるネタがこれまた絶妙で、TBSのバラエティー番組にもちょっぴり取り上げられていました。基本身内ネタが多いですが、地元群馬のローカル情報を巧みに取り込んでいます。そのせいあってかイベントも多く行っており、一部界隈では地域活性につながっているなんて話もチラホラ? 最初は理解不能ですが、分かってくると欠かせない番組になること間違いなし。ぜひオススメします。
Heart FM 「松山三四郎」
次にご紹介するのは「三四郎」さん、ご存知の方も多数いるのではないかと思います。今でこそ三四郎といえばマセキ芸能のお笑いコンビを思い浮かべますが、90年代を生きた方ならご存じ「W-NAO」網浜直子さんの旦那さんです。ものまね芸人でもあります。
私が三四郎さんに出会ったのは(知ったのは)、長野からの釣りの帰りの車中でのこと。これまではFM長野にて、松山千春さんの替え歌で天気予報をやっている印象くらいでしたが、とある帰り道は、リスナーさんからのお悩みで長野県一帯に甚大な被害をもたらした令和元年台風19号によるリンゴの被害の話でした。
その被害たるや絶望的で、かんたんに頑張れなどと励ませる状態ではありませんでした。しかし三四郎さんはそんなお悩みを真摯に受け止め、そして受け流すわけではなく、とても強い心で応えていました。
そういった熱い受け答えに一気にファンとなり、長野に通い魚が釣れて嬉しい日も、釣れなくて悔しい日も、放送日の毎週金曜日は三四郎さんの声に励まされた思い出があります。
釣りやキャンプといったアウトドアは、みんなでワイワイってイメージが強いかもしれませんが、ソロ釣行やソロキャンといった“1人を楽しむ”側面もあるますよね。そんなソロでの折り、やっぱり人恋しくなるときってありませんか? そんなときにラジオから聞こえてくる優しい声や楽しい話題、笑い声は、ちょっとしたスパイスになってくれることでしょう。
また、旅に出て行く先々で楽しい思いをして帰宅する…ために、事前に現地の情報をインターネットなどで調べることができる現代。ところが、自分に必要な情報以外は入ってきませんよね。
そんなときにローカルFMを聴きながら向かえば、その地域の特色や風土、意外な名産品を知ることもできます。そのことによって、これから向かう地域や人のことをもっと好きになってほしいんです。そうすれば、その旅はより深い思い出となって、新たな旅へと続いていくはずですよ。
お気に入りの番組が見つかったら「radiko」でも聴けるので、ぜひ、旅のお供にラジオはいかがですか?
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