青物御三家の一角【カンパチ(ショゴ)編】
スピード重視のアプローチがコツ!?

ライトショアジギングではさまざまな魚がねらえます。メインターゲットの青物から、マダイ、根魚、フラットフィッシュなどなど…。ねらえる魚が多すぎて、この魚を釣りたい! と思っても、イマイチねらい方が分からない…。
そんな方へお送りする「魚種別編」。魚種別に絞って、その魚のねらい方や生態まで詳しくお伝えしていきたいと思います! 第5回目の今回は、青物御三家の一角「カンパチ」です。

青物御三家!ブリ、ヒラマサに並ぶ、
ショアジギングの人気ターゲット「カンパチ」

ライトショアジギングでねらえる魚といえば、青物を想像される方は多いと思います。その青物のなかでもとくに代表格とされるブリ、ヒラマサ、カンパチの3魚種は、通称「青物御三家」と呼ばれ、釣りのターゲットにおいてはもちろん、食についてもひじょうに人気の高い魚種です。なかでもカンパチは、ヒラマサと並び最大2mにも達する超大型青物でもあります。
当記事ではライトショアジギングの人気ターゲット・カンパチの、とくに、幼魚から若魚である「ショゴ」のねらい方についてお話させていただきます。

カンパチは世界中の暖かい海に生息し、日本では昔は太平洋側の暖かい海域を中心に生息していましたが、近年では温暖化の影響なのか日本中に生息域を広げています。古くから高級魚として扱われ、ひじょうに美味な魚です。

01_IMG_7153.JPG カンパチ釣果

そのカンパチはブリ、ヒラマサと同じ出世魚。サイズによって呼び名が変わります。また、60cm以上はおおむねカンパチと呼ばれますが、それ以下のサイズについては地域によって呼び名が異なります。

  • ●関東 ショゴ
  • ●関西 シオ
  • ●四国 ネイリ
  • ●九州 ネリゴ

などなど、大きく分けても4つの呼び名があり、さらにほかにも地域ごとに名前が存在します。

※以下カンパチの幼魚・若魚をショゴと呼びます。

そんな「ショゴ」は夏場のライトショアジギングの人気ターゲット。とくに太平洋側のサーフショアジギングではメインターゲットとなる魚です。サイズが小さくても引きがとても強く、われわれアングラーを楽しませてくれます。

02_P1085212.JPG ショゴ釣果

ショゴをねらうには、
「ボトム」へのアプローチと「スピード」を意識!

03_P1085132__.jpg サーフショアジギング
シモリが点在する急深サーフでのヒットシーン。ショゴは波打ち際まで回遊することも多いため、足下までしっかり探ることが大切です

ショゴは青物でありながら根魚のような習性を持ち、海底のシモリやカケアガリなど、ボトム付近のストラクチャーを好みます。かといってずっとその場にとどまることはなく、エサを追い求めながら沿岸部を広く回遊します。
この習性を利用して、メタルジグを遠投しカケアガリやシモリ付近をねらい撃ちしましょう。

アクションはワンピッチジャークやただ巻きなど、どんなアクションでも釣れますが、大事なのは「スピード」です。
ショゴは速い動きに反応しやすい傾向があるため、ボトム付近を探るときも着底後すぐにアクションさせ、スピードのあるアプローチで探ってみてください。回遊パターンがハッキリとしており、パターンがハマれば連発も期待できます。

04_P1085132__.jpg ダブル釣果

また、サーフはほかのフィールドと比べて水深が浅く、ワンピッチジャークなどの「縦」のアクションよりも、ただ巻きなどの「横」のアクションのほうが効率よく誘うことができます。とくにショゴねらいには速巻きが効くため、着水したらすぐに巻き始め、ストップ&ゴーで探ることをオススメします。

サーフは遠浅の地形であることが多く、メタルジグを遠投する必要があります。より遠いところまでメタルジグをキャストして広範囲を探れば、魚と出会える可能性が上がります。
より広範囲を探るためにも、なるべく飛距離の出やすいメタルジグを選びましょう。最近では遠投性能に特化したメタルジグが各メーカーから多く登場しているため、好みのメタルジグを投げてみてください。

05_2022-08-04 6 04 11.jpg 遠投

ショゴねらいにオススメのタックル

ガチガチのショアジギングタックルよりも、シーバスタックルのほうが取り回しもよく扱いやすいでしょう。とくにサーフでは遠投が必要になってきますので、ロッドの長さは10ftは欲しいところ。
以下、詳しいタックルセッティングをご紹介します。

●ロッド

シーバスロッド 10ft前後 /適合ルアーウェイト 20g~30g前後

●リール:

スピニング3000番前後(シマノ機種) 3000~4000番(ダイワ機種)

●ライン:

PE 0.8号~1.5号

●リーダー:

フロロカーボン20~30lb

メインとなるサイズは20cm~40cmなので、シーバスタックルでも充分対応できます。一方、60cmを超えるようなサイズになると引きの強さが別次元になるので、本格的なヘビーショアジギングタックルが必要になります。
PEラインは1号前後。あまり太すぎると飛距離が出にくくなるので、バランスよくタックルを組むことが大切です。

08_P1085212.JPG ショゴ釣果2
ショゴのサイズは20cm~40cm程度とかなりバラつきがあります

いかがでしたか? 今回はショゴ(カンパチ)のねらい方をご紹介させていただきました。
カンパチの習性を理解すれば、ボトムへのアプローチ+スピードのある攻め方でショゴをねらい撃ちすることができます。とくに夏場のライトショアジギングでショゴ(カンパチ)を釣りたい方はぜひ参考にしてみてください。

レポーターREPORTER

橋本 翔大
プロフィール:橋本 翔大
1993年大阪生まれの兵庫育ち。
周りが野池に囲まれた環境で育ったため、暇さえあればバス釣りへいく幼少時代を過ごす。大人になっても釣りへの熱は冷めず、現在は釣具メーカー・ハヤブサに勤務。年間釣行回数は仕事、プライベート含め150日を超える生粋の釣りバカ。