知って得する!川田一輝のお魚あれこれ No.129深海魚から学ぶ!
「不器用」だからこそよい生き方

illust_川田一輝

こんにちは! 5cmの段差でもつまずく、不器用な「さかなのおにいさん」かわちゃんこと川田一輝です。
サッカーをすればボールの上に乗ってこけたり、紙切ろうとして指ごと切ったり…。昔から不器用すぎて情けなくなったりしてきましたが、海の中を見れば「自分だけじゃないんだ」と安心できます。

今日は深くて暗い海で過ごすあまり「不器用」な進化を遂げたさかなたちをご紹介します。

不器用!でも可愛い深海魚たち

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まずさかなじゃないんですがメンダコ
っていうかそもそもタコでもないんじゃない? と思うほど不器用な生き物。

タコなのに墨袋を持ってないので墨は吐けないですし、生命力が強いタコとは思えないほど繊細な生き物。漂う様子が可愛いですが、水族館でフワフワしてるときは弱って死にそうなとき……だそうです。

続いて不器用なのはこのさかな!

さかなやけど、泳ぐのや~めた!

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水深740mまで生息することが確認されてるワヌケフウリュウウオ。背中に、名前の由来である「輪」の模様があります。
ワヌケフウリュウウオは泳ぐのが不器用すぎて「もう泳ぐのや~めた!」と海底を歩くことにしたさかななんです。胸ビレと腹ビレを進化させてテクテク歩くように移動します。

ちなみに危険が迫るとその発達した胸ビレで立ち向かう! …かと思いきや、胸ビレで体をただ「固定する」そうです。いや、不器用すぎ!!

続いてはこちらのさかな!

あうあおあ!何いうてるか分かりまへん!

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水深500~3000mに生息し、なんと5000 m近くからも見つかってるオニキンメ

オニキンメは成魚になると長い牙(歯)が生えてきます。この牙のおかげで一度噛みついたエサは逃しません。
そう聞くと器用やん! と思うかもしれませんが、エサを逃がさない代わりに「口を閉じられない」さかななんです。いや、やっぱり不器用!!
ちなみに似てないですがキンメダイの仲間です。

さて最後のさかなは信じられない不器用さを持つさかな!

腹八分目?僕は腹十五分目です

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深海600~1200mに生息するオニボウズギス
特徴的なのは大きく開く口! 自分の体の数倍もある大きな獲物も食べることができます。…ただし、そのあとのことは考えてません。

自分より大きな獲物を食べたあとは、胃が猛烈に膨れ上がり、中の様子が透けて体表から見えるほどです。さらに大きなものを食べた日には、お腹が裂けて死んでしまうことも…。

「加減せぇよーーーー!!!」

深海はエサが少ないため長期間栄養を貯められるように進化した、不器用な(実は器用な?)生存戦略でした。

 

IMG_0408 川田一輝

そんな深海魚たちを見ていると、もしかしたら不器用でもいいのかもな? と思うのです。
もし周りと比べてできないことがあっても、自分しかできないことが一つあれば、それが何よりも素敵なこと! あなたが輝ける海がきっとあります。

深海魚のように愉快にタフに人生を楽しみましょうね。さかなの魅力を伝えながら応援しています!
じゃあまたね~!

 

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レポーターREPORTER

川田 一輝
プロフィール:川田 一輝
1990年大阪生まれ。さかなたちの“おかしな”生態や海の大切さをイラストや歌で伝え、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビの釣り番組や水族館でさかなを解説したり、ラジオDJ・声優としても活躍中。
初の書籍「ツッコミたくなる おさかな図鑑」は重版。SNSのフォロワー数合計50000人以上(2021年現在)
ツイッター:https://twitter.com/honmachi169
インスタグラム:@kawayanfishing (https://www.instagram.com/kawayanfishing/)