ハヤブサ的 鯛ラバ進化論 後編

元々は伝統的な漁法から始まったとされる鯛ラバの釣り。釣りとしてのそのスタイルが確立されてからはまだ年月も浅く、むしろ成長過程にあると言ってもいいだろう。各メーカー毎に独自の進化を辿っているかの様にも見える。そこで前回から引き続き、ゲームフィッシングのひとつのカテゴリーとしても急成長を遂げている鯛ラバの今とこれからに焦点を当ててみたいと思う。

庄山プロ

鯛ラバ進化論。今回はHayabusaが誇る鯛ラバのスペシャリストのひとりである庄山プロにお話を聞いてみた。
あくまで鯛ラバを長く楽しむひとりの釣り人としての主観と語る庄山プロだが、その目線から見てきたもの、そしてその先にあるものとは。

進化は今を見極めた先にある

無双真鯛フリースライド

今では様々な鯛ラバがリリースされ、選択肢も増えましたし、色々な「付加価値」もついた。
例えばそれは新しい形をしたパーツだったり、使用や交換が簡単になったタイプなど、より多くの人が鯛ラバを楽しめる様になり素晴らしいと思います。しかし鯛ラバの本質は、先ず水の流れを受けてヘッドが揺れる、そしてその揺れが後ろに繋がるネクタイなどに動きを与える。それが真鯛を刺激し興味を示す、というところにあると思います。その様な部分をしっかりと見極めて鯛ラバを選ぶということが、真鯛への新しいアプローチに繋がっていくと思いますね。

なるほど。使いやすさや目に見える進化も大切ですが、やはり大切なのは魚を釣ることですもんね。その揺れというのは、ヘッドの形状にも繋がってきますよね?

道具の特性を理解すればもっと鯛は釣れる

無双真鯛フリースライド

はい。少し詳しい説明を加えますと、現在Hayabusaからリリースされているヘッドは5種類。TGヘッド、スタンダードである潮斬鯛玉、VSヘッド、DNヘッド、そしてSLヘッドと順番に並べましたが、これらはそれぞれヘッドの揺れる幅が違うんです。揺れが大きくなることで、順番にアピール度が上がっていくと思ってください。これはHayabusa製品に限らず、その日その日の海の状況に合わせて、揺れ幅やアピールを考えて鯛ラバを選んでいくという目を持つもの非常に大切だと思います。ほんの一例ですが、マッディウォーターだと強いアピールが必要だったり、逆に水が澄んでいる場合はアピール(揺れ)を弱くしないと見切られたりしますよね。

無双真鯛フリースライド ヘッド アピール表
ロッド テーパー

見極めるという意味では、タックル面にも言えますね。鯛ラバのお話しからは逸れてしまうかもしてませんが、リールのギア比、ロッドのテーパーの違いで、それに見合った鯛ラバ、釣り方があると思いますね。
そこはご自身のスタイルと、タックルの特性を理解していけば自ずと見えてくるものだと思います。

進化=新しいアプローチという考え

そしてその真鯛への「アプローチ」というのは、例えばそれはテクニックやアワセの前の段階にあると僕は思います。真鯛という魚は同じでも、対真鯛に対するアプローチ方法は不変ではないと思うんです。

流し

これまでエンジンで流したり、パラシュートを入れた流し方が主流のアプローチでしたが、Hayabusaが今年はドテラ流しという釣り方を提案しました。端的に言うと、ライン(釣り糸)を立たせるか否か。鯛ラバを縦の動きで誘う前者2つに対し、ドテラ流しはキャスティングなどと同様、横の動きで真鯛にアプローチする方法なんです。これまで縦の釣りが主流だった鯛ラバの釣りのひとつの大きな変化だと思います。

なるほど。鯛の習性は変わらないけれど、違う角度からアプローチすることでまた違った結果を得るということですね?

無双真鯛フリースライド

そうですね。例えば縦の動きだけでは獲れなかった魚が、横の動きで獲れる様になってきた。真鯛にはある程度の回遊レンジがある訳ですが、仮にその幅が1mだとしましょう。そこを下から上へ縦に誘うだけでは一瞬かもしれませんが、横方向に誘うのでは、ラインが倒れている分だけ長い間真鯛にアピール出来るので、コンタクトしてくる時間を稼げますね。それが先ず大きな意味での変化だと思うんです。そういった変化が今後も生まれてくるでしょう。

それがまた進化に繋がるんですね。ちなみに今も新しいアプローチ方法を研究だったり、実際に試されたりはしているんでしょうか?

もちろんです。しかしその内容はまだまだ新しい提案段階なので、残念ながら詳しくお話し出来ませんが、実際に今僕たちも2年3年先を見越して新しいことを始めています。

なるほど。また楽しみが増えてしまいました、、、

庄山プロ

鯛ラバの開発への新規参入メーカーも多く、それぞれが切磋琢磨している今は、まさに良い商品が生まれるチャンスであり、鯛ラバという釣りがより熟成していっているとも言える。現在考案中の更なる進化も含め、今後も注目していきたいカテゴリーだ。


前編の記事はこちら