海上のち料理、ときどきキャンプ!? 春マダイ!白子の美味しい季節がやってきた!

春らしい暖かい日が増え、だんだんと水温も上がってくると、マダイを釣りたい季節になってきます。 そうです! 春のマダイには運がよければ白子や卵がお腹に入っているのです。この美味しい白子に出会いたくて、春はマダイ釣りを頑張ってしまいます。
今回はタイラバで釣れた美味しいマダイの白子と、アマダイ仕掛で釣れた、意外と珍しい(?)キツネダイの料理を紹介してみましょう!

01_ マダイ

わたし流!春のタイラバ

「タイラバ」とはマダイを釣るための漁具から生まれたルアーの一つです。オモリとラバーと呼ばれるヒラヒラとハリがセットになっています。
タイラバを船の上から真下に落とし、潮の流れに乗せながらただ巻くだけで、マダイやほかの魚が食いついてくれるという不思議なルアー(釣り)です。

02_ フリースライド手持ち
03_ フリースライド SFヘッド コンプリート(ハヤブサ)
私のお気に入りは、スムーズにフォールして底取りができる「フリースライド SFヘッド コンプリート(ハヤブサ)

私流のタイラバは「どのくらいのスピードで巻くのか?」がキモ。潮の速い日は、1秒間に2回転くらいのイメージでしょうか。季節や潮の状況によって巻くスピードは変わってきますが、「一定の速度で巻く!」ことが基本のタイラバにおいて、巻きスピードを重視しています。
タイラバが底に着いたら、はじめはゆっくりと一定の速度で巻きます。そして、ある深さから少し早めに一定の速度で巻いてと、途中で巻きスピードを変えることが多いです。(巻くスピードを途中で切り替えますが、変えたあとは一定の速さで巻き続けます)
もちろん、ずっと一定の速度で巻くこともありますが、この「途中で切り替える一定巻き! をする方が釣れるよ!」と地元の方に教えていただいたので、常にではありませんが、なんだか釣れる気がしています。

アタリ(魚が食いつく反応)は大きく2種類。「コツコツ」と小さいアタリの場合は一定速度のまま巻き続けます。一方、「ゴンっ」と明らかなアタリがあった場合は竿を立てて一気に掛けてしまいます。
タイラバに限らず相手は生き物なので、10回アタリがあったら10回とも大きさや元気のよさが異なります。その反応の違いが面白く難しいところなんです。それでも少しずつ慣れてくると、似たようなアタリを経験するようになってきますので、経験を活かすことで魚をゲットする確率が上ってくるというワケです。

04_ マダイ釣果

また食べたくなる!?マダイの白子料理

というワケで、(少し前置きが長くなってしまいましたが)春に出会える「マダイの白子料理」のお話です。
春のタイラバでは、運がよければ同じ日に白子が入っているマダイと卵が入っているマダイが釣れます。私はなぜか分からないのですが、白子が入っていない確率の方が高く、白子が入っていたらラッキー! とても喜んでしまいます。

05_ おろしたマダイ

オススメはなんと言っても「白子のポン酢和え」
口の中に残っているはずなのに、その「フワッととろ~り」とした食感は、あっという間になくなってしまったような錯覚さえ起こしてしまう不思議な食べ応え。なんだかうまく言葉にできないのですが、とにかく美味しいんです。

白子は水でよく洗い筋を取ったあと、ひたひたの水を入れた鍋に一つまみの塩と少量の料理酒を入れ1分ほど茹でます。茹でたらザルにあげ氷水でサッと粗熱をとり、キッチンペーパーで水分を拭き取ったのち、ひと口大に切ってポン酢をかけたら完成です。薬味や、もみじおろし、レモン汁などはお好みで。
この自分で釣ったマダイの白子、食べたら「また食べたい! だから釣りたい!」と思うこと間違いなし。ぜひ、釣ったマダイに白子が入っていたらご賞味ください。

06_ マダイの白子ポン酢和え

ちなみに、卵の方はマダイのお頭と一緒に煮付けにします。もちろん、こちらも美味しいですよ。

07_ マダイのお頭と卵の煮付け

 

そのほか釣ったマダイは、アラでお味噌汁とマダイ丼、お茶漬けにしても最高です。定番のお刺身やお寿司、しゃぶしゃぶなんかも絶品ですよ!

08_ マダイ丼とお味噌汁
マダイ丼とお味噌汁
09_ マダイのお刺身
マダイのお刺身
10_ マダイのお寿司
マダイのお寿司
11_ マダイのしゃぶしゃぶ
マダイのしゃぶしゃぶ

 

そしてついでの話ですが、「鳴門骨」って知っていますか?
鳴門骨(なるとぼね)とは、主にマダイの脊椎骨(背骨)の血管棘の一部がコブになったようなものの俗称だそう。流れの激しい海で疲労骨折した骨が再生する際にできるものらしいですが、詳しいメカニズムは正確にはわかっていないとか…。
さばいていると、ときどき出会うこの鳴門骨! 味の違いはまだ正直よくわからないのですが、「おっ、鳴門骨だ~」となんだか嬉しくなります。きっと激しい流れの中で育った天然のマダイは、身が引き締まって味も歯応えも絶品なハズ!?

12_ 鳴門骨

意外と珍しい?キツネダイの料理

13_ キツネダイ釣果
こちらがアマダイねらいの際に掛かってくれた、比較的わが家では珍しいキツネダイ。「タイ」と名前がついていますがベラ科です

さて、最近久しぶりに釣ったキツネダイ。わが家では3回目のレアな魚です。キツネダイは洗い(※)でいただくと、とっても美味しいのでご紹介します。

※洗い:調理法の一つです。下ろした魚を薄切りにして湯をかけ、氷水につけたら酢味噌などでいただきます

こちらもマダイと同じように、まずは3枚におろします。
皮付きのまま、刺身同様にスライスし湯をかけて氷水にサッとくぐらせます。キッチンペーパーで水分を拭き取ったら酢味噌でいただくだけです。

14_ キツネダイを3枚おろしに

皮と身のバランスがとてもよく、キツネダイが釣れると「美味しい洗いが食べられる!」ととても嬉しくなります。機会があればぜひ、一度食べてみてください!

15_ キツネダイの洗い

 

そのほか余った身はフライに。こちらも甘くてフワフワです。タルタルソース代わりに、今の時期は新玉ねぎとゆで卵の両方をみじん切りにして、マヨネーズで混ぜただけのソースでいただきました。なかなか魚と合いましたよ。

16_ キツネダイのフライ
甘くてフワフワのキツネダイのフライに自家製ソースはなかなかの相性!
17_ キツネダイのお頭煮付け
コチラはお頭の煮付け。少し身がしまりすぎるようで、マダイの方が美味しいですね(笑)

 

18_ 鯛の鯛キーホルダー

焼き魚や煮付けを食べ終えると、骨の中に魚にそっくりな骨が出てきます。そう「鯛の鯛(たいのたい)」です。魚の胸ビレとエラの間付近にある骨なんですが、洗って、干して、ネイルポリッシュ(マニュキア)で塗ったら綺麗なアイテムに仕上げることができます。
鯛の鯛はマダイだけでなくほかの魚にもあるのですが、マダイの鯛の鯛は幸運をもたらすといわれているとか……。「今年も白子入りのマダイが釣れますように」と願を掛けて、ぜひ、この時期のマダイをねらってみませんか?

 

レポーターREPORTER

伊藤 友夏
プロフィール:伊藤 友夏
千葉県市川市と館山市の2拠点生活。
栄友丸という船名でカヤックフィッシングとマイボート釣りをし、キャッチ&イートを楽しむアングラー。キャンプや温泉旅行も大好きなアクティブ派。
インスタグラム:
@eiyumaru_357 (URL: https://www.instagram.com/eiyumaru_357/)