カヤックフィッシングはじめてみませんか?
出艇は安全第一!そしてルールを守ろう!

さぁカヤックフィッシングにも最適な季節になりました。
前回は、カヤックについてやカヤックフィッシングの装備についてお伝えしましたが、今回はカヤックフィッシングを安全に行う場所と出艇の際の注意事項をご紹介いたします。

1.安全に出艇できる場所選び

どんな海域(湖沼)でも楽しめるカヤックフィッシングですが、出艇する海域によっては危険な場合があります。とくに海の場合は潮の速さと風が大敵です。

少しの風でも人力のカヤックはあっという間に流されてしまいます。楽しく漕ぎ進めていたら、かなり沖まで出てしまい、思わぬ天候の急転で、直ぐに陸に戻れない可能性もあります。あまり自分を過信せずにいつでも戻れる範囲で楽しむことが重要です。
当日の天候や風の強さ、風向きに注意して出艇場所を選びましょう。

地形的にはリアス海岸などの湾になっている場所をおススメしています。
すぐに戻れる陸に挟まれて、風をブロックできる地形はカヤックフィッシングに適した場所です。また、そのような地形は海底も複雑になっているので、釣果も期待できますよ!

01_ リアス海岸

2.出艇する場所の注意事項

02_ 出艇場所について

基本的には、どこでも出艇できるわけではありません。
出艇する場所が許可されている場所かどうか? 必ず事前に確認しましょう。

有力な出艇場所情報はなかなかネットで見つけることはできませんし、あやふやな情報も多いので、すでにカヤックフィッシングをされている方や行きたいポイント近くの釣具店・カヤックショップなどで情報収集をしてください。
また、ほとんどの方が車にカヤックを積んで行くと思います。重いカヤック・タックル運びを考えて、駐車場と出艇場所が近い場所を選びましょう。

近年、残念ながら、カヤックフィッシングの方による無断駐車や漁業関係者の方とのトラブル話を聞きます。自分さえよければ…の気持ちはゼッタイにダメです。ルールを守り楽しみましょうね。

出艇に適した場所

03_ 出艇前のカヤック

①漁港
ごく稀に清掃協力金・駐車料金を払えば出艇させていただける漁港があります。
必ず、事前に漁協に問い合わせをしましょう。無断使用はゼッタイに駄目です! また、航行のルールや立ち入り禁止場所などもありますので、漁業従事者の方の邪魔のないように配慮も必要です。

②砂浜
駐車場がある砂浜はカヤックの積み下ろしや運搬にも適した場所です。海水浴場シーズンなどは遊泳者との接触の恐れがありますので、避けるようにしましょう。また遊泳シーズン外では駐車をしてよいか? の確認も必要です。
また砂浜の場合は艇の底に傷がつきにくいメリットもあります。

③駐車場に隣接の海岸
駐車場の無断使用はもちろん禁止です。また、遊泳エリアになっていない場所は潮が複雑や危険な場所の場合が多いので、十分に注意して出艇しましょう。

④海上ルール
広大な海にもルールがあります。定置網には近寄ってはいけません。また港が近い場合などは漁船の航路がありますので、注意して下さい。
漁船からはカヤック程度の船は見えないことが多く、事故につながります。漁船の出入りは事前に確認しましょう。

3.天候と相談しましょう

04_ 4mが基準

さぁカヤックの準備も出艇場所も決まり、あとは休みを待つだけ!
しかし、天気予報を見ると怪しい天候。曇りで断続的に風が吹く予報になっている。「どうする? 出艇しても大丈夫?」

せっかくの休みにどうしても出艇したい気持ちは痛いほど分かります。しかしながら、安全にカヤックフィッシングを楽しむためには、数日前からの天候判断は最重要です。
わたしの場合は「風速4m」を基準にしています。

1日を通して、断続的に4m以上吹く場合は出艇しません。釣りがしにくく、流されるばかりでは、釣りづらく全く楽しめません。ですので出艇は中止にしています。風の判断の参考にしてください。

また、午前は風の予報がないものの昼から風が吹く場合などは、風の吹きはじめに思わぬ突風が吹く場合があります。早めに切り上げるなど注意が必要です。夏の夕立前やスコールも突風に注意が必要です。
遠く沖を見ていると風がやってくるラインが分かります。「ブローライン」といいますが、そよ風が吹き出し、水面の色が濃くなってきている場合などには注意が必要です。

天気は晴れて安定し風も吹かない状況でも、初めのうちは単独行動はやめておきましょう。風の判断や慣れないことだらけで、まさかの遭難や転覆に巻き込まれると単独ではなかなか助かりません。必ずベテランカヤッカーと一緒に出艇してください。
もしくは、SNSを通じて、自分が出たい地域で活動されている方とご一緒するなど、絶対に単独での出艇は控えましょう。

カヤックフィッシングは気軽に遊べますが、大自然相手です。常に雲流れや、遠く沖合の雲の色などに注意をし、天気系アプリなどをチェックしながら自分と相談して楽しみましょう。
繰り返しますが、違法駐車や無断での立ち入りは絶対に禁止です!

さぁいよいよ釣り開始! 次回はカヤックフィッシングと相性のよい釣りを紹介します!

レポーターREPORTER

マサヤート
プロフィール:マサヤート
幼少期から生粋の外遊び好き。夏はキャンプ場・マリンガイド、冬はスキー場で勤務の1年中外遊び人生を経て、現在はアウトドアイラストレーター・外遊び/水遊びガイドを主宰しています。「釣りは楽しむ」を心に、日々遊んで生きています。
インスタグラム:
@masayart (URL: https://www.instagram.com/masayart/)