ちょっとの違いが大きな差?
鉛製とスズ合金製マイクロメタルジグを比較!使い分けのコツ

ルアーフィッシング、とくにソルトウォーターゲームの分野でポピュラーなルアーの1つに「メタルジグ」があります。おもに鉛を素材として作られており、重さやサイズを使い分けることでさまざまな魚種をねらうことができる、汎用性の高いルアーです。

しかしメタルジグのなかには、ボディ素材に鉛より高比重なタングステンを用いたものや、逆により低比重なスズ合金や銅や真鍮(ブラス)を用いたものも存在します。とくにオカッパリでのライトゲームにおいては、低比重素材のメタルジグだからこそ攻めることが可能なポイントも多く、鉛製のメタルジグと使い分けることで、戦略の幅を広げることができます。

そこで今回は、オカッパリのライトゲームをメインに、素材の違いによるマイクロメタルジグの使い分けについてご紹介します。

鉛じゃない!?スズ合金製ジグ

スズ合金「ピューター」とは?

01_ スズ合金(ホワイトメタル・ピューター)

スズ(錫)を主成分に、アンチモンなどを加えて強度や加工性を高めた合金は「ピューター」と呼ばれます。一方、「ホワイトメタル」は銀白色の合金を総称する呼び名で、スズ系だけでなく鉛系亜鉛系なども含まれます。ピューターは、このホワイトメタルに分類されるスズ系合金の一種です。
ピューターは耐食性に優れ、美しい銀白色の光沢を持ち、加工しやすいことから、メタルジグをはじめ、タンブラーや酒器、フィギュアなど幅広い製品に利用されています。また、鉛を含まない配合であれば、鉛の溶出リスクが少ない素材として使用されています。

比重は約7.3~7.8で、鉛(11.34)より軽いことも特徴です。そのため、同じ重量のメタルジグであれば鉛製よりもボディを大きく設計しやすく水中でのアクションやシルエットに違いを持たせやすいというメリットがあります。

素材の違いによる各マイクロメタルジグの比較

ここからは、一般的な鉛製マイクロメタルジグとスズ合金製マイクロメタルジグを例に、それぞれの特徴を比較しながら見ていきましょう。

比較するのは、ハヤブサの鉛製ジグ「色々狙えるひらひらライトスロージグ ジャックアイ ヒラリン」と、スズ合金製ジグ「アジメバル専用スーパースロージグ ジャックアイ 豆ヒラリン」の2つの商品(サイズ3g)です。
ちなみに以前はそれぞれ3gモデルが存在したのですが、残念ながら現在は、どちらも3gサイズが廃番となっています。

同サイズのモノを比較すると、鉛製の「ヒラリン」が3g、スズ合金製の「豆ヒラリン」が1.5gと、半分のウェイトしかないのが分かります。そして同重量のもの(3gモデル)を比較すると、ヒラリンに対して豆ヒラリンは、ひと周りからふた周りくらいボディサイズが大きいことが分かります

スズ合金製マイクロメタルジグの特性

04_ ジャックアイ豆ヒラリン

スズ合金の特徴が分かったところで、次は実際の釣りでどのような違いが生まれるのかを見ていきましょう。フォールスピードやアピール力、扱いやすいシチュエーションなど、鉛製との違いを知ることで、状況に応じた使い分けがしやすくなります。

スズ合金製ならではのメリット

鉛製マイクロメタルジグと比べて、スズ合金は比重が小さいため、同じサイズであればフォールスピードが遅くなります。また、同じ重量でもボディを大きく設計できるため、フォール中のシルエットが大きくなり、魚へのアピール力を高められるのも特長です。
フォール中に存在感を出したい場面では、スズ合金製マイクロメタルジグが有利に働くことがあります。

さらに、スズ合金は鉛よりも硬いため、岩などに当たっても傷付きにくく、変形しにくい点もメリットです。

スズ合金製が苦手とするシチュエーション

一方で、スズ合金製マイクロメタルジグにはデメリットもあります。
比重が小さい分、風や流れ(潮流)の影響を受けやすく、飛距離が求められるシチュエーションや、流れの速い場所、流れが複雑なポイントにはあまり向きません。状況によっては、ジグがねらったコースを外れて流され、そのまま根掛かりしてしまうこともあります。

ちなみに「豆ヒラリン」は、現時点では最大でも1.5gまでのラインナップとなっているため、基本的には近距離戦や浅場での使用が中心となります。リフト&フォールをメインとした釣りで快適に使えるのは、水深1m前後までのポイントに制限されるでしょう。

鉛製とスズ合金製…どっち?
マイクロメタルジグの使い分け

実際の釣りでは、釣り場の水深やフォールスピードの違いを基準に使い分けると分かりやすいでしょう。
水深1m以内の浅場で、ゆっくりとしたフォールによるアピールを重視するなら、スズ合金製の「豆ヒラリン」がおすすめです。一方、水深1m以上のポイントや飛距離が必要な場面、水流や潮流が速い場所、流れが複雑なポイントでは、鉛製の「ヒラリン」が適しています。また、魚が小さなシルエットのルアーに反応しやすい状況でも、「ヒラリン」が活躍するでしょう。

ちなみに私のホームフィールド(河川)では、岸際の水深が1mに満たないため、ゆっくりとフォールさせることができる豆ヒラリンをメインに使いました。すると、52cmのライギョを豆ヒラリン3gで、58cmのナマズを豆ヒラリン1.5gで、それぞれ岸壁ジギング的な使い方で仕留めることができました。

05_ ナマズ58cm
「ジャックアイ 豆ヒラリン」1.5gにアタックしてきたナマズ58cm

鉛製もスズ合金製も、どちらも材質による明確な特性の違いがあるため、釣り場の状況や魚種に応じて使い分けができるのが、大きなメリットかと思います。

スズ合金製のマイクロメタルジグは、とくにゆっくりと引くことができるため、ニジマスなどの管理釣り場で使う「マイクロスプーン」的な使い方も可能です。ぜひ一度、試してみてはどうでしょうか。
(ただし、管理釣り場で使用する場合は、デフォルトのアシストフックからスプーン用シングルフックなどに交換する必要もあるので、各施設のレギュレーションをご確認ください)

それではよいフィッシングライフを。


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ばんぱく
プロフィール:ばんぱく
ラパラルアーとアメリカンルアー、アニソンとZABADAKとPerfumeの曲をこよなく愛する心優しきオッサンアングラー。さらに競馬や雑学、サブカルチャー系の知識全般にやたら造詣が深い。