北九十九島を望む海辺のキャンプ!
「鹿町海洋スポーツ基地」で格安シーカヤック体験

久しぶりのソロキャンプで、「海でキャンプがしたい」「シーカヤックに乗りたい」と思い、できるだけ安価に利用できる九州内のキャンプ場を探していたところ、長崎県佐世保市の「鹿町海洋スポーツ基地」を見つけました。海に面したキャンプサイトと手ごろな料金、そしてカヤック体験が可能な点に魅力を感じ、今回の訪問を決めました。

170_ 九十九島の風景

到着したのは日差しの強い昼過ぎ。海沿いのキャンプサイトからは淡い青の海と、点在する北九十九島の島々が一望できます。まずはテントを設営し、軽く昼食をとってからカヤックの準備に取りかかりました。潮風が肌を撫で、波の音が耳に心地よく届き、日常の喧騒から完全に解放される感覚…。そんな当キャンプ場で過ごした素敵な模様と、施設の全容や魅力的なアクティビティについてご紹介しましょう。

キャンプとカヤックを手軽に!?
北九十九島を望む「鹿島海洋スポーツ基地」

01_ 鹿島海洋スポーツ基地
管理棟

鹿町海洋スポーツ基地の概要

鹿町海洋スポーツ基地は、佐世保市北端の海沿いに位置する公共施設で、キャンプとカヤックを手軽な料金で楽しめます。キャンプサイトは「オートエリア」「ベイエリア」があり、同じ料金で選択が可能です。

02_ キャンプ場マップ
キャンプ場全体図

鹿町海洋スポーツ基地

住所:〒859-6204 長崎県佐世保市鹿町町下歌ヶ浦776-18
TEL:0956-73-2050
HP:https://sposhika.com/

車でのアクセス:佐世保駅~西九州自動車道(佐々IC経由)約45分
公共交通機関の案内:
1.佐世保駅~松浦鉄道(MR)利用~江迎鹿町下車→西肥バス(楠泊経由)に乗り換え~前加瀬バス停下車→徒歩5分
2.佐世保バスセンター~西肥バス(楠泊経由)利用~江迎バス停下車→西肥バス(楠泊経由)に乗り換え~前加瀬バス停下車→徒歩5分
3.佐世保バスセンター~西肥バス(楠泊・大加瀬経由)利用~前加瀬バス停下車→徒歩5分

サイトは「オートエリア」と「ベイエリア」の2つ

「オートエリア」のサイト数は8サイト(いずれも7m×10m)。管理棟、砂浜から約200m離れた場所にあるため、サイトから海岸に行くには徒歩で行く必要がありますが、車はサイトの前に停めることができます。トイレはオートエリアに1ヵ所。炊事場、電源(15アンペア)はそれぞれの区画に備えられており、快適にキャンプが可能です。芝生のサイトでペグも刺さりやすく、設営しやすいといった印象でした。

03_ オートエリア外観
オートエリア外観
06_ サイト全景
駐車場の脇にサイトがあり、38台駐車可能

一方、「ベイエリア」のサイト数は8サイト(8m×7m※)。こちらはオーシャンビューが楽しめる開放的なサイトです。ベイエリア横の管理棟には、トイレ(多目的トイレ1ヵ所)とシャワー室があり、足洗場も設置されています。こちらも芝生でペグが刺さりやすく、オートエリアと同様に個別に炊事場、電源が設置されています。
荷物の搬入時のみ車を管理棟前まで着けることができ、台車を借りて荷物を載せ、各サイトまで運ぶことができます。荷物を搬入したあとは、オートエリア前の駐車場に車を移動するといった具合です。

※一番奥のサイト「4-B」のみ8m×6m

07_ ベイエリア外観
ベイエリアの外観
08_ サイトからのビュー
サイトの正面には小さな松瀬島が見えます

キャンプ場での注意点

当キャンプ場では、残念ながら焚き火はできませんが、炭を使用したBBQは可能です。サイトへ荷物を運ぶ際、管理棟前へ通じる搬送通路が狭いので注意が必要。運転に自信がない方は入口付近に車を停め、カートで搬入した方がよいかもしれません。

11_ 搬入口
荷物の搬入は車1台分の幅の入口を通り、管理棟前まで行きます

シーカヤックとオーシャンビューでのんびり時間

昼食を軽く済ませたあと、さっそくカヤックとパドル、救命胴衣を借りて、約2時間カヤックを漕ぎました。初心者というわけではありませんが経験はそれほど多くないため、バランスや漕ぎ方には少し注意しながら進みました。パドルを水に入れると前に進む感覚は新鮮で、海上で過ごす楽しさを存分に堪能しました。

12_ シーカヤック
少し曇はありましたが波も穏やかで、秋の風を感じながら久しぶりに漕ぐカヤックはひじょうに気持ちがよかったですよ

カヤックを終えてサイトに戻ると、海を眺めながらのんびり過ごす時間が待っています。サイトに腰を下ろし、遠くの島々を眺めながら読書や食事を楽しむと、静かで落ち着いた時間を味わえます。残暑の海風が心地よく、夕方の海は柔らかな光に包まれ、波の音が静かに響く穏やかな景色が広がっていました。
オーシャンビューのサイトからは、昼間とは違う静けさに満ちた海の景色が堪能でき、贅沢な時間を独り占めできます。

13_ サイトからの眺め
サイトからの眺め

リーズブナルな施設利用料

16_ 日の出前
日の出前の景色も素晴らしいオーシャンビュー!

シーカヤック体験料

  • ①カヤック:1人乗り(2時間) 大人:150円 高校生以下:70円
  • ②カヤック:2人乗り(2時間) 大人:330円 高校生以下:160円
  • 初心者教室コース:1000円+①もしくは②料金
  • 海でのおさんぽ:1000円+①もしくは②料金

キャンプサイト利用料

  • デイ:10:00~21:00 1区画 1530円
  • ナイト:10:00~翌日10:00 1区画 2370円

※シーカヤック体験料、キャンプサイト利用料は2025年10月1日現在の料金です

翌日もシーカヤックで「海でのおさんぽ」体験

17_ 海でのおさんぽ

翌日は快晴となり、インストラクター付きの「海でのおさんぽ」コースで再びカヤックを漕ぎました。往復3kmほどのコースを約1時間かけながら、北九十九島の島々をゆっくり眺めつつカヤックを漕ぐ時間は、景色や波の音を存分に楽しむことができます。入り江や島影の間を進むと波で少し揺れることもありましたが、インストラクターのサポートがあるため、安心して自分のペースでのんびりと海上で過ごすことができました。

18_ カヤックを漕ぐ
インストラクターさんに誘導されながらカヤックを漕いでいきます。天気もよく波も穏やかでした

周辺には魅力的な観光スポットも!

2日間、キャンプとカヤックを楽しんだあと、せっかくなので周辺の観光スポットを訪れてみることにしました。展望台や温泉など、どちらもキャンプと一緒に楽しめる距離にあります。今回はそんな実際に立ち寄ったおすすめのスポットをご紹介します。

長串山公園

「長串山公園」はキャンプ場から車で約9分。展望台から佐世保市街や北九十九島を一望でき、軽い散策やハイキングに最適です。季節ごとに桜やつつじ、紅葉を楽しめるのも魅力です。

西海国立公園 長串山公園

住所:〒859-6206 長崎県佐世保市鹿町町長串174-12(ビジターセンター)
TEL:0956-77-4111
HP:https://www.nagushiyama.jp/

鹿町温泉やすらぎ館

キャンプ場から車で約11分。海遊びのあとに立ち寄れる、日帰りの源泉掛け流し温泉施設が鹿町温泉やすらぎ館です。大浴場のほかにサウナもあり、ナトリウム炭酸水素塩泉のヌルヌルのお湯が大変気持ちよいですね。施設内には直売所、食堂、休憩所などがあります。平日限定の入浴と食事のセット(1000円)はお得ですよ。

鹿町温泉やすらぎ館

住所:〒859-6145 長崎県佐世保市鹿町町土肥ノ浦169-2
TEL:0956-66-2617
HP:https://shikamachi-onsen.jp/

111_ サーフ&シーカヤック

今回初めて訪れた「鹿町海洋スポーツ基地」は、キャンプ場の規模は大きくはないものの、なんといっても「シーカヤックを格安で体験しながらキャンプができる」という点が一番の魅力でした。ソロキャンプでもグループでも十分楽しめると思います。オートエリアとベイエリアが同料金で選べることや芝生の快適さ、サイトからのオーシャンビュー、そして炊事場・トイレ・シャワー完備、キャンプ道具のレンタルも整っているなども嬉しいポイント。また、管理人の方やカヌーインストラクターさんの親切なサポートに加え、施設管理も清潔に維持されていること、そして初心者向けのキャンプサポートもあり、初めての方や女性の方でも安心して楽しめるキャンプ場だと感じました。

夏休み期間は、海水浴を楽しむファミリーキャンパーが多いそうですが、夏休みが終わった残暑の時期は利用者も少なくなり、静かに過ごすことができるそう。とくに今の時期(秋シーズン)は、ソロキャンプや落ち着いた時間を求める方にはおすすめです。海の景色と自然の静けさ、そして快適なシーカヤックを楽しみながら、心身ともにリフレッシュできるキャンプを楽しんではいかがですか?


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レポーターREPORTER

O-chan
プロフィール:O-chan
オートキャンプが大好きな九州在住の50代のオジサンです。おもに九州地方のキャンプ場へ、愛車を自由に転がしながらキャンプを楽しんでいます。グループやファミリーキャンプの際は、私が作った料理が美味しいと喜んでもらえるよう、日々キャンプ飯の勉強をしています。その分、ソロのときは手抜きしまくりですが(笑)。「手軽に本格的」がモットーで、これまでの経験で喜んでもらえたメニューの紹介や九州地方中心のおすすめのキャンプ場の紹介など、何か少しでもみなさんにオートキャンプでの楽しみを伝えることができればよいかな…と思ってます。

 【肩書】
 ・日本オートキャンプ協会インストラクター