ショアジギングを楽チンに!
メリットの多い「タダ巻き」のススメ

01_ サーフ

みなさんこんにちは。そろそろ夏の暑さも落ち着き涼しくなってきましたが釣りに行っていますか? 私はサーフに磯にといろんなフィールドでショアジギングを楽しんでいます。
今回はまさにこれからが本番のショアジギングにおいて、なかなか魚が釣れなくて悩んでいる方に、ぜひおススメしたいショアジギングのアクションについてのお話です。

さて、みなさんはショアジギングをする際にどのようなアクションで魚をねらっていますか? メタルジグのアクションといえば、「ワンピッチジャーク」や「ショートピッチジャーク」「ロングジャーク」などいろいろとありますよね。私もそれらのアクションを使いますが、なかでも私が一番よく使うアクションは「タダ巻き」です。
「『タダ巻き』なんてほんとに釣れるの?」そう思われる方もきっといることでしょう。今回は「釣れるタダ巻きとその理由」についてお話しようと思います。

タダ巻きでも釣れるんです!

02_ タダ巻き代表ジグ

ジグのアクションといえば、竿を大きく動かす「ジャーキング」がメジャーではあります。では、なぜジャーキングが魚を釣るにあたって有効なのでしょうか?
私はその要素の1つとして、ジグの動きがさまざまに「変化」することで魚の捕食スイッチを入れる、といったことが挙げられるのではないかと考えています。しかしこの理屈からすると、ただ巻いているだけの「タダ巻き」では魚にスイッチを入れられないのではないか? と思われてしまいますが、実はそうではありません。

03_ 釣果1

単に「タダ巻き」とはいえ、たとえば、リールを巻くなかで意図せず巻きスピードが変わったり、巻いているときに竿が揺れたりすることはないでしょうか? また、潮の流れがジグに与える「変化」や、根や堤防、ブレイクなどが絡んで生まれる、魚が捕食しやすくなる位置関係の「変化」など、外的な要因で生まれる「変化」もあります。私はそれだけでも、魚の捕食スイッチを入れるに十分な「変化」になりえると考えています。
また、そのような自然発生的な「変化」のほかにも、タダ巻き中にストップを入れたり、フォールをさせたり、巻きスピードを変えたりと、タダ巻きというシンプルなアクションのなかに、かんたんに自発的な「変化」を与えることもできます。ちなみに、タダ巻きアクションの一つとして、表層を早巻きしてバシャバシャと水面を滑らせる「スキッピング」などもターゲットによっては有効ですね。

このようにタダ巻きであっても、意識するか否かは別として「変化」を生み出すことは容易であり、魚の捕食スイッチを刺激することは可能なのです。

タダ巻きのメリット

確かに、青物をねらううえで「ワンピッチジャーク」は最も一般的であり、有効かもしれません。しかし、私がタダ巻きをおススメする理由は、「結果的に魚を釣る確率を上げることができる」からです。
この「結果的に魚を釣る確率を上げる」という言葉には2つの意味を含めています。

まず1つ目は、タダ巻きなら身体への負担が少なく、投げ続けられることで釣れる確率が上がるという意味です。
回遊魚など限られた範囲の中に回ってきたときにしか釣れない魚をねらう場合、やはり投げ続けなければ、せっかくのチャンスを逃してしまう可能性があります。そのような状況において、回遊を待ちながらひたすら重たいショアジギングロッドでワンピッチジャークを続けられる方は、いったいどれだけいるでしょうか? 多くの場合、ある程度投げ続け疲れると休んでしまうのではないでしょうか。休んでいる間に隣で魚を釣られてしまったときのショックたるや…。
その点、体力的に負担の少ないタダ巻きであれば、少なくとも投げ続けられる時間が長くなるはず。それが結果的に魚を釣る確率を上げることにつながります。

また2つ目は、サーフ・堤防・磯などあらゆるフィールドにおいて、タダ巻きは本命だけではないさまざまな種類の魚を釣らせてくれるという意味で、釣れる確率を上げるといえます。
青物に効果的なワンピッチジャークですが、フラットフィッシュタチウオ、マダイ、根魚などに対してはタダ巻きで釣れることの方が多く、一般的に(ワンピッチジャークのような)速くて激しいアクションはあまり効果的ではないように感じます。
何が釣れるか分からないショアジギングにおいて、もちろん本命をねらうことは重要ですが、思いもよらない釣果が出ることも醍醐味の一つ。つまり、タダ巻きを使うことでターゲットとなる魚の範囲が広がり釣果が増え、結果的に釣る確率を上げることにつながります。

06_ マダイ
07_ ヒラメ
08_ ハタ
09_ タチウオ

タダ巻き用のルアータイプ

10_ 各種ルアー

といったわけで、タダ巻きでも魚が釣れることが分かってもらえたかと思いますが、さらにタダ巻きを効果的に使いこなすにはルアーのタイプが重要です。タダ巻きする場面やシチュエーションに応じてルアータイプを使い分けると、さらに釣果を増やすことができます。
私が普段使っているハヤブサのルアー「ジャックアイ」シリーズは、とくにタダ巻きで釣ることに力を入れているのでとても信頼しています。そんなハヤブサのルアーを参考に、そのタイプや使いどころについて見ていきましょう。

どんなときでもタダ巻きだけで使える「万能タイプ」

11_ 青物

一般的にただ巻くだけで使えるタイプとは、タダ巻きするだけでルアーが水流を受けて動き、本体や付属するブレードのフラッシングでアピールするタイプをいいます。
タダ巻きするだけで誘ってくれるためねらえる対象魚が広く、堤防・磯・サーフなどシチュエーションも選ばない、まさに万能なタイプです。

12_ 万能タイプルアー

ハヤブサ「ジャックアイ」シリーズでは今や言わずと知れた「ジャックアイ マキマキ」が該当します。
後方重心によるぶっ飛び性能や、新たに追加された「リアル魚鱗」カラー、ブレードのフラッシングでアピール力が抜群。ターゲットも青物だけではなく、フラットフィッシュやロックフィッシュといった魚の実績も高く、まさに超万能ルアーです。

濁りや低活性時、極端な高活性な魚に効く「高アピールタイプ」

13_ アカハタ

通常のブレードのフラッシングだけではアピール力が足りないような濁りがある場合や、リアクションで強制的にスイッチを入れる必要がある低活性時、また、マズメ時の極端に高活性な魚をねらう場合には、さらにアピール力を上げてねらうと効果的。
アピール力が高くなる振動の要素をプラスすることができる、メタルバイブレーションのような高アピールタイプがおススメです。

14_ 高アピールタイプルアー

ハヤブサ「ジャックアイ」シリーズでは「ジャックアイ フリフリバイブ」、「ジャックアイ マキマキバイブ」が該当します。
この2つのルアーは振動とフラッシングによるダブルのアピール力を備えているので、ひときわ存在感をアピールすることが可能です。フリフリバイブとマキマキバイブのどちらにするかは、2つのサイズや重さが違うため、ベイトのサイズやタックルとのバランスで選んでください。

食い渋りなどに効く「ナチュラルアピールタイプ」

15_ マダイ2

マズメ時以外の日中で魚の食いが悪い場合や小魚以外を捕食している場合など、フラッシングで強めのアピールをするより、ナチュラルなアピールが効果的な場合があります。そんな食い渋った魚に口を使わせたい場合に、ナチュラルなアピールを演出できるタイプがおススメ。

16_ ナチュラルアピールタイプルアー

ハヤブサ「ジャックアイ」シリーズでは、リアになまめかしい動きを演出するシリコン製のネクタイが装着されている「ジャックアイ クネクネ」が該当します。
クネクネはリアフックがシングルフックとなっているため根掛かりしにくく、磯でのロックフィッシュなどにも有効です。

ボリュームで「存在感をアピールするタイプ」

17_ ヒラメ2

ターゲットが大きなベイトを捕食していたり、暗い時間帯などにボリュームで存在感をアピールしたい場合は、メタルジグではなくプラグやワームが効果的です。

18_ 存在感をアピールするタイプルアー

ジャックアイシリーズのなかでは「ジャックアイ 青物シャッド」、「ジャックアイ フリフリシャッド」があります。この2つはヘッドの形状が違うことによる特長やワームサイズの違い、フックの違いなど、それぞれ活躍する場面やねらうターゲットが違いますが、どちらもシャッドテールが大きくアピールしてくれるルアーです。
シャッドテールが水をかき乱しながら発生させる大きな波動と、メタルジグにはないアピール力を発揮します。

今回はショアジギングにおいて「タダ巻き」が釣れる理由やそのメリット、さまざまなタダ巻き用のルアーのタイプをご紹介しました。

高かった水温が少し下がり始めていろんな魚種が釣れるこれからの時期、なんでも釣れるタダ巻きだからこそ、思いがけない嬉しい魚が釣れたり、新たな発見につながったりすることもあると思います。
釣りの楽しさはいろいろありますが、やっぱり一番は魚が釣れることだと思います。タダ巻きの強さは実際に信じてやってみないと分からないと思いますが、少なくとも私はタダ巻きで多くの魚を釣ってきました。何が釣れるか分からない「タダ巻き」を駆使したショアジギングに、ぜひチャレンジしてみてください。

19_ 釣果4

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レポーターREPORTER

土口 泰明
プロフィール:土口 泰明
三重県の七里御浜をホームに年間300日以上釣りをするハヤブサフィールドスタッフ。SNS、YouTubeを通じて、リアルタイムの釣果や釣り方の情報を発信しています。
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