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静岡県は沼津市にある「戸田(へだ)」の係留船では、年間を通していろいろな魚種やイカなどがねらえます。戸田漁港のある湾はすり鉢状の地形のため、、川から流れてくるミネラルが豊富でいろんな魚やイカ、そして、なんとブリまで回ってくるとの情報も!?
そんな湾に浮かぶ係留船は船の揺れも比較的に少なく、ファミリーやカップルなどにも人気の釣り場です。あまり耳馴染みがないかもしれませんが、「係留船」とはいったいどんな釣り場なのか? かんたんにご紹介したいと思います!
係留船って何?
「係留船」とは全国的に珍しい、沖に浮かぶ船の上で釣りを楽しむことができる釣り場です。
湾の沖に船がアンカーで固定してあるので、そこまで港から渡船で送ってもらい釣りをします。風の影響などを受けにくいのが特徴で、船釣り初心者の方でも安心です。ここでは係留船とはどういったものなのかをご紹介いたします。
どういった方法で沖に浮かぶ船まで行くの?
港に集合して、渡船と呼ばれる小型船で行きます(船宿によります)。船着き場には無理なく船に乗り込むことができるハシゴもあるので安心です。
料金は?
利用時間により多少の差はありますが、乗合船(遊漁船での釣り)の半額くらいです。私が以前利用した際は5000円前後でした。
営業時間は?
幾つかある船宿さんのひとつ「ちどり丸」さんですと、季節により変わりますが、「日の出~夜まで」と「夜~朝まで」といった具合にいろいろなプランで利用できます。乗合船と違い港から近いので、時間の融通も多少利きます。まずは電話で確認してみてください(季節により変動もあるようです)。
港から船までどれくらい?
係留船は港から小型船でも5分掛からない場所にあります。食べ物や貴重品などを万一忘れてしまったとしても、船長に電話すれば、船で駆けつけてくれるので安心です。
(とはいえ、忘れ物はしないようにしましょう)
コンビニや飲食店は近くにあるの?
近くにコンビニやラーメン屋さん、食堂などがあります。船に乗る前や乗ったあと、すぐに寄れるので安心です。
持ち物は?
釣り道具やライフジャケットのほかに、食べ物や飲料水、貴重品などがあれば十分に釣りを楽しむことができます。魚を持ち帰るためのクーラーボックスや氷も忘れずに。
とくに夏場は飲料水と氷、クーラーボックスは大事です。
体調を崩したら?
船酔いなど、万が一ですが、体調を崩してしまった場合は、遠慮せずに電話して迎えに来てもらいましょう。健康第一、安全第一で楽しむのが大切です。
係留船で釣りを楽しむために知っておきたいこと
仕掛は何が必要?
釣りたい魚にもよりますが、アジやサバにイワシ類ならサビキ仕掛がオススメです。また、タイやイサキなどをねらうならウイリー仕掛か天秤仕掛で。釣った小アジやイワシで泳がせをやるなら泳がせ仕掛か、10号クラスのサビキに生きた小アジやサバを掛けてそのまま釣る、落し込み仕掛やノマセ仕掛でもOKです。基本的には自分のやりたい釣りに必要な仕掛を用意しましょう。
ルアー釣りもできますが、周りの人に迷惑にならないように注意が必要です。
ロッドやリールは?
一概にこれがいいですとは言えませんが、船釣りまたはボート釣り用のロッドやリールでまったく問題ありません。分からなければ釣具屋さんやネットで調べておくとよいでしょう。もちろん、オモリ負荷が問題なければルアーロッドなどでもOKです。
レンタル品は?
ライフジャケットやエサは多少あると思いますが、ロッドやリール、仕掛類などは念のため電話で事前に確認するといいでしょう。船宿さんのサービスによります。
何が釣れるの?
季節によって釣れる魚も変わってくるのですが、私がこれまで釣った魚は、アジ・マイワシ・サバ・カマス・ソウダカツオ・ハガツオ・シマアジ・カイワリ・カサゴ・オオモンハタ・タチウオ・キントキダイ・マダイ・コロダイ・イトヨリダイ・マルイカ・スルメイカ・ヤリイカなど…、軽く思い返しただけでもこんなに魚種が豊富です(笑)。船長さんにリアルタイムの情報を聞くかネットで釣果を調べれば、今釣れている旬のターゲットを知ることができます。
釣れた魚は?
(ちどり丸さんにバケツはありますが)魚が釣れたらバケツで血抜きをしたり、海水と氷で作った潮氷をクーラーボックスに準備しておき、その中に魚を入れることをオススメします。鮮度を保てるうえ、美味しく食べれるからです。
夜釣りも魅力
夜釣りの場合は係留船に灯りが点きます。時期にもよりますが、船の周囲が明るくなって小魚が集まり、それらを食べにアジやサバがやってきます。そして、さらにイカや大型のフィッシュイーターが集まってくるという連鎖反応。そんな光景を目撃したときは、自然界の食物連鎖に釣り人として熱くなりますよ!
夜はルアー釣りも熱い
夜のルアー釣りも係留船では面白い釣り方。ワームやメタルジグでアジやサバ、カマス、タチウオなどを、イカメタルでマルイカやスルメイカ、冬にはヤリイカなども釣れます。表層はカマス、海底~中層であればタチウオやアジ、サバといった具合。その年により多少ずれはありますが、釣り方やねらう層で釣れる魚もさまざまです。
夏~秋にかけて、夜釣りで多くのお客さんが利用されているのを見かけますが、春や冬でも防寒対策をしっかりしていれば全く問題なく楽しめます。
夜釣りの注意点
船のライトが点いているので明るいですが、もしものためにヘッドライトなどあると便利です。また、急な天候の変化で波が出てきた場合は無理せず釣りをいったん止めて、船長さんに電話して相談しましょう。現場の状況を説明し、この先釣りをし続けてもよいものか? プロの意見を仰ぐのです。無理をすると大変なことになり兼ねません。
ルールを守って釣りをしましょう。
ルアー釣りや投げ釣りなど、ほかのお客さんの迷惑にならないように周りをよく確認したうえで釣りを楽しみたいですね。船によりルールは違うと思いますが、おおよそ以下のようなルールです。
- ・船内での喫煙や海へのポイ捨ての禁止
- ・船内でのバーベキューなど火気厳禁
- ・飲酒による泥酔はやめましょう
- ・ライフジャケット着用(※義務です)
- ・船の中にゴミを放置しない
- ・魚の後始末(血抜きやウロコ処理)をする場合、次に利用する方のことを考え水で流すようにしましょう
沼津戸田港の「係留船」は戸田特有のものだと思いますが、誰でも気軽でかんたんに利用でき、釣りの入門にはもってこいだと思います。四季折々の魚たちが姿をみせてくれるのも魅力です。ぜひ沼津戸田に足を運んで、係留船での釣りを体験してみてはいかがでしょうか?
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レポーターREPORTER
小学校1年生のころから釣りを始め、フナ釣りやワカサギ釣り、渓流、堤防、ボート(船釣り)まで幅広く楽しんでいます。最近は、とくにアカムツ(ノドグロ)やブリジギングにハマっています。
ANGLERS:https://anglers.jp/users/431755