どうも! 「さかなのおにいさん」かわちゃんこと川田一輝です。
先日和歌山での釣りの帰りに伺った、道の駅すさみの「エビとカニの水族館」。タッチプールがとてもクセすごでした。その様子がこちら!
高級食材だらけ!!!
生き物というよりも食材というイメージが強いイセエビですが、実は面白い習性や生態を持っているんです。今回はそんなイセエビのちょっとヘンな日常についてお話しします。
イセエビは英語でトゲトゲロブスター!
イセエビは熱帯域の浅い海に生息する大型のエビで、日本で確認された最大サイズは38.5cm、2.33kg! 通常は30cmほどまで大きくなります。普段は何を食べているかというと、貝やウニ、ときどき海藻などのようです。
ボディはというと英語で「Japanese spiny lobster」と呼ばれる通り、トゲだらけの頑丈な殻に守られています。
…ただし正確にはロブスターの仲間ではなく、ロブスターはザリガニの仲間です。
エビなのに特技は鳴くことなんです!
第二触角の根元に発音器があり、敵がきたり人間に捕まえられたりすると関節を鳴らして「ギィギィ」と威嚇音を出します。そしてイセエビの仲間は大変長生きで知られ、30年近く生きるという説も!
ただ美味しいので敵に襲われることも多く、天敵はサメやイシダイ、そしてタコ!
タコに襲われないように工夫もしていて…
綺麗に1列で行進!いちにっ!
繁殖期には敵に襲われないように1列になって移動します。なんと1週間寝ずに何10匹と群れで行進するそうな。
それでも敵に襲われるときは…!?
もしもの時は親分頼み!
イセエビの天敵はタコ、そしてタコの天敵はウツボ。タコから身を守るためにウツボとともに生活していることも!
ウツボにとっても好物のタコを引き連れてくれる存在なのでラッキー! これを「相利共生の関係」といいます。
イセエビに合うならこの水族館!
和歌山県すさみ町のエビとカニの水族館では、イセエビのほかにニシキエビやロブスターの仲間もたくさん見られます。三重県伊勢の鳥羽水族館はさすが本場! 怖いくらいうじゃうじゃいるのでオススメです。
ほかにもオススメの水族館は、新刊「全国クセすご水族館図鑑」にまとめてますのでぜひご覧ください~!
また伊勢海老は場所によってはテトラや堤防からかんたんに釣れることもあります。
ただし、ほとんどの地域で共同漁業権の対象として指定されてるので、勝手に捕ると密漁になります。漁業権が放棄された地域でも、各自治体によって禁漁期が設定されていたり漁具・漁法に決まりがあったりするので、ルールをしっかり守ってくださいね!
今日は高級食材イセエビの意外な生態をご紹介しました! じゃあまたねー!
☆全力で伝える40館の推しどころ!
北海道から沖縄まで、全国の水族館の愛すべき「クセすご」な魅力をイラストで紹介!日本初の水族館の図鑑。
「全国クセすご水族館図鑑」(中央公論新社)
☆いろんな魚に会いながら楽しく食育!
水族館でお寿司が食べられたらなぁ、という空想から始まったエンターテイメント食育絵本。子どもがさかなを好きになる!
「すしぞくかん」(高陵社書店)
☆笑って学べる生き物の不思議!
大人も子どもも楽しめる、さかな4コマをまとめた書籍が発売されました。
「おもしろすぎる! 海の仲間たち ツッコミたくなる おさかな図鑑」(ワニブックス)
レポーターREPORTER
1990年大阪生まれ。さかなたちの“おかしな”生態を書籍やメディアで伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」や釣り番組・情報番組に出演中。
著書に「ツッコミたくなる おさかな図鑑(ワニブックス)」「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。SNSの総フォロワー数70,000人以上
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