知って得する!川田一輝のお魚あれこれ No.137 象の鼻に秘密あり!エレファントノーズ

illust_川田一輝

こんにちは! キリンさんよりゾウさんが好きな、「さかなのおにいさん」かわちゃんこと川田一輝です。さかなもいいですが動物も可愛いですよね。

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そんな水族館と動物園のいいとこ取りな特別展示を、先日まで神奈川県の川崎水族館(カワスイ)さんで行っておりました! ホールをまるっと特設会場にしていただいた、まるでジャングルのような空間。

さかな四コマの解説とともに動物にちなんださかなたちを展示する「ツッコミたくなるおさかな動物園」。オリジナルフードも登場したりと、大盛況で終了しました。

今回はそのなかでもとくに個性的だったさかなを四コマで解説したいと思います。

ゾウの鼻を持つさかな?エレファントノーズ

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まるでゾウのような「鼻」を持つ、その名もエレファントノーズ
ナイル川流域などに棲むアロワナ目のさかなで、水族館やアクアリスト(熱帯魚飼育ファン)に大人気。現地では食用にもされたり、神話にも登場する一度見たら忘れられない姿のさかなです。

そんなエレファントノーズは見た目だけじゃなく、実は特技があります。

実は尻尾に秘密あり!

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実は尾柄部に発電器官を持っていて、微弱な電流を流してレーダーのようにエサを探せるんです。すごい特殊能力!!
そしてレーダーを活用するために、実はある器官も発達してるんです。

脳が人間よりも大きい!?

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微弱な電場を近くするためか、ほかの魚と比べて脳が大きいんです。身体に対する脳の重量比率は人間の2%前後を超えた3%ほど!! 脳による酸素消費量も人間よりもはるかに多い60%と…本当に賢いのかも?
正確な賢さの比較は難しいですが、何を考えているか気になるさかなですね。

そんなスーパーフィッシュ=エレファントノーズのことを知ってもらったところで、ここでお知らせがあります。
さっきから言っていた「鼻」なんですが、実はこの正体は……。

これ…アゴでんねん

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えーっとすみません、「下アゴ」です。
人間でいえばシャクレというかアイーーンと言いますか、一言で言うと「思ってたんとちゃう!!!」

ただこの鼻…じゃないアゴは、エサをみつけるときに役立ちます。長い下顎で底をツンツン掘ることでエサをみつけることができるんです。

あの長いアゴにはちゃんと意味があるし、勝手なイメージをつけたのは人間の方ですね。変なレッテルや先入観を持たずに、生き物や人に接していきたいと学ばせてもらいました。

エレファントノーズに水族館で会おう!

02_6 カワスイカフェラテ

釣りも楽しいですが水族館も楽しい!
水槽を眺めることでさかなの習性を見て釣りのヒントも得られますし、何より自然環境を守りたいと思えるきっかけも今までたくさんもらってきました。
さかな好きな人に悪い人はいない。釣りやさかなの未来を守るためにも、これからも楽しくさかなのことを知ってもらえたらと思います。

みなさんもカワスイをはじめ、地元の水族館へ行ってみてくださいねー!

 

☆笑って学べる生き物の不思議!
大人も子どもも楽しめる、さかな4コマをまとめた書籍が発売されました。
おもしろすぎる! 海の仲間たち ツッコミたくなる おさかな図鑑(ワニブックス)

☆2021年12月14日発売の新刊!
水族館でお寿司が食べられたらなぁ、という空想から始まったエンターテイメント食育絵本。子どもがさかなを好きになる!
すしぞくかん(高陵社書店)

 

レポーターREPORTER

さかなのおにいさん かわちゃん
プロフィール:さかなのおにいさん かわちゃん
1990年大阪生まれ。さかなたちの“おかしな”生態を書籍やメディアで伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」や釣り番組・情報番組に出演中。
著書に「ツッコミたくなる おさかな図鑑(ワニブックス)」「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。SNSの総フォロワー数70,000人以上
X:https://twitter.com/sakana_bro
インスタグラム:@kawayanfishing (https://www.instagram.com/kawayanfishing/)
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