こんにちは! 今日は七夕! 「さかなのおにいさん」かわちゃんこと川田一輝です。
七夕とはもともとは中国の行事で、奈良時代に日本へ伝わったそうです。1年に1度、織姫と彦星が天の川を渡って出逢える日。元祖遠距離恋愛。
この記事を書いてるのは少し前なので、今日が晴れて星が見えてたらいいなと願います。
願うといえば、七夕には願いを書いた短冊を笹竹に結んで願掛ける飾り付けがあります。さかなの世界にも、もし七夕があればどんな願い事を短冊に書くのか…。
少し覗いてみましょう~!
もしもさかなの世界に七夕があったら
まずはドジョウ。
昔は田んぼや用水路など、人間の暮らしの身近なところにたくさん生息していました。
そんなドジョウが泥の中で生活する上で欠かせないことなんですが、どじょうくんの願いは……?
オナラが止まりまへん
神様…オナラを止めてください。
ドジョウはエラ呼吸と合わせて腸でも呼吸をします。
水面から空気をパクッと吸って、腸の内壁で酸素を吸収して二酸化炭素を排出する。そのおかげで酸素が少ない池や泥の中でも元気に生きられるんです! 逆に、水質がよいと病気になるそうですよ!
(腸を刺激してお通じも促してるそうな)
続いてナマコくんのお願いは……?
ぼくのお尻で遊ばんといて
神様……僕のお尻で遊ぶ魚がいます。
ナマコの肛門を隠れ家にするとんでもない魚、カクレウオ。
身を守るだけじゃなく交尾もしたり、中にあるナマコの食べたモノを食べたりもします。大きいナマコの肛門は大人気! 2匹3匹よろこんで。最高16匹も隠れてることも! ナマコにとってはたまったもんじゃない。
続いても切ないお願い事をしてるさかながいるようです。
妻よ帰ってきてくれ
神様……妻が出て行ってから数日、子どもが生まれました。
江戸時代は虫だと思われていたサカナ、タツノオトシゴ。ヨーロッパではカニとヒトデの間くらいに思われていたそうです。
そんなタツノオトシゴの仲間はメスがオスのお腹のポケットに産卵し、オスが出産します。生まれた稚魚はパパオトシゴが育てるという、もしかするとイクメンの先駆けかもしれません。
最後に願いが叶った生き物もいるようです!
ベニクラゲは不老不死!
神様! ありがとうございます!!
ベニクラゲは直径1cmの小型クラゲ。
普通のクラゲは有性生殖ののちに死にますが、ベニクラゲは再び幼生のポリプに戻り、またクラゲに成長します。人間でいうとおじいちゃんが布団にくるまって、起き上がったら赤ちゃんに! そう考えたらすごいでしょ。
理論上は5億年前から生きてるベニクラゲもいるそうで、そうなれば生まれはカンブリア紀、同期はアノマロカリス(古生代カンブリア紀の生き物)。マジ大先輩!!
1年に1度、願い事を込めて空に届ける七夕。よかったらあなたも願い事を書いてみてはいかがでしょう?
それじゃあまたね!
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レポーターREPORTER
1990年大阪生まれ。さかなたちの“おかしな”生態を書籍やメディアで伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」や釣り番組・情報番組に出演中。
著書に「ツッコミたくなる おさかな図鑑(ワニブックス)」「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。SNSの総フォロワー数70,000人以上
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