【東日本発】食べて美味しい!
おススメしたい釣魚ランキング

その魚独特の引きであったり、アタリであったり、魚との駆け引きであったり、実にさまざまな楽しみ方が釣魚(ちょうぎょ)にはあります。なかでも釣魚を食べる楽しみは、釣り本来の食糧を得るための行為として、最も基本的かつ伝統的な楽しみ方のひとつではないでしょうか。
そもそも釣魚は食味のよさでアングラーから執拗にねらわれるわけですから、その味という点ではどの魚も甲乙つけ難いのですが、敢えて私なりの経験に基づいた「食べて美味しい釣魚」ランキング形式で紹介してみたいと思います。

ちなみに、「味覚」というものは人それぞれの育った環境や嗜好で評価は違ってきますし、家庭料理では魚本来の旨味を引き出せていないこともあろうかと思います。味付け以外のその魚の持つ旨味がどうなのかという観点からもランキング付けしていますので悪しからず。

アングラー目線!
私の舌で選んだランキング発表

01_ キンメダイ釣果
新島沖のキンメダイジギングは食味のよさで人気です。伊豆諸島の新島沖は職業漁師が凌ぎを削るキンメダイ漁の主戦場。ジギングでねらうには、投入から回収までの時間を考えるとチャンスは数回しかない厳しい釣りとなります

栄えあるランキング1位はキンメダイです。そして、惜しくも2位はアカムツ!
いろいろと悩むところですが、そのほかは以下の通りです。

  • 3位は魚の王様マダイ
  • 4位は深海の貴公子クロムツ
  • 5位は黒い弾丸クロマグロ
  • 6位は深海の巨大魚アブラボウズ
  • 7位は近海の人気者タチウオ
  • 8位は北の海の妖精サクラマス
  • 9位は出世魚の代名詞ブリ
  • 10位はリーダーカットの曲者サワラ

今回はランキングのなかからピックアップした、とくに思い入れのある数魚種をご紹介したいと思います。

旨味が強い絶品の新島産
キンメダイ

02_ キンメダイ釣果(集合写真)
南伊豆から出漁のキンメダイジギング。仲間との楽しい時間は短く感じますね

昨今の深海ジギングの盛り上がりはこの魚を抜きに語ることはできないでしょう。とくに伊豆諸島の新島沖で漁獲されるキンメダイの食味のよさといったら、この上なしという言葉がありきたりな表現と思えるほど、言葉では表現し難い旨味がその持ち味です。

03_ キンメダイの炙り
新島産キンメダイの炙り。口の中でトロける脂は甘味があって絶品の旨さ

どんな料理でも素材の持つ旨味は色褪せることなく、しっかりと主張しますが、かと言って調理の腕がなくても魚の旨味だけで充分に食が進むくらいのパワーがあります。とくに2kgを超えるサイズは、まず一般の魚屋さんには並ばない超が付く高級魚。銀座の高級料亭などで食べられるサイズと聞きます。

一般人が口にできない魚を食べられるのはアングラーの特権です。とはいえ、その行く手を阻む水深との戦いはタックルが進化してもなお、いまだ大きな障害となっています。
美味しいものはかんたんには手に入らないからこそ、美味しさもひとしおの典型かもしれませんね。

いつでも優等生な旨味
一気にスターダムに上り詰めたアカムツ

04_ アカムツ釣果
青森県風合瀬沖のアカムツ。ジギングでねらうにはテクニカルなターゲットですが、その面白さが人気の秘密かもしれません

アカムツも近年のスロー系ジギングの浸透でメジャーな釣魚となった魚の1つです。
アカムツの釣りシーズンは産卵前の春から夏と産卵から回復した秋から冬が一般的ですが、食味の上ではやはり春の乗っ込み時期のアカムツが1番美味しいものと思います。

身質は柔らかく白身ですが、よく脂が乗ってます。出汁のよく出る魚ですので炙りはモチロン、煮物、焼物、何でもござれの優等生です。

05_ アカムツの炙り握り
アカムツの炙りの握り。わが家の定番アカムツ料理です。旨味が強い魚なので、茶碗蒸しなどにもよくあいます

桜鯛がイチオシ!
あっさりとした旨味の魚の王様マダイ

06_ マダイ
昨今のスーパーライトジギング人気の高まりでマダイの人気も上昇中。ライトタックルの好ターゲットのマダイは釣り方にも実に多くのバリエーションがあり人気のほどが伺えます

マダイは釣魚のなかでも特別な存在です。その姿形が魚の代名詞であるように、身近で親しみのある魚のなかの魚という感じですね。祝い事にも欠かせない存在です。

マダイは年中ねらえる魚ですが、旬は春と秋。とくに春の乗っ込み時期のマダイは「桜鯛」「花見鯛」とも呼ばれ、食味の点でも満点です。
一方、夏場のマダイは雑多な底生生物をエサにしている場合があり、その場合、磯臭さが強くなり身にもそのクセが出てしまいます。

マダイの旨味自体はあっさりとしていますが、そのことが逆に日本人に馴染み深くなったのだと思われます。冷蔵庫などがなく保存が長期間できなかった時代は、脂の乗った魚よりも白身の魚の方が日持ちしたため、庶民の台所では重宝されました。その名残だと考えます。

07_ マダイ料理
マダイのカルパッチョ。白身であっさりした旨味のマダイはオリーブオイルとの相性もバッチリ

ギラギラと輝く魚体の美しさ
脂のノリと旨味の融合!タチウオ

08_ タチウオ釣果
タチウオもさまざまな釣法で親しまれています。食味、釣りごたえともに高ポイントのターゲット

東北地方ではここ数年、ねらってタチウオが釣れるようになってきました。
まだまだ馴染みのない魚種ですが、テクニカルなゲーム性と食味のよさから人気急上昇中です。

白身魚ですが、しっかりとした旨味と脂のノリでとても美味しいお魚。見た目から魚をさばくのが難しそうな印象ですがご心配なく。長いままさばこうとせず予め扱いやすい長さにカットしてから3枚におろすのは比較的容易で、ウロコもない魚ですので台所が汚れなくてよいですね。
タチウオの旬は冬から夏の産卵前まで。脂が乗っており旨味も増しているのでオススメです。

09_ タチウオ料理
タチウオの炙りマヨネーズ。タチウオはマヨネーズや卵、チーズなどと相性がよく料理の幅が広がります

東北限定!
早春の銀箔色はアングラーの憧れ
サクラマス

10_ サクラマス釣果
東北の春の風物詩となりつつあるサクラマスジギング。気難しいターゲットですが、だからこそキャッチできたときの喜びはプライスレス

ここ数年、その人気が全国区となった感のあるサクラマス。東北地方ではまだ寒さが厳しい2月から熱い、アングラーの注目を集めるターゲットとして有名です。
その姿形とホロホロと剥がれる銀箔のウロコの美しさ、そしてテクニカルで一筋縄では釣りあげられない難しさが、アングラーを惹きつけて止みません。

サクラマスはもちろん食味のよさも一級品!!
身は柔らかく瑞々しいのですが、脂のノリがよくてとても美味しいお魚です。

11_ サクラマスの燻製
サクラマスの燻製のスライスを野菜と一緒にカルパッチョ風にした料理。燻製の香りが食欲をそそります。野菜と一緒にサンドイッチも超オススメ
12_ サクラマスのカマとハラス
サクラマスのカマ、ハラスの焼き物。脂の旨味がすごい

 

釣り上げた魚をリリースするもよし、キャッチして命をいただくのもよしですが、できればその命に感謝して、せめて美味しくいただきたいものですね。
釣魚にはそれぞれの旨味の持ち味があります。サッパリとした身ならソースや味付けで工夫するなど、料理の仕方で随分と食味の印象は変わってきます。工夫して美味しく食べてあげたいものですね。

 

レポーターREPORTOR

堀籠 賢志
プロフィール:堀籠 賢志
フライフィッシング、バス、シーバス、ロックフィッシュ、フラットフィッシュ、エギング、鮎釣りまで、さまざまなジャンルを釣りこなすマルチアングラー。現在はスーパーライトからヘビークラスまでジギング全般と、メタルスッテを中心としたイカ釣りに取り組む。
東北エリアの面白い釣りを発信することで、震災復興に繋げていきたいという熱い想いのもと活動中。