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思い返してみれば、今年の初釣り(1月)は東京湾の「テンヤタチウオ釣り」だった。指4~5本の良型主体でツ抜けし、土産十分の好釣果。その翌月、誕生日を迎える母親に「おふくろ、タチウオとか好き? もし好きなら、オレがパーティー用に釣ってくるけど?」なんて豪語しながら、結果は完デコ(笑)。
誕生日パーティー当日、顔を真っ赤にしながら冷凍ストックのタチウオを振る舞ったことが、まだ記憶に新しい。今回はそのリベンジも兼ねているが、果たして結果はいかに。
タチウオ1尾の最大魚バトル開催!

今回は約半年ぶりのテンヤタチウオ釣行。当日は「隼華」10期の原田美帆さん&愉快な仲間たちと合計4人で、神奈川・久里浜の「平作丸」に乗船した。
夏期に釣れるタチウオを「夏タチ」と呼ぶが、冬期と比較すると小型が釣れやすい時期でもある。その一方で、テンヤタチウオは大型が釣れやすい釣法。だからこそ、いかにして大型をねらって釣るかが肝となるわけだ。
とはいえ、当然、型を釣り分けるテクニックを私が持っているわけではない。仮にそんなテクニックを持っていれば、前回のテンヤタチウオ釣行でオデコだったことにも説明がつく。「母親の誕生日パーティー ⇒ ドラゴンタチウオの姿造りで祝いたい ⇒ 小型はいらない ⇒ イチかバチかの型ねらい ⇒ 残念ながらオデコ」……というストーリーになる。
ただ、実際には「お願い! マジでお願い! 指2本サイズでもいいから釣れてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」と、心の中で叫んでいたことは言うまでもない。
そして今回、(個人的なリベンジも兼ねながら)ペアで釣り上げたタチウオの最大サイズ(長さ)を競う「DRAGON BATTLE 2026」を開催。文字で見るとなんだか仰々しいが、実際には4人でワイワイ楽しく釣りをするだけである。
結果として、当日はわれわれ4人を含む船中でドラゴンサイズ(全長120cm以上)は顔を見せずじまいだったが、そんななか、私が釣り上げた「106.5cm」が4人の中で最大サイズとなった。

手首の負担をできるだけ軽減!
優しい誘いの「エコ釣法」が良型に効く!?

テンヤタチウオの釣法はさまざま確立されているなか、東京湾の定番といえば「バイブレーション釣法」だろう。ロッドを小刻みにシェイクしながら、指示ダナの下限から上へ上へと誘い上げていく。
ただ、実際にやってみると、ロッドを持つ側の手首への負担がひじょうに大きい。体力・筋力の衰えを日々感じている中年おじさんの私がバイブレーション釣法をやると、タチウオを獲れるのが先か、手首が取れるのが先か、というギリギリの戦いとなる。

フワッ、フワッとテンポよく誘うべし
船長からのアナウンスで「45mから上」などとタナが指示されるが、この場合、45mは指示ダナの下限を意味する。テンヤを投入し、まずは45mまで沈める。タナに到達したら、そこから10mをひとつの目安として、上へ上へと誘い上げていく。
ただし、船長から「45m~30m」と指示された場合は、その範囲内を攻める。
誘い方については、私が勝手に「エコ釣法」と呼んでいるだけで、実はエサタチ(テンビンタチウオ)の釣り方とひじょうによく似ている。リールを1/3~1/4回転させると同時に竿をシャクり、一定のリズムでテンポよく誘い続ける。海中のテンヤは、縦に頭を振りながら、少しずつ上へ上へと泳ぐイメージだ。
誘いの最中に竿先をグッと引き込んだり、逆に竿先のテンションが抜けたりと、アタリはさまざま。竿先に何かしらの変化が生じたら、シャープかつコンパクトにアワセを入れよう。


エサタチはエサをしっかりと“食い込ませる”釣りだが、テンヤタチウオはエサで寄せて“掛けていく”釣り。そのため、基本的にアタリには積極的にアワセていくのがオススメ。ただ、なかなか掛からないときや、掛かっても巻き上げ途中でバレたりするときは、少しアワセのタイミングを遅らせるなど、微調整を加えるのはとてもクレバー!
必ずリーダーを持って優しく取り込むべし
無事にタチウオが掛かったら、一定速度で巻き上げる。強く引っ張ると少しドラグが滑るくらいに調整しておくと、ときに食ってくるドラゴンサイズにも対応できる。海面付近にテンヤ&タチウオが見えたら巻き上げを止め、竿を立ててリーダーをつかんだら、自分の横へ船ベリに立てかけるようにして竿を置く。あとはリーダーを手繰って、なるべく手とタチウオの距離を詰めてから、「ヨイショ!」とゆっくりタチウオを抜き上げればOK。


勢いよく円を描くように抜き上げて、タチウオ&テンヤを船内に叩き付けるような抜き上げをする人がいるが、これはめちゃくちゃ危険なのでやめよう。テンヤはハリが大きく、タチウオの歯もひじょうに鋭いため、途中でハリが外れて隣の人にテンヤやタチウオが飛んでいったら、ケガの原因にもなりかねない。何より船も傷ついてしまうので、「取り込みは優しく」を心掛けてほしい。


原田&JIROペアが勝利!勝利の秘訣は置き竿…?
当日、私は合計10尾を釣り上げて“ツ抜け”を達成。序盤~中盤はタチウオの活性がそこまで高くなく、誰かしらにポツリ、ポツリと掛かる状況だった。終盤にかけて活性が高まり、数が釣れるなかで良型も顔を見せた。ちなみに私は、10尾中3尾が「置き竿」という……(照)。


意図的に置き竿でねらっていたわけではなく、同行メンバーの動画撮影やスチール撮影の際に置き竿にすると、その置き竿の竿先を激しく叩くアタリがくるという場面が3回あり、しかもバラシはゼロ。このことからも、当日は激しい誘いよりも、優しい誘いの方がよかったということなのかもしれない。


今回、私がエコ釣法を採用したのは、あくまでも左手首のポテンシャルの問題。たまたま今回はこの釣法でツ抜けできたが、状況によってはまったく効かない可能性もある。そんなときは、周りで釣れている方の誘いパターンをマネしてみるのが一番の近道!
また、ヒットレンジ(食ってきたタナ)の把握も大事。仲間内なら「38m!」などとタナを共有し合い、周りでめちゃくちゃ釣れている方がいれば、「何mで食ってきますか?」と聞きつつ、その方のテンヤカラーも参考に……!
先日、近所のスーパーで指3.5本クラスのタチウオが、丸々1尾4800円で売られていた。その値段を見てニヤリとしたのは言うまでもない。タチウオは釣って楽しく、食べて美味、なにより市場価値もひじょうに高いターゲットだ。
また、テンヤタチウオは、テンヤカラー、タナ、誘い方、アワセのタイミングなど、突き詰めればひじょうに奥深い釣りである。一方で、まだテンヤタチウオ釣りにチャレンジしたことがない方であれば、あまり難しく考えず、まずは気軽にチャレンジしてみてほしい。アワセが決まった瞬間に伝わってくる「ズドンッ!」という重量感はクセになる。
なお、当日のバトルの模様は下記のYouTubeリンクからぜひご覧いただきたい。そして、生理的に無理じゃなければ、チャンネル登録もお願いしますぅぅぅ(照)。
《vol.57》2026年8月、神奈川・久里浜「平作丸」さんのテンヤタチウオで大型魚バトル☆
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レポーターREPORTER

東京都出身
父親の影響で3歳から陸っぱり釣りを始め、小学4年生のときに船釣りに初挑戦。その日はハゼ釣り大会だったが、ひどい船酔いで釣りにならず。ただ、最初の一投で釣れた奇跡の1匹で「ブービー賞」に輝く。幼心に“もう一生船釣りはしない“と心に決めたが、それから10数年の時を経て、運命のイタズラか「船釣り専門誌」の編集者になる。それを機に船釣りの魅力にどっぷりハマる。現在は船釣りメディアから離れ、おでかけメディアの営業マンとして従事。仕事の合間を縫って月に1~2度は船に乗り、周りの”船釣り初挑戦者“を巻き込みながら、船釣りの魅力を1人でも多くの人に知ってもらうために奮闘中。
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