INDEX
神奈川県の箱根エリアは、首都圏からのアクセスがよく、多くの名所・旧跡があり、温泉も多いという、まさに三拍子そろった人気の観光地です。その中心にある「芦ノ湖」は、ブラックバスやトラウトのルアーフィッシングでよく知られていますが、ワカサギ釣りも楽しめます。
芦ノ湖のワカサギは食味も抜群で、職漁(しょくりょう)(芦ノ湖では刺し網漁による)が解禁になる10月1日には、宮内庁を通じて皇室へ献上されます。
遊漁のワカサギ釣りは7月下旬からスタートし、芦ノ湖自体が禁漁となる12月半ばまで楽しめます。そのなかでも釣行におすすめの時期は、9月から11月半ばくらい。その理由は、エサを付けない「空バリ(からばり)」で釣れるからです。また、芦ノ湖のワカサギ釣りは「空バリ」以外にも独特のスタイルがあり、それも面白いところといえるでしょう。今回は、ほかの湖とはちょっと違う「芦ノ湖スタイル」のワカサギ釣りをご紹介します。
芦ノ湖のワカサギは、ボート&魚群探知器を使ってねらう

昨今のワカサギ釣りは、富士五湖で見られるようなドーム船での釣りが多くなってきていますが、芦ノ湖では小型ボートをレンタルして釣ります。そのため、あらかじめポイントに固定されているドーム船と違って、自分でワカサギがいる場所を探して釣るのが前提になります。群れを探して移動しながらねらうことで、うまくすれば短時間で多くのワカサギを釣ることができる釣りです。
ワカサギの群れを探すためには、魚群探知機(以下、魚探)が必須アイテムです。ワカサギ釣りで使う魚探は、お手軽な価格の小型サイズのもので十分。ただし、振動子を取り付けて船ベリに固定するパイプが必要です。
魚探でワカサギがいるところを見つけ、そこに仕掛を落とす……と書くととてもシンプルなのですが、たくさん釣るためには、やはりノウハウやコツがあり、慣れも必要です。それでも、試行錯誤しつつもたくさんのワカサギを釣ることができたときには、大きな満足感を味わえます。

芦ノ湖のワカサギ釣りならではのHOW TO
ロッドは仕掛の長さを考えてセレクト
芦ノ湖のワカサギ釣りは「空バリで釣れる」と書きましたが、おすすめする仕掛のハリ数は10本で、全長は1.6mと、長めのものが理想的です。ドーム船のワカサギ釣りで使われる仕掛は5~7本で、全長60~80cmくらいのものが主流なので、比較するとハリ数も全長もかなり違います。
このような仕掛をおすすめするのは、ワカサギの群れにはある程度の深さの幅(高さ)があり、その幅をカバーすることで、多くのワカサギを一度に釣ることができるからです。タイミングよく仕掛を落とせば、10本バリのうち7~8尾くらい掛かることは珍しくありません。

そんな仕掛を扱うには、最近主流となっている電動リールと短い穂先という組み合わせの道具では、やや扱いにくいといえます。竿を立てたときに、仕掛がほぼ水面から上がっているくらいの長さの竿がよいのです。つまり、1.5~2.1mくらいが使いやすい長さになります。
具体的には、管理釣り場のトラウトロッドやウルトラライトのバスロッド、アジングロッドなどのルアー系ロッドのほか、クロダイ用のヘチ竿や、価格の安い万能振出竿の軟らかめのものでも対応可能です。リールは両軸(ベイト)リール、スピニングリールのどちらでも構いませんが、ロッドに合ったものを使いましょう。
オモリは安いもので十分です。ドーム船のエキスパートのなかには、値段が高い細長いオモリを使っている方もいますが、ナス型で十分です。オモリの大きさは3号が標準。それより軽いと、仕掛が落ちるのが遅くなるのでよくありません。また、仕掛が流れてしまうときのために、4号のオモリも持っていくとよいでしょう。
さあ、釣ってみましょう
釣り場に着いたら、まずはボート屋さんでポイントを聞くことです。ワカサギは群れで泳いでいる魚ですが、季節や天候、時間帯によって群れの居場所が変わります。そのときの状況を一番よく分かっているのは、やはりボート屋さんです。大体でよいので、どのあたりがいいのか、またどれくらいの水深がよいのかを聞いてから湖上に出ましょう。

魚探を見ながらボートを進めていけば、どこかでワカサギの群れが映ると思います。朝のうちはいくつも群れが映るので、どれをねらうか悩むかもしれませんが、難しく考えず「大きな群れ」をねらいましょう。朝の時間帯は、高く盛り上がった群れが映ることが多いので、そういった群れをねらうと数を伸ばしやすくなります。
時間が経つにつれて群れが小さくなり、底付近にしか映らないようになってきます。そうなってくると、だんだん数釣りが難しくなります。

群れを見つけたら仕掛を投入し、底まで落としたら、少しだけ巻き上げてからワカサギのアタリを待ちます。仕掛がワカサギの群れにしっかり入っていれば、すぐにアタリが出るでしょう。
普通なら、ここで魚を取り込みますが、ワカサギ釣りでたくさん釣るためには「追い食い」をねらいます。追い食いとは、最初に魚が掛かったあとに、2尾目、3尾目とさらに魚を掛けることです。最初の魚が掛かったら少し待ってみましょう。上手く追い食いさせられれば、さらにアタリが強くなり、竿先の曲がりも大きくなっていきます。ほどよいところで巻き上げれば、たくさんのワカサギが掛かってくるのです。
注意点としては、ロッドが硬すぎると、追い食いをねらっているうちにバレてしまうことです。バスフィッシング用のロッドも使えますが、トラウトやアジングのロッドと比べると少し硬めのものが多く、追い食いさせにくいといえます。
たくさん釣るためには
どんな釣りでもそうですが、芦ノ湖のワカサギでもたくさん釣るためにはコツがあります。大事な点をいくつか紹介しましょう。

①朝が勝負!
ワカサギをたくさん釣りやすいのは、前述したように群れが高く盛り上がった状態になりやすい朝の時間帯です。そのため、出船が可能な時間になったらすぐに釣りに出ます。これまでの経験では、一番釣れるのは朝の2時間ほどです。この時間帯は集中して頑張りましょう。なお、出船時間は時期によって変わるので、予め確認しておきましょう。
②アンカーを打たない
ワカサギの群れを探して「あ、いた! じゃあここでアンカーを打って釣りをしよう」という流れになると思うでしょうが、群れの移動は思いのほか速いのです。群れを見つけたら、すぐに仕掛を落とすことで、群れの中にしっかり入れられます。そのため操船する人はちょっと大変です。ただし、風が強いときは無理せずアンカーを下ろしましょう。
③群れがいなくなったら、すぐに群れを探しに行く
魚探にワカサギの群れが映らなくなったら、ボートを動かして、また群れを探しましょう。「同じ場所に群れがまた来るかもしれない」と思うかもしれませんが、待っている時間がもったいないです。ポイントを大きく外していなければ、朝のうちはわりとすぐ群れを見つけることができます。いる場所をこまめに探して、すぐに仕掛を落とすことを繰り返しましょう。
④仕掛を上げたときは、仕掛をたるませない
芦ノ湖のワカサギ仕掛は、7~10本バリ(慣れると14本や、10本バリ×2=20本まで使います)です。これだけハリが付いていると、扱い方を間違えれば仕掛がグチャグチャに絡んでしまいます。船に仕掛を上げたときは、絶対にたるませないようにしましょう。
仕掛に付いたワカサギを外す前に、竿先はそのままにしてオモリを自分の方に引き寄せれば、仕掛が張った状態で船の上に上げられます。その状態にしてからワカサギを外しましょう。
前述した、①~④のことをしっかり実践できれば、慣れていなくても数を釣ることができます。慣れていない方は、とりあえず100尾を目標に頑張ってみてください。
また、もし持っているなら、アジングや管理釣り場用トラウトタックルがおすすめです。

ここまでお伝えしたように、芦ノ湖でたくさんのワカサギを釣るためには、ボートと魚探を使った「ねらい撃ち」スタイルがおすすめです。魚探に群れが映ったら、いち早く仕掛を落とすことが重要で、そのためには仕掛を速く落とせるスピニングタックルが適しています。
専用ロッドはあまりなく、適したアジングロッドや管理釣り場用のトラウトロッドを使えば問題ありません。このようなロッドを持っている方は、ぜひ使ってみてください。
リールに巻くラインはPEラインの0.2~0.4号くらいがよいですが、フロロカーボン4lbなどでも大丈夫ですよ。
ワカサギ釣りのあとは、箱根を楽しみたい
ワカサギ釣りは、前述の通り朝の2時間ほどが一番いい時間帯です。もちろん、そのあとも釣りを続けてもよいのですが、どんな日でも、大体昼前くらいにはかなり食いが落ちてしまいます。
ワカサギ釣りは昼前くらいに切り上げて、箱根を楽しんで帰るのもおすすめ! ここでは、箱根の定番のお楽しみを2つ紹介しておきましょう。

ワカサギ釣行後におすすめの温泉
温泉は箱根各地にありますが、ワカサギ釣りの帰りに立ち寄りやすい日帰り温泉を2つご紹介しましょう。
「天山湯治郷」
箱根新道・須雲川ICを降りてすぐのところにある人気の日帰り温泉施設。料金も手ごろです。芦ノ湖の箱根湾や元箱根で釣りをする方には行きやすい場所にあります。
天山湯治郷
住所:〒250-0312 神奈川県足柄下郡箱根町湯本茶屋208
TEL:0460-86-4126
HP:https://tenzan.jp/
こちらは湖尻地区で釣りをする方が行きやすい場所にあります。日帰り入浴も可能で、富士山が見える露天風呂が魅力です(日帰り入浴可能な時間はホームページでご確認ください)。
ホテルグリーンプラザ箱根
住所:〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原1244-2
TEL:0570-092-489 /0460-84-8611(夜間緊急連絡先)
HP:https://www.hgp.co.jp/hakone/
箱根神社 九頭龍神社
「箱根神社・九頭龍神社」は、芦ノ湖を代表する人気の観光スポットです。箱根神社は開運厄除け・心願成就・交通安全・勝負運・出世運などの御利益があるとされ、九頭龍神社は縁結び・恋愛成就の神様として大人気になっています。
箱根神社の創建は、奈良時代とされています。箱根神社は芦ノ湖の南にある元箱根地区にあり、付近には駐車場があります。一方、九頭龍神社は湖の東岸にあります。こちらは駐車可能なスペースがないので、アクセスは公式ホームページで確認してください。
箱根神社・九頭龍神社
住所:〒250-0522 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根80-1
TEL:0460-83-7123
HP:https://hakonejinja.or.jp/
芦ノ湖のワカサギ釣りは、この場所ならではの楽しさがあります。空バリなので、エサを触るのが苦手な方でも楽しめ、しかも群れをしっかりとらえられれば数も釣れますので、初心者を連れていくのもおすすめです。そして何より、美味しいのが魅力ですね!
芦ノ湖での釣りと箱根観光を兼ねて、ぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。
取材協力:山木ボート(山木商店)
山木商店
住所:〒250-0521 神奈川県足柄下郡箱根町箱根61
TEL:0460-83-7331
HP:https://yamaki-syouten.com/
釣り・アウトドア好きな一般ライターさんを強力募集中!!
詳しくはコチラ!

