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日頃、堤防そのほかのオカッパリをメインに釣りをするなかで、「沖に出ればもっと大物が…、もっとたくさん釣れるのになぁ」なんて思ったことはありませんか? 釣り人として「もっと釣りたい」欲が生まれるのは必然です。とはいえ、船に乗るには道具や釣り方、そもそも船の乗り方さえも分からず、少々ハードルが高いのも事実。そんなモヤモヤを抱えつつ次のステップアップを夢見るアングラーに向けて、経験豊富なHEATライター陣が優しく指南してくれる当「船釣りのはじめ方」企画。
第7回目の今回は、萩原さんが釣りのベストシーズンである秋に向けて、オカッパリよりもより手軽に楽しめる「船からのハゼ釣り」について解説してくれます。
暑かった夏もようやく落ち着いて、これからは釣りのベストシーズン! 秋はねらえる釣りモノも多い季節です。そんななか、ファミリーフィッシングの代表ターゲットの一つ「ハゼ」は、オカッパリからも手軽にねらえますが、のんびり楽しめて数も型もねらえることから、船からの釣りもおススメ! 道具の準備から釣り方、その楽しみ方まで、まもなくシーズン開幕となる船ハゼ釣りについて丁寧に解説してくれていますよ。
船ハゼとは?
夏から秋にかけてオカッパリから手軽にねらえるハゼですが、水温が下がるにつれて深場に移動すると、オカッパリからはねらいにくくなります。変わって船からねらう「船ハゼ」は、10月ごろから翌年1月ごろまでがシーズンとなります。
船からねらうハゼ釣りは深場へと移動していく「落ちハゼ」をねらうので、しっかりエサを食べ20cm前後まで成長した良型のハゼがシーズン序盤からねらえるのが魅力。また、船の機動力を活かして、状況に合わせてポイントを回ってくれるので、数ねらいも期待できます。
船ハゼ釣りの準備とマナー
まずは予約をしよう
船釣りをする際には、まず船宿への予約が必要です。予約方法としては電話予約やWEB予約があります。
予約の際には、日にち、名前、予約する人数を伝えます。また、レンタルタックルがある船宿もあるので、レンタルしたい場合はその旨を伝えましょう。
船釣りのマナー
まず大事なことは、船長さんの指示に従うこと。仕掛やオモリなどは指定のものを使いましょう。船の上は滑りやすいので、滑りにくいソールの靴を履くのが鉄則。しかし、スパイク付きの靴は船を傷付けてしまうのでNGです!
船酔いが心配な方は、酔い止めを飲んで万全に。睡眠不足も船酔いしやすくなるので、前日はしっかり睡眠を取れるようにしましょう。
そして、エサを付けたり魚を触ったりするので、汚れてもいい服装で。タオルも多めに用意するといいですよ。また、ゴミが風で飛ばされて海へ捨ててしまわないように気を付けてくださいね。
船ハゼ釣りの仕掛と釣り方
船ハゼの仕掛はこんな感じ
オカッパリでは、のべ竿でのミャク釣りやウキ釣りで楽しめますが、船からはテンビン仕掛でねらいます。ロッドはハゼやキス用の船竿で2m前後が扱いやすいです。ほかにも、チョイ投げ用のコンパクトロッドやティップランロッド、バスロッドなど、穂先が柔らかめのもので十分代用できます。
軽くキャストして広く探る方が釣果にもつながるので、スピニングタックルがおススメ。スピニングリールは2000番クラス。PE0.6~0.8号前後。テンビンはキス釣り用やハゼ釣り用のもの。オモリはだいたい20号前後ですが、エリアによって異なるので、予約時に確認しましょう。
仕掛はチョイ投げのハゼ釣り仕掛で、ハリの大きさは釣行時のハゼの大きさによってセレクトするとよいですね。こちらも分からない場合は予約時に確認するとスムーズです。
ハゼの釣り方・誘い方
船からハゼをねらう釣り方は、オカッパリからチョイ投げでねらう釣り方とそう大差はないので難しくありません。少し投げるとより広範囲に探れますが、慣れていない方は仕掛を真下に落とすだけでも、船を流しながらの釣りになるので問題ありません。
ハゼは底付近にいるので、まずは仕掛を底まで落とし、ズルズルとオモリを引きずるように竿を動かして誘い、少し止めて食わせの間を作ります。プルプルと穂先にアタリが出たら手首を返す程度の軽いアワセを入れましょう。
アタリが出て慌ててすぐにアワせると空振りすることもあるので、その日の活性も見ながらアワセのタイミングを考えると、ヒット率が上がりますよ!
数も型もねらえて船ハゼを大満喫
ここからは一昨年(2022年)の10月下旬、愛知県弥富市から出船している「玉や丸」にお世話になった際の、船ハゼ釣りを満喫してきた模様をどうぞ♪ 釣り方のご参考に。
スタートすぐからハゼが続々ヒット!
玉や丸さんの船は大きな船でトイレも完備! 椅子も設置されていて釣り座も広いので、快適に釣りが楽しめます♪ また、玉や丸さんではエサが代金に含まれ、受付時にアオイソメを渡してもらえます。基本的にエサはハリから1~2cm垂らす程度の長さでOKですが、長めに付けるとより大きなハゼがねらえることもあるので、いろいろ試してみましょう♪
そして、こちらでは1人につき竿が2本出せるので、1本は手持ち、もう1本は置き竿にしてねらいました。置き竿は船の直下を、手持ちの竿は軽くキャストして広範囲を探っていきます。
この年は10月からスタートした船ハゼ便。開幕当初からハゼの数釣りが楽しめていたということもあり、当日もスタートすぐから本命ハゼがあちこちでヒット! 幸先のいいスタートでした。
手持ちの竿で探っていると、その間に置き竿にもプルプル~とアタリが! そこで、手持ちの竿を置いて置き竿に掛かったハゼを釣り上げ、次のエサ付けをしていると、またまた置いていた竿にヒット! という感じでひっきりなしにアタリが出る次第。「どれだけハゼがいるの~!?」と嬉しい悲鳴が出るほど大忙しでした(笑)。ダブルヒットもしばしば♪
なんと3桁釣果達成!
船長さんが反応を見ながらポイントを移動してくれていたこともあり、最後までコンスタントに釣れ続いたこの日。もちろん釣れるハゼは型ぞろいでしたよ。
夢中で釣っていたら、終わってみれば型ぞろいのハゼがなんと108尾。ほかにキスが7尾混ざって3桁釣果♪ 大満足な釣果となりました。しかも私だけでなく、3桁越えのお客さんがほとんど。アタリが多くてとっても楽しかったです。
明確なプルプルとしたアタリが分かりやすく、数も型もねらえる「船ハゼ釣り」。船に乗りながらのんびりと楽しめるので、子どもさんにもチャレンジしてもらいやすいですよ。
ちなみに、玉や丸さんでは小学生以下1人につき大人1人が付き添えば、子どもさんの船代がサービスになります。もちろん、釣り方のアドバイスなどのサポートもしてくれるので、釣りデビューにもおススメですよ。ぜひファミリーや友だちと楽しんでくださいね。
レポーターREPORTER
三重テレビ「フィッシングポイント」レポーター /三重県在住
好きな釣りは、イカメタル・タイラバ・ジギング・太刀魚テンヤ・磯グレなどなど、それぞれ面白さがあって釣りはなんでも好きです♪ 釣った魚を美味しく食べることも大好き! 釣りを始めてからお魚もさばけるようになりましたよ♪