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GWに岡山へ。都内から約650km、瀬戸内市にある2つのキャンプ場を巡る旅に出ました。
瀬戸内の穏やかな海、という共通のイメージを胸に訪れた2ヵ所。でも実際に足を踏み入れてみると、地形も風の流れも、動物たちの気配さえも、まるで「真逆」の世界がそこにありました。計画段階では決して見えてこなかったもの。出向いて、泊まってみて、初めて分かるフィールドの真価。今回はそんな贅沢な「はしご旅」を、前後編に分けてお届けします。
前編の舞台は、自然の地形をそのままフィールドにした岬のキャンプ場、「瀬戸内海の森キャンプ場」です。
瀬戸内海の森キャンプ場
住所:〒701-4502 岡山県瀬戸内市邑久町福谷5186
TEL:090-8711-3519
HP:https://www.setouchi-camp.jp/
期待を裏切らない秘密基地「瀬戸内海の森キャンプ場」へ
「大型連休だからこそ、思いきり遠くへ行こう」 そう決めて選んだ目的地は、都内から約650km離れた岡山県瀬戸内市。せっかくの遠征ならと、欲張って2つのフィールドを巡る「はしご旅」を計画しました。

その1軒目となる「瀬戸内海の森キャンプ場」への道のりは、公式サイトの紹介動画で紹介されていた通り、車1台がやっと通れるほどの細い山道が続いていました。両脇から木々が優しく包み込み、頭上で枝が重なり合うグリーンのアーチをくぐり抜ける時間は、まるで秘密基地を探し当てるような高揚感に満ちていました。
ハンドルを握りながら進んでいくと、ついに目的地を示すキャンプ場の看板が。そこを越え、森の出口へと最後の一歩を踏み出した先には…。

到着した瞬間に広がる圧倒的な絶景のロケーション

キャンプ場に到着し、最後の一歩を踏み出した瞬間。視界を遮っていた木々が消え、正面に鮮やかな「瀬戸内ブルー」が飛び込んできました。そこに広がっていたのは、驚くほど波がなく、穏やかな海面が点在する島々を優しく包み込む世界。太平洋の荒波を見て育った私にとって、それは「本当に、同じ海なのだろうか?」と疑いたくなるほど静かで、まるで時が止まったかのような光景でした。
この圧倒的な景色を見た瞬間、それまでの疲れも吹き飛び、「650kmの長旅をして、本当にここまで来てよかった」と心から思えた瞬間でした。
海に突き出した特別な立地が魅せる!
多島美のパノラマ
このキャンプ場があるのは、瀬戸内海に突き出した岬の先端。ですが、周囲が深い森に囲まれているため、むき出しのパノラマというよりは、森の抱擁の中にいるような安心感があります。
左右を木々に守られながら、正面にだけ真っ直ぐに開けた視界。森の静寂に身を置きながら、正面に広がる穏やかな海を独り占めする贅沢なロケーションでした。

地形がもたらす安心感
周囲の豊かな森は、海風を優しく遮ってくれる「天然のシェルター」でもあります。海沿いのサイト=強風という常識を覆すほど、ここは驚くほど穏やか。風の予報に左右されることなく、目の前に広がる穏やかな海を眺めながら静かに焚き火や食事を楽しめるのは、まさに森に守られたこの地形だからこそ叶う贅沢です。

また、共用設備にもそのロケーションを最大限に活かす工夫が凝らされていました。とくに印象的だったのが、海を正面に臨む洗い場です。洗い場に立つと正面の開口部がまるで額縁のように瀬戸内海を切り取り、作業をしている間もずっと穏やかな海を眺めていられます。

さらに驚いたのは、場内に電気が通っていない「オフグリッド」な環境でありながら、そこにはポータブル電源を活用した湯沸かし器が備えられ、お湯が使えるということでした。
自然の懐に飛び込むワイルドさと、キャンパーの「あったら嬉しい」に寄り添うホスピタリティ。その絶妙なバランスが、ここでの滞在をより豊かなものにしてくれました。
遊び心が息付く「天然の遊び場」
絶景に加え、当キャンプ場には訪れる人の冒険心をくすぐる、「遊び場」が至る所に用意されていました。
地形を活かした、大人も夢中になる遊具
場内の緩やかな斜面を利用して作られているのは「芝滑り台」。ソリを使って風を切って滑り降りる爽快感は、子どもはもちろん、大人も思わず童心に返って夢中になってしまう魅力があります。

さらに奥には、新緑の木々に包まれるような「ツリーハウス」があります。 秘密基地のようなハウスへハシゴを登り、そこから滑り降りるロングスライダーは、まさに自然と一体化できるここだけの体験。
地形や樹木をそのまま活かした、温かみのある遊び場は、キャンプの思い出をより彩り豊かなものにしてくれます。そして、遊び場は森の中だけにとどまりません。

探検気分で進む、海への「秘密の小径」

竹林の隙間に立てられた看板に導かれ進むと……そこには、「秘密の小径」が隠されていました。思わず足がすくむほど急な斜面なのですが、しっかりと歩幅に合わせた、手作りの階段が整備されています。
森を抜け、階段を降りきった先に待っているのは、2つの異なる「海の表情」です。片方は、まるで自分たちだけのプライベートビーチのような、静かで美しい砂浜。そしてもう片方は、荒々しい巨石がゴロゴロと転がる、ワイルドな岩場。
森の遊び場から海への探検まで、自然そのものをフィールドにした「天然の遊び場」は、ワクワクに満ちていました。

1日1組限定!
極上の非日常を味わう「せともりトンネルサイト」

このキャンプ場の中でも、ひときわ特別な体験を約束してくれるのが、1日1組限定の「せともりトンネルサイト」です。
トンネルサイトならではの安心感と身軽さ
このサイトの大きな特長は、頑丈なスチール製の「トンネル構造」を持つ建造物が備わっていることです。
トンネル内は、雨や強い日差しを完全に遮ってくれる頼もしいシェルター。そのままコット(簡易ベッド)を置いてミニマルに宿泊するのもよいですし、トンネル内を贅沢なリビングとして活用し、トンネルの上にテントを設営するアグレッシブなスタイルも可能です。
その日の気分や天候に合わせてレイアウトを自由自在に変えられるのは、このサイトだけの特権。テントを張る手間のいらない軽装備の旅でも、天候に左右されず安心して「外遊び」の醍醐味を味わえます。

そして何より心を奪われるのが、このトンネル内から眺める景色です。無骨なスチールアーチが巨大なフレームとなり、正面に広がる瀬戸内の多島美(たとうび)を鮮明に切り取るその光景は、ここでしか出会えない強烈なインパクトを放っていました。

贅沢な癒やし!
海を眺めながら入る専用「薪風呂」付
そして、このサイトを唯一無二のものにしているのが、利用者専用の「薪風呂」です。 自分たちの手で薪をくべ、お湯を沸かし浸かるお風呂は、格別の達成感と癒しを与えてくれます。湯船からは、穏やかな瀬戸内海の多島美が一望できるのです。


オーナー曰く、ここで晩酌をしながら暮れゆく海を眺めて長湯を楽しむゲストが多いのだとか。波の音をBGMに、火照った身体に海風を感じる時間は、まさに「最高」の一言。これぞ、大人が憧れる究極の非日常体験と言えるでしょう。
森に守られ、正面の海を自分たちだけのものにする「静」のひととき。オフグリッドゆえのワイルドさと、オーナーの細やかな配慮が同居するこの場所は、便利さだけでは得られない「自然と対話する贅沢」を思い出させてくれました。
さて、名残惜しさを感じつつも、当キャンプ場を後にした私たち。次に訪れる目的地は、車を走らせること約20分の場所にあります。今回訪れた「瀬戸内海の森」とは全く異なる表情を持つもう1つの目的地の全容は、後編でお届けしたいと思います。
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レポーターREPORTER

キャンプ歴10年、関東在住のキャンプ好き。絶景に包まれながら、お酒を片手に料理する時間が至福。体験重視のスタイルで、現地で実際に感じた空気や違和感、感動を大切に綴っています。WEBで調べれば出てくる情報ではなく「行ってみないと分からないこと」にこだわり、自分なりの視点で伝えていきたいと思っています。Instagramでもキャンプの記録や風景を更新中です。
インスタグラム:
@azoo_sotoasobi (URL: https://www.instagram.com/azoo_sotoasobi/)
