今年は当たり年!?
東京湾でねらう!今が旬のマダコ釣り完全ガイド

夏の東京湾で人気のターゲットといえば、やっぱり「マダコ」。今年(2025年)は多くの釣り人から好調な声が聞こえており、「もしかして当たり年かも?」と期待が高まります。そんななか今回ご紹介するのは、船から「タコエギ(タコ専用の擬似餌)」を使ってねらう釣りスタイル。力まかせではなく、誘い方やタイミングが大事で、女性や初心者でも十分楽しめるのが魅力の釣り方です。

当記事では、私が実際に体験した釣行の様子を交えながら、釣りの準備からマダコの持ち帰り方、そして下処理まで、東京湾のマダコ釣りをまるごと解説します。釣って楽しく、食べて美味しいマダコ。ぜひこの夏にチャレンジしてみてくださいね。

今年はマダコの当たり年!?

2020年、東京湾では「ちょっと信じられないくらい」マダコが釣れたことがありました。「20年に一度」「いや、30年に一度の当たり年かも」なんていわれたほどで、私の周りでもマダコ釣りを始める人が一気に増えたのを覚えています。

01_ 昨年のタコ
昨年(2024年)はツ抜けがやっとな状況でした

でも、そんな夢のような年は長くは続かず、年を追うごとに釣果は少しずつ落ち着いていきました。「あれは本当に特別な年だったんだなぁ」としみじみしながら、「次に爆釣するのは、きっと20年後かな」なんて思っていたのですが…。
なんと、2025年の今年は、その2020年を上回る勢いで釣れているという声が続々と届いているんです。しかも、釣れる数だけじゃなくてサイズもいい。1kgを超えるような立派なタコが多く、釣り人たちの間ではちょっとしたお祭りムードに。

東京湾では資源保護のために、1人あたりの持ち帰れる数が決まっています。しかし今年は、その上限に1時間ほどで達してしまい、午前中で早上がりする船宿もあるほど。嬉しいような、ちょっぴり物足りないような…。こんなチャンスそうそう巡ってくるものではありません。
というわけで早速、金沢八景・小柴沖から出船し、東京湾のマダコを引っぺがしに行ってきました!

04_ 小柴丸
今回お世話になった、金沢八景の「小柴丸

マダコ釣りの準備

マダコ釣りは、道具選びや仕掛のちょっとした工夫で釣果に差が出る釣りでもあります。私も最初のころは「どんな竿がいいのか?」「エギは何色が正解なのか?」あれこれ試行錯誤の連続でした。ここでは、そんな私の実体験をもとにした、「今のスタイル」にたどり着くまでのアレコレを紹介します。

私のタックルセッティング

いろいろと試してみた結果、今私が使っているのは、なんと「イカ用の竿」なんです(笑)。最初はもちろん「タコ専用」とうたわれた竿を何本か使ってみたのですが、私には少々柔らかく感じ、どうにもピンとこなくて…。最終的にたどり着いたのが9:1の先調子で、オモリ負荷150号までOKのこのイカ竿。

05_ イカ竿

硬めの竿なので、思いっきりアワセても折れる心配はありません。そしてなにより気に入っているのは、(PE4号をリーダーなしで直結していることもあって)海底でのエギの動きが手にダイレクトに伝わってくるような(気がする??)その感度です。こればっかりは完全に個人の感覚ですが…私はこの「硬さ」が好きで、ずっとこのタックルを使い続けています。

エギはできるだけシンプルに

タコエギに豚肉を巻いたり集寄(飾り)を付けたりと、賑やかな仕掛もありますが、私は基本的にエギ1本、もしくは2本でシンプルにしています。というのも、あまりにごちゃごちゃ飾ってしまうと、手元に伝わる感覚がなんだか鈍くなる気がしてしまうからです。

06_ エギ2本

今回の釣行では1年振りということもあって、念のため集寄も用意していました。しかし、船長さんから「エギはできるだけシンプルにね」とアドバイスをもらっていたので、それに素直に従いました。

捨て糸でロスト回避

今回はたまたま根掛かりの少ないポイントだったので活躍の場はありませんでしたが、マダコ釣りでは毎回オモリに「捨て糸」を付けています。オモリとスナップの間に、3cmくらいの細い糸をちょこっとだけ。

捨て糸を付けておくと、もしオモリが根掛かりしてしまってもこの細い糸だけが切れて、エギは無事に回収できることが多いのです。できればオモリもエギも両方助かってほしいですが、ロストするものを少しでも減らせるなら、それに越したことはありません。ちょっとしたひと手間ですが、これが後々のストレス軽減につながります。

マダコ釣りの必需品「洗濯ネット」

そして、マダコ釣りに欠かせないアイテムといえば…そう、洗濯ネット! マダコは脱走の名人なので、脱走防止のためファスナー付きの洗濯ネットが必需品です。マダコ専用のネットも売られていますが、100円均一ショップなどで販売されている、ファスナー付きの洗濯ネットで十分! とくに「目が粗め」のものがGOOD! 目が詰まっていると、タコが呼吸しづらくなってしまうからです。

11_ 洗濯ネット

私はファスナー付きの洗濯ネット以外に、ワイヤー入りのランドリーバスケットも愛用しています。ファスナーをいちいち開け閉めしなくても、片手でポンとタコを入れられるので、とっても楽なんですよ。

上が大きく開いていますが、これくらいの高さ(約50cm)があれば一番上まで登ってくることはありません。ただし、このネットがすっぽり入る大きさのバケツがないと使えないので、船宿で用意されているバケツの大きさに合わせて使い分けています。これも100円均一ショップで手に入れました。