富山湾でねらうメダイは引きがスゴイ!
ゲスト豊富な海のポテンシャルに驚き

胴突コマセ釣りでねらうメダイ釣りは、引きよし、食べてよし!
とある日、富山の「秦誠丸(たいせいまる)」の金山船長からありがたくもお電話をもらい、美味しいメダイが「釣れてるよ」と教えていただきました。それならばと早速その週末、富山に直行! メダイに仕掛を多数切られながらも、本命メダイに加え、大ダイやチカメキントキをゲット! そんな釣行の模様をお届しましょう。

富山湾に遠征!胴突仕掛でメダイをねらう

胴突仕掛でメダイねらい

秦誠丸さんではいろいろな釣りモノを年間通して釣っています。そのなかでもメダイは人気魚種の一つです。冬時期はメダイをねらい、お客さんがかなり訪れます。この時期、富山は比較的に安定した天候が続き、私も時間があれば毎週メンバーと一緒に行くほどです。
主に胴突仕掛コマセカゴを付け、ハリにホタルイカコノシロの切身などを使います。初心者の方は手ぶらでも、船長に言えば全て準備してくれますよ。

01_ タックル

メダイ釣りの手順と仕掛

コマセカゴにオキアミを詰め、3本仕掛にホタルイカなどのエサを付けます。船長の指示ダナまで仕掛を落とし、そのタナで竿を振ってオキアミを撒いたあとは、ロッドキーパーに竿を置いてメダイからのアタリを待つのみです。
魚のアタリがあれば竿を手に持ちアワセますが、渋いときにはアタリがあってからワンテンポおいてアワセるのもいいみたいです。

当日のメダイ釣りのタックルや仕掛は下記の通りです。

メダイの引きは半端ない!!
竿先が海面に突っ込む光景!

開始早々いきなり!?

釣行当日は晴天、風もなく波が少しあるぐらいでした。90~100mといった水深のエリアで、まずは100mからスタートです。タナは70mで反応はあります。「底には根があるから底までは落とさないでね」と船長からアナウンスがありました。

04_ 鳥

仕掛を落とし、喉が渇いたのでペットボトルを取りに行った開始からわずか10分のこと…。釣り座に戻って竿を見ると、竿先が船の下までっ! 一瞬でした…。竿を持つ前に強烈なメダイのツッコミ。PEラインが船にこすれて切れ、竿を持ったときにはすでに遅し……。PEラインがフワフワと風になびいていました(笑)。
「メダイの突っ込みは半端じゃない…」と常連さんに聞いてはいたのですが、これほどまでスゴイとは…まだまだ経験不足です。

待望の2尾目も…
仕掛を吹き流し仕掛に変更

気を取り直してコマセカゴにエサを詰め、改めてタナ70mにカゴをセットします。するとまたもや待望のアタリが! 今度は即、竿を持ちやり取りを開始しました。
凄い突っ込みに耐えつつも、さっきのバラシが頭をよぎったそのときです。急に軽くなり上げてくると、10号のハリスが途中から切られていました…残念。そこで、12号で作っておいた吹き流し仕掛にチェンジすることにしました。

全長3m、2本バリの吹き流し仕掛に替え、エサは両方ともホタルイカにしました。そしてタナから2m上げると、ひったくるようなアタリと突っ込む感じ! まさにメダイの引きです。
私をはじめ、メンバーやお客さんにも次々とメダイがヒット。みんなの竿がシナリ、スゴイ光景です。船上が一気に活気づき、タモ入れもバタバタ。それでも相変わらず、船長もチャッカリメダイを大量ゲットしていました(笑)。

06_ メダイ釣果

富山湾のポテンシャルは凄い!
ゲストも釣れて大満足!

3mハリスで93cm大ダイ浮上

時間は10時をすぎ、落ち着きを取り戻したかに見えた船内ですが、どこかの席ではメダイが釣れる感じです。
風と波が少しだけ出てきて、船を左右に揺らせます。硬い竿だと、船の揺れとともに必要以上にエサがカゴから出てしまうことがあります。そんなときに柔らかいマダイ竿は揺れを吸収してくれるので便利です。

しばらくするとアタリがなくなり、船長も常連さんも「もう時合終わりか?」なんて喋っていました。そんななか、エサを撒き同じタナでカゴを合わせて置こうかなと思った瞬間、竿を叩くアタリが! すかさず即アワセしました。
さっきのメダイよりは元気がない…でも竿が叩かれ、首も振ります。なんと! 上がってきたのは、間違いなく大ダイと呼ぶにふさわしいサイズのマダイです。本命ではありませんでしたが、アタリが遠のいたタイミングでの嬉しい1尾。93cmの立派なサイズをゲットできました。

07_ マダイ

オキアミはエサ取りの標的に…?
「船長付け」で赤い高級魚もお目見え

ところで、アタリがなくなりエサをオキアミでやっていると、エサがボロボロになっていたり、なくなってしまうことがありました。試しに1分で巻き上げてきたときは驚きました、キレイに刺したはずのオキアミがないのです。2匹掛けでやってみても同様でした。
常連さんに「エサなに使ってますか?」と聞くと「船長付け!」という返答。ん…? 聞き馴染みがない答えにもう一度聞くと…、やはり「船長付けだよ~」と教えてくれました。どうやら、ただ単にオキアミをたくさん6、7匹無造作につけたものでしたが(笑)、私も試してみることに…。

常連さん直伝のオキアミ船長付けで、仕掛は変えずにそのままキープ。結果はすぐに出ました。
波の揺れが多少あったのでコマセは降らず、そのまま置き竿です。後ろの常連さんがチカメキントキをゲットし、戻ると私の竿にもアタリがありました。即アワセを入れるもなんか全然引かない…。「キントキならいいな」なんて言っていたら上がってきましたよ~、キレイな赤色のチカメキントキが。これまた嬉しいゲストをゲットです。

08_ チカメキントキ
サイズも大きく美味しそうです。オキアミ船長付け凄すぎです

メダイの引きはスゴイ!そして反省…

終わってみればメダイは5kgが1枚に7 kg が1枚、そして、チカメキントキの30cmが2枚と大ダイの93cmが1枚といった、満足いく釣果で終わることができました。メダイ釣りのゲストとしてたま~に釣れるマダイ。今回は私以外にも船で何枚か上がり、富山湾のポテンシャルに驚かされたのです。

09_ マダイ釣果

反省点としては、釣り始めから気を抜いていてPEラインを船底で切られたことや大物が掛かってハリス10号でも切られてしまったこと。思った以上にメダイの引きは凄いと感じました。しかし分かったことは、胴突でアタリがなくなったら吹き流しも効果的なことや、エサもたまに変えてみると効果的であるということ。そして、釣れないときは船長にいろいろ聞くことも大事だと分かりました。
メダイの近くにはマダイもコマセに寄ってきているようです。今回の93cmのマダイは、ハリス3mで16号のハリに12号のハリスで獲ることができました。本来のコマセマダイではありえないことなのですが、富山湾は本当に面白いですね。

といったわけで、みなさんもメダイの引き味を堪能しに、そして、富山湾のポテンシャルの凄さも味わいに釣行されてはいかがでしょうか。

10_ 吹雪
帰りは雪に見舞われましたので、訪れる際はスタッドレスタイヤやチェーンのご準備も忘れずに

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、店舗・施設や遊漁船によって営業時間の変更や休業の可能性があります。お出掛けの際には公式HPにてご確認ください。また、事前に地域の情報を確認したうえで釣行の計画、万全の対策、ソーシャルディスタンスの確保をお願いいたします。

レポーターREPORTER

荒木 清
プロフィール:荒木 清
小学校1年生のころから釣りを始め、フナ釣りやワカサギ釣り、渓流、堤防、ボート(船釣り)まで幅広く楽しんでいます。最近は、とくにアカムツ(ノドグロ)やブリジギングにハマっています。
ANGLERS:https://anglers.jp/users/431755