INDEX
- 1.昼間のサーフ
- (1)やはり手ごわい日中…
- (2)実際にやってみないと分からない
- 2.夕方の地磯
- (1)イカの反応は良好!
- (2)イカの反応は潮の動きに影響している!?
- 3.早朝の堤防・漁港
- (1)やはりプレッシャーが高い人気の釣り場
- (2)「意外!?」なポイントをねらうのが近道?
- ● 今回の重要ワンポイント
今回は秋エギングの実釣編です。朝夕は肌寒くなってきましたが、日中は半袖でも汗が流れるほどまだ強い日差しが残る初秋。そんななか、兵庫県の日本海方面をホームグランドとする開発課メンバーの小南さんから、アオリイカが好調との話が舞い込んできたので、早速取材に出掛けてみました。
釣り場は「サーフ」「地磯」「堤防・漁港」と、それぞれがまったく違う特徴を持った場所。セオリー通り上手くいくのか…? 実際に足を運び目で見た情報と、事前情報を照らし合わせながら釣りを展開してみましたが、そこはやはり自然相手の難しさがありました…。
といったワケで、実釣レポートを通じてそれぞれの場所、シチュエーションの紹介と、対応した状況を解説してみたいと思います! 今年の秋イカエギングは終盤に向かっていますが、ぜひともご参考ください。
1.昼間のサーフ
個人的に、サーフエギングはローライト(朝・夕マヅメ)や夜間がよいという印象です。夜行性のアオリイカは、暗くなると捕食活動が活発になり、ベイトを追い込みやすい浅瀬に回遊してくるからです。そのため、遠浅のサーフだと日中は釣れにくいのでは? などと思ってしまいます。とくに、日本海は透明度が高く、浅瀬であれば海底まで太陽光がしっかりと届いてしまうのでなおさらです。
しかし逆に、そのようなイメージから竿抜けポイント(≒手付かずの釣り場)になっている可能性も考えられます。
人的なプレッシャーが少なくて潮が動いているタイミングであれば、アオリイカはすぐにでもエギに反応するはず。サーフのような浅瀬が広がる釣り場では効率を重視して、潮目やシモリなどの目に見える変化をテンポよく探るのがポイントです。
(1)やはり手ごわい日中…
サーフに到着したタイミングは上げ潮5分程度で潮が動いており、潮が当たると聞いていた側には潮目もはっきりと見えていました。ハイシーズンでありながら(平日の昼間ということもありましたが…)エギンガーを1人見かけた程度の、釣り人がひじょうに少ないサーフ。唯一の先行者が釣りをしていた側に潮目があり、イカが回遊してきそうです。
釣り場も広かったことと、回遊さえあれば釣られたあとでも問題なく釣れるだろうと思い、先行者との距離を取って潮の当たる側で釣りを開始しました。
最初に選んだエギはナチュラルなクリア系カラーです。目視できる範囲内にあるシモリをねらって、中層付近をテンポよく探ってみましたが、残念ながら、まったくと言っていいほど反応を得ることができませんでした。
先行者も少なく潮も動いているタイミングなので、ハイシーズン中ということを考慮すれば何かしらの反応があるはず。同行していた小南さんに状況確認してみると、先日来たときよりも水質が悪くなって(濁っている)、見えイカがほとんどいなくなっている…とのこと。発見できた見えイカをサイトフィッシングでねらってみても、反応はなかったそうです。
そんな状況ではありましたが、ほどなくして「イカが追いかけてきた!」と小南さんの声。近づくと、波打ち際寸前までアオリイカが追いかけてきています。波打ち際にエギを着底後、ステイさせることで見事にヒット。見るとエギのカラーはオレ金でした。
聞けば、数日前と比べて海がささ濁りであると感じ、シルエットがはっきり目立つカラーにしたところ、反応があったそうです。
結局、この釣り場では小南さんがなんとか波打ち際まで追いかけてきたイカをキャッチできた程度。本来とは違ってやや濁りが入っているからなのか反応が少なかったため、状況的にはあまりよくないと考えて、早々に場所移動しました。
(2)実際にやってみないと分からない
日中というイカが警戒心を抱きやすい時間帯、しかも先行者がいたことから竿抜けポイントとはなっておらず、日中サーフらしいシビアな状況だったと考えられます。なので、「よりテンポよく広範囲を探る」のがよかったかも? そして、普段よりもやや濁りが入っていたことから、日本海のセオリーであるクリアカラーよりも、この日はシルエットがハッキリするカラーに軍配が上がったのだと思われます。
自然相手なので、実際にやってみないと分からないことが多く、「粘るのか?」「移動するのか?」という見極めも難しいところです。今回の場合、潮が動いており釣り人も少なかったにも関わらず、「濁り」という悪条件に加えてイカの反応がなかったということで、素直に「低活性」「警戒心が高い」といった、釣れにくい状況だったと考えられます。