海上のち料理、ときどきキャンプ!? ワラサが釣れちゃった!!
今年のワラサは脂が乗って美味しいですよ~!

「今年はナブラの下にワラサがいるよ~」という情報を頼りに出掛けたのもむなしく、ねらいのワラサをバラしてしまった初夏…。悔しい思いを引きずりつつ釣行した9月のアマダイ釣りの最中に、なんと、運よく念願のワラサを釣り上げることができました! ドキドキのやり取りもさることながら、そのブリと変わらない脂の乗った身は絶品!! そんなワラサ料理をいくつかご紹介しましょう。

逃した魚は、やっぱり大きかった!

「今年はナブラ(小魚の群れが大きな魚に追われて海面をバタバタ逃げる様子)の下にはイナダじゃなくてワラサがいるよ~」とのうわさのなか、マイボート釣行の日とナブラがいっぱい出ている日が運よく重なり、「ラッキー‼︎」と心弾ませジグを投げた夏の日。すぐさま「ドン、ギー、きた~っ!!」とドキドキしながらやり取りをして……バラしてしまったのが初夏でした…。

「ワラサ食べたかったなぁ~」と悔しい思いのまま9月に入り、またまた出掛けたマイボート釣行の日。この日は残念ながらまったくナブラが出ない日だったので、まずは一つテンヤでマダイをねらってみましたが…イラしか釣れず不発。そこで、「なんとか美味しい魚を釣って帰りたいなぁ」と、中深場へ移動してアマダイ仕掛に切り替え、釣りを続けていると…。「ズン、ドン、ギー!」と突然ドラグが鳴る、鳴る! 少々油断していたときにドラグが鳴ったので、急にドキドキのやり取りが始まりました(笑)。
バレないでくれ~と祈りながら見えてきたのは、念願のワラサ‼︎ タモに取り込む最後の段階で大暴れし、危うくまたバラすところでしたが、なんとか無事に上がってきてくれたのです。

01_ ワラサ釣果
「ズン、ドン、ギー!」からの突然のやり取りにドキドキ! なんとか無事に上がってきてくれました

運よく!?
アマダイ仕掛で「落し込み釣り」な状況?

今回はナブラを追いかけてねらって釣る! という状況ではなく、運よくワラサが来てくれた~という感じです。
使っていた仕掛はアマダイ仕掛なので、天秤の2本バリにエサはオキアミでした。もちろんワラサはオキアミも好物なので、オキアミにそのまま食ってくることもありますが、私の釣りをしているエリアでは、オキアミに小さな魚が掛かってそれをワラサが食う! という状況の方が多いようです。

今回、ワラサの口の中には(小魚が外れてしまったようで)何もいませんでしたが、数年前に同じような状況で釣ったワラサは、ハリ掛かりした小さなレンコダイが口の中にあり、余ったもう1つのハリがたまたま暴れたワラサに掛かっていました。
そんなワケで、小魚が掛かったあとは小魚の動きでアピールして~と6巻きくらいゆっくり巻き、それからサクサク巻いて回収! といった釣り方をしています。せっかく水深100m以上のところに落としているのでチャンスがあるかも! と願いつつ、回収の際もワクワクしながら釣っているといった具合です。

本当にまれにですが、ワラサやマトウダイは底付近の小魚回収時に「ドン、ギー」がきてくれます。今回も水深が100mくらいの底で、何か小魚が掛かったから回収しようとゆっくり巻きの途中、5回巻いたところで「ドン、ギー」とドラグが鳴ったのでした。

02_ 当日の釣果
念願のワラサを自宅で。これから美味しくお料理です

そもそも「ワラサ」とは?

もう少し大きくなったらブリ! です。私の住んでいる地域(関東)では40cm~60cmをイナダ、60cm~80cmをワラサ、80cm以上をブリと呼んでいます。ブリサイズに満たないサイズの呼び名は地域によって異なり、関西ではツバス、ハマチ、メジロなどと呼びます。

若魚と言ってしまうと何だか小さいサイズをイメージするかもしれませんが、たとえば78cmだったらほぼブリサイズのワラサ! 便宜上(地域により)、ブリは幼魚から若魚、成魚になるまで呼び名が変わる「出世魚」なので、今回私が釣った魚は66㎝で「ワラサ」となります。ブリといわれるサイズにはまだまだです。

03_ ワラサ

魚によって食べごろサイズが違い、マダイのように「大き過ぎると大味になる…」といわれる魚もいます。しかし、ブリの場合は脂の乗りの違いが大きく、味の方は、イナダサイズとブリサイズを比べたらブリサイズの方が脂が乗って美味しいといわれます。
とはいえ個体差もあるので、調理する際にはさばいてみて、味見をして、「シンプルに食べるか」それとも「さらに油を加えるか(揚げ物やムニエルなど)」調理方法を変えるという感じです。

おススメ!ワラサの釣魚料理

新鮮なお刺身だけじゃない!?
余すところなく堪能できるワラサ

今回のワラサは、さばいている最中から脂の乗りがとてもよくてほぼブリと思っていましたが、食べても「ほぼブリ!」でした。
「お刺身」は醤油にカボスを搾っていただきます。シンプルに最高ですね。

04_ 刺身

そして、(いただいた)だし醤油でも食べてみました。
醤油と書いてあるのになぜか透明なんです、不思議ですね。だし醤油なだけあってか、透明の液体をチョンっとつけただけなのに高級なワラサのお茶漬けのような味がして、こちらも美味しかったです。

05_ 刺身をだし醤油で

さらに、お刺身にするとお頭と背骨が必ず出るので、こちらは「煮魚」「焼き魚」と背骨の出汁で「お味噌汁」にしてみました。

どれも本当に「ほぼブリ」の味で美味しかったのですが、脂の乗りがいいとシンプルで美味しいので、とくにホロホロした身を堪能できた焼き魚は最高でしたね。また、背骨だけの出汁でも脂がいっぱいの美味しいお味噌汁になったのは驚きでした。

2日目はトムヤム塩でカルパッチョ!

2日目も、まだまだシンプルなお刺身で美味しくいただけるのですが、最近ハマっているトムヤム塩を使って「カルパッチョ」にしてみました。
オリーブオイルに、かんたんに味変できる「トムヤム塩」をかけるだけで、料理上手になったような、オシャレな味のカルパッチョになるのでおススメです。

09_ カルパッチョ

秋っぽくキノコたっぷり!
ブリ鍋ならぬワラサ鍋

スーパーなどで1年中安定した価格でありがたい食材なのはキノコ類ですね。せっかくなので秋っぽく、「キノコたっぷりワラサ鍋」も作ってみました。釣ったワラサは背の身の部分の一部を真空パック機で冷凍にしていたので、そちらを使いました。

出汁は昆布カツオ節でしっかり取って…、といっても、いったん火にかけて昆布を取り出してカツオ節を入れて放置しただけ(笑)。鍋をいただく前にカツオ節を取り出して、オタマ1杯ずつのうすくち醤油を加えたら鍋の素のできあがり。これでワラサをしゃぶしゃぶしていただくワラサ鍋です。

5種類ほどキノコを入れるだけで、いつもと違った秋っぽさを演出した鍋。キノコとワラサの相性は格別でした。

12_ キノコたっぷりワラサ鍋

これからのシーズン、まだまだワラサは(ときにはブリも)釣れますよ~。ワラサは掛かったときの引きの強さとやり取りが楽しいですし、今年のワラサは、食べたときに「ほぼブリ!」と感じられるほどの美味しさ! よかったら、ぜひいかがですか?


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レポーターREPORTER

伊藤 友夏
プロフィール:伊藤 友夏
千葉県市川市と館山市の2拠点生活。
栄友丸という船名でカヤックフィッシングとマイボート釣りをし、キャッチ&イートを楽しむアングラー。キャンプや温泉旅行も大好きなアクティブ派。
インスタグラム:
@eiyumaru_357 (URL: https://www.instagram.com/eiyumaru_357/)