今から知りたい!エギング STEP UP 季節別エギング攻略!
アオリイカに合わせてアプローチと釣り方を変えよう!

2.アプローチ次第で釣れる?
「夏」と「冬」のエギング

06_ 夏+冬コラージュ

夏と冬は一般的にあまりエギングが盛んなシーズンではないようです。夏は暑く釣り人の方が日差しにまいってしまう季節。そして冬は寒く、こちらも同様です。ですが、昨今の環境の変化なのか(定かではありません)、以前よりもアオリイカの生息にシーズンの差がなく、エギングも通年の釣りになってきているように感じます。実際に、夏や冬もアオリイカの釣果を活発に耳にします。
というワケで、メインシーズンではない「夏」と「冬」のエギングも見ていきましょう。

 

(1)夏は意外に釣れる?

夏はさまざまなサイズのイカが混じる季節。親イカの居残りもいれば、既に生まれた小イカもいます。春に比べると浅瀬でエサを活発に追いかけている個体が多く、エギをキャストしてすぐに反応してくれることが多いように感じます。高水温を好むアオリイカはこの時期が最も元気で、小さなイカでも引きの強さが魅力的な季節です。(どちらかといえば、人間の方が暑さでまいってしまい釣りをしない季節かもしれませんね)
活発でエギへの反応がひじょうによい夏。浅瀬や水深の浅い場所でのテンポの速い釣りが有効といえます。

07_ 夏イカ

このような習性から、夏イカを攻略するには水深のある場所が近い浅瀬で、かつ、潮通しのよい場所を探してみてください。そして、浅瀬でエサを活発に追いかけている個体が多い夏イカは1投目に反応することも多いので、エギをキャストしたら要注意です!!
釣り方としては、キャストしたら中層付近までエギをフォールさせたのちアクションを入れます。底取りの必要もなく、表層から中層での釣りがメイン。2~3回シャクってからフォールの繰り返しで釣っていきましょう。イカがいればすぐに反応してくれるはずなので、できるだけテンポの速い釣りを。反応がなければどんどんポイントを移動するのが得策です。
イカが活発なこの時期、エギのサイズは3.5号一択で構いません。小さな個体でも反応してくれます。さまざまなサイズが入り乱れるこの時期だからこそ、大小のアクション(大小異なるシャクリ幅)をミックスすれば、あらゆるサイズのイカにアピールすることが可能です。

08_ 水深のある場所が近い浅瀬
09_ シャクリ
夏はイカが活発! 居心地のよい場所から浅場にエサを追いかけにきますのでテンポよく釣っていきましょう

(2)冬は底を釣る!

冬はアオリイカにとって最も厳しい季節。低水温は死活問題なので、エサを捕食することよりも自身の身を守るために活動しています。少しでも水温が高い場所へ移動したり、水温が安定した場所で春までジッと耐えるなどの行動です。水温の低いこの時期は、基本的に釣りにくい季節なのです。とはいえ、一部の水温の高いエリアや南国では、冬場でもエサを追いかけています。
釣り方以前に、釣り場の選択が釣果への第一歩でしょう。秋まで釣果が出ていたエリアや浅瀬ではイカの姿を見かけなくなるのが一般的。できるだけ水温が高く水深のあるエリアに移動する個体が多いため、湾の奥というよりは外洋に面した潮通しのよい場所。かつ、深場がねらい目となります。

10_ 外洋に面した深場
深場は水温が表層に比べて安定していることが多い場所。イカが越冬しやすい場所を探すのがカギです

このような習性から、冬イカを攻略するには少しでもイカがいる場所を見つけられるかがカギとなります。場合によっては遠征も視野に入れましょう。そして、基本的に「スロー&ボトム中心」の釣りとなります。
水温が低い時期のイカは捕食活動が鈍くなっています。エサが目の前にあってもなかなか反応しない個体が多いようです。そのため、エギの移動距離を抑え、底付近で少しでも長くイカの目の前にエギを見せてあげることが重要なのです。キャストしたあとは底取りをしっかりと行い、ボトムで軽く跳ね上げてまた底を取る。そして待つ。このようなアクションを繰り返します。当たり前ですが冬の釣りは寒く、人間にとってもイカにとっても我慢の季節。忍耐強くボトムを釣っていきましょう。

11_ 冬イカ
ジッとこらえて忍耐の釣り…ですが、のーんびりと構えるのも大事ですよ

今回の重要ワンポイント

  • ●季節ごとに釣り場や攻め方を選ぼう!
  • ●春は、岸際の藻が生い茂るエリアで底中心をねらう!
  • ●夏は、潮通しのよいシャローエリアをテンポよく釣る!
  • ●秋は、イカが身を隠せる場所を探す!そして幅広く探る!
  • ●冬は、水温が高い&水深のあるエリアを選び、じっくり底を釣る!
  • ●近場だけでなく、季節に合わせて遠征も視野にいれよう!

 

12_ 釣り人

8回目の今回は、季節別のアオリイカの釣り方について解説しました。
アオリイカは季節ごとにまったく異なった行動をとります。生態や習性、時期や場所を知ることでアオリイカに出会う確率があがったり、釣果アップが期待できます。また、今までは季節外れだと思っていた時期でも、攻略の知識をもって挑めば、思わぬ釣果に出会えるかもしれませんよ!!

次回は「場所別の釣り方」についてお届け予定。ぜひ引き続き、「今から知りたい!エギング STEP UP」にお付き合いください!

 

レポーターREPORTER

小南 勇気
プロフィール:小南 勇気
3歳のころから父親に海釣りに連れていかれ、気が付けば釣りに夢中に。中学生になると、自らの足で近所の野池や海に行くようになった。好きな釣りはショアのソルトルアー(とくにエギングとライトゲーム)。また、釣り以外にもアウトドア好きで、冬はスノーボード、夏はキャンプと根っからのソトアソビスト。行動力とフットワークの軽さは社内一のはず?(笑)
現在は釣具メーカー・ハヤブサにて開発課メンバーとして勤務し、日夜商品開発に奮闘中。