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ギョロッとした眼に鋭い歯をもち立って泳ぐ神出鬼没な幽霊魚「タチウオ」。見た目がキラキラしていて綺麗でカッコいい! でもただカッコいいだけじゃないのです。タチウオにはいろんな栄養が含まれています。
たとえば、エイコサペンタエン酸(EPA)は血小板のかたまる物質を作り出さないようにし、血液をサラサラにするうえ、血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らしてくれるので、動脈硬化・脳梗塞・高血圧・成人病の予防に効果的。そしてドコサヘキサエン酸(DHA)も豊富なので、脳の発達を助け、老化防止に効く。また、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)や二日酔いも予防してくれます。タチウオはな~んとも栄養豊富な魚なんです!! 「釣って楽しい、食べて健康!」まさに鬼に金棒といったところでしょうか(笑)。
今回はそんなタチウオをデイで釣る魅力と、釣ったタチウオを美味しくかんたんに調理するレシピを紹介したいと思います。
日中に会いたいデイタチウオの魅力
日中にタチウオ釣りをすることを私たちは「デイタチウオ」、夜にタチウオ釣りをすることを「ナイトタチウオ」と呼んでいます。ナイトタチウオとは違い、明るい時間帯は深場にいることが多いタチウオなので、日中に行うデイタチウオは水深200mくらいをねらいます(場所によって異なりますが)。もちろん私は電動リールです(笑)。
デイタチウオは夜ほどサイズは大きくありませんが、深い所から釣り上げるには重さと迫力があるのでナイトタチウオとはまた違う面白さがあります。また、深さゆえにテンヤが底まで落ちる時間が長く、タチウオを掛けてから引き上げるまでの時間も結構かかるので、途中でバレてしまうリスクが高いのです。このハラハラ、ドキドキが特徴ですね。
釣ったあとのお楽しみ!
かんたんタチウオ料理レシピ9選
ハラハラ、ドキドキのやり取りと良型の引きを味わったあとは、デイでもナイトでも釣ってきたタチウオを余すことなく料理しましょう!
ウロコがなく、頭と尻尾を切り落として内臓を取り出すだけでかんたんなタチウオ。切り分けた身を使った美味しい料理レシピ9選をご紹介したいと思います。
肉厚バターソテー
- ・塩コショウ 適量
- ・バター 適量
好きな大きさに切り、身に塩コショウをかけフライパンにバターを入れて両面焼き目がついたらでき上がり。香ばしくてとても美味しいです! 密封して冷凍しておけばいつでもすぐにバターソテーにできますよ。
ただし小骨が多いのでなるべく調理前に取り除いたほうが食べやすいです。
新鮮お刺身(炙りも)
- ・タチウオ お好きなだけ
- ・大根 適量
- ・大葉 適量
3枚におろして食べやすいお好みの大きさに切ったら、大根と大葉を添えてわさび醬油でいただきます。ピカピカしていて見た目も綺麗です。
(3枚におろしたあと、脱水シートに巻いてしばらく冷やすとさらに旨みが増します)
そして、そのままの切り身も新鮮でとても美味しいのですが、ガスバーナーで表面を炙ると香ばしい香りと何とも言えない味わい。同じ魚で2種類の刺身が楽しめます。ぜひ炙ってみてください。
(ガスバーナーを使うと器がとても熱くなるので火傷にはくれぐれも気を付けてください)
見た目も綺麗な押し寿司と握り
- ・タチウオ 半身
- ・酢飯 1合
押し寿司の型にラップをしき、上に酢飯を入れて3枚おろしにした身を置き押すと、綺麗な押し寿司のでき上がり! 好みの大きさに切って盛りつけます。押し寿司の型はタッパーなどでもかんたんにできますよ。ぜひお試しあれ。
握りについては、まずタチウオの皮が固いので飾り包丁(斜めにたくさんの切れ目を入れる)を入れておくとネタが柔らかく曲がりやすくなります。あとは酢飯を好きな大きさに握り、酢飯とネタの間にワサビを入れたものと、ネタの上にワサビと小ネギを置いたものとを作り分ければでき上がり! お好みで生姜を乗せてもいいですね。
おつまみに最高~!卵煮
- ・卵 2、3尾分
- ・酒 大さじ2
- ・醤油 大さじ2
- ・みりん 大さじ2
- ・生姜 小さじ2
卵は取り出したらよく水洗いし、血管などは爪楊枝で綺麗に取り除いてから軽く酒を振っておきます(適量)。鍋に卵と調味料をまぜた煮付け汁を入れて煮立て、味がしみ込んだらでき上がりです。
別の魚の卵でも同じ煮付け汁でかんたんに作れるので、お酒のおつまみに最高です!
クルクル箸巻き「タレ」と「塩コショウ」
- ・タチウオ 必要な本数
- ・塩コショウ 適量
- (タレ)
- ・醬油 大さじ2
- ・砂糖 大さじ2
- ・みりん 大さじ1
- ・酒 大さじ1
3枚におろした半身を割りばしの真ん中あたりに挟み、そこからくるくると先端にむけてまいていきます。初めは難しく感じるでしょうが慣れるとくるくると手際よく巻けるようになり、楽しいので子どもたちと巻くのもいいかもしれませんね。
タレは市販のウナギのタレでもよいですし、上記タレでもOKです! フライパンに並べてタレをかけて絡めながら焼くだけです。とても香ばしくまるで屋台で売っているような箸巻きができますよ。
もう一つはシンプルに塩コショウのみ振りかけて、同じようにフライパンで焦げ目がつくくらいまで焼きます。焼き目がもう少しほしいときは、フライパンの上に置いたままガスバーナーで炙るといい感じに焼き目がつきますよ。
ウマウマ蒲焼き丼
- ・タチウオ切り身 お好きなだけ
- ・小麦粉 少々
- ・サラダ油 少々
- (タレ)
- ・醤油 大さじ2
- ・砂糖 大さじ2
- ・みりん 大さじ1
- ・酒 大さじ1
3枚におろした半身を好みの大きさに切り、タレ(市販のウナギのタレでもOK)で両面焼いてあったかいご飯の上にのせタレも一緒にかけると、うな丼のようなタチウオの蒲焼き丼ができ上がりです。子どもたちに大人気の一品です。おかわりが止まりません(笑)。
香ばしいマヨネーズ炙り丼
- ・タチウオ切り身 お好きなだけ
- ・マヨネーズ 適量
- ・醤油 適量
こちらも3枚におろした半身を好みの大きさに切りご飯の上にのせたら、マヨネーズを全体的にかけてガスバーナーで炙ります。そして醤油をかけていただきます。お茶碗がとにかく熱くなりますので気をつけてください。
ふっくら天ぷら
- ・タチウオ お好きなだけ
- ・天ぷら衣
- ・小麦粉 お玉1杯
- ・冷水 お玉1杯
- ・大根おろし 適量
- ・天つゆ 適量
3枚におろした半身に塩コショウを適量振り、天ぷら衣にくぐらせ170℃の油でカラッとあげます。大根はおろして水気を切って天つゆにいれます。
カラっと揚げるコツは、ベーキングパウダーを小さじ1/8くらい天ぷら衣に入れるとサクサクに揚がりますよ。
カリカリ骨せんべい
- ・タチウオの骨 お好きなだけ
- ・塩コショウ 適量
- ・小麦粉 適量
3枚におろして残った骨を食べやすい大きさに切って塩コショウを振り、小麦粉にまぶして油で揚げます。1度油から全部取り出してもう一度油にいれる「2度揚げ」をすると骨までパリパリ食べられますよ。カルシウムも豊富で子どもも喜んでカリカリ。いいおやつになります。
余すことなく骨まで食べれちゃう、とても美味しいタチウオ。まだまだいろんなレシピがありますよね。どんどんチャレンジしてみたいものです!
デイでもナイトでもまだまだ楽しめるテンヤタチウオ。決して難しくないですので初心者の方も気軽にトライしてみてください。そして自分で釣ったキラキラと輝く綺麗なタチウオを、余すことなく骨まで美味しく食べてみてください。きっとタチウオの虜になっちゃいますよ~(笑)!!
※注意1
タチウオを釣り上げるときは、そのまま勢いよく引き上げるとテンヤのハリが周りの人に当たる恐れがあります。危険ですので片手でリーダーの部分をしっかり握ってゆっくり引き上げてくださいね。
※注意2
タチウオの歯はとても鋭いので、くれぐれも素手で触らないように気を付けましょう。