私の住む北海道道央圏では今年もニシンが豊漁!! 石狩湾新港にも昨年末から2月にかけてニシンが岸寄りし、漁業者だけでなく、われわれ釣り人もその恩恵にあずかるような状況でした。お隣の小樽市・小樽港でも大変よく釣れ、石狩湾新港と小樽港の両港では週末はもちろん、平日もたくさんの釣り人で賑わっておりました。
ただし、回遊魚なので日によって釣果にムラがあり、三桁釣れることもあれば釣果なしで終わることもあります。私は3回ほどニシンをねらいに小樽港と石狩湾新港に行きましたが、2回爆釣のタイミングに当たりました。
ニシン釣りはお手軽なサビキ釣りですので、ビギナーさんでも回遊のタイミングにアタリさえすれば爆釣を経験できます。北海道のサビキ釣りでGETできる魚種のなかでは一番の大物。その引き味は病みつきになりますよ!!
「生ニシンなら要らない…」
でも、「糠ニシンなら欲しい!」

釣りで釣果を得ると、地元の居酒屋「深夜食堂」に持ち込み、その肴でお酒を呑むのが私の楽しみでもあります。
ちなみに深夜食堂とは、以前紹介させていただいた石狩市にあるとある居酒屋です。まだまだ店名は明かせないのですが、石狩市花川地区の居酒屋やスナックに行けば大体の人が知っていると思いますので(笑)、ぜひ石狩に遊びに来たときは探してみてください。
深夜食堂の記事はコチラ: 北海道ならではの釣果!ハチガラを「深夜食堂」に持ち込んでお煮付けに!
今回も小樽港でニシンを大量に釣ることができたので、深夜食堂の女将に「これからニシン持って行くよ~」と電話すると、まさかのお返事。
「生ニシンは要らない」と……。ガーン!
女将曰く、生ニシンをそのまま料理する方法があまりないし、さばいて干すなど加工するには手間が掛かるとのこと。大量のニシン、女将は喜んで貰ってくれると思ったのですが…ショック。
すると女将「糠ニシンにしてくれたら凄く嬉しんだけど♡」と私に要求!! 糠ニシン…!? 私作ったことがありません。しかし、これだけの大量ニシンをキープしたからには……よし、糠ニシン作りにチャレンジしてみるか!!
意外にお手軽かんたん!糠ニシン!!

『糠漬け』という言葉は聞いたことありますが、料理好きの私も「糠」自体を一度も使ったことがありませんでした。
まずは「糠ニシン 作り方」とのワードでWEB検索して調べてみました。
「糠に塩を7%混ぜて…云々」。ん~~7%ですかぁ、なかなかシビアなのですね。私、基本「男の料理」なのでかなり大雑把でございまして、正確なグラムを計ったりすることはほとんどありません。適当なサジ加減ばかりなので既に挫折しそうです…。
とはいえ取りあえず、糠を購入しにスーパーに行きました。
すると糠自体は売っていなかったのですが、「糠漬けの素」との商品に目がとまりました。配合を見てみると塩や出汁、唐辛子などが既に入っておりまして、かんたんに野菜の糠漬けを作ることができると書いてあります。私は「これなら間違いなく美味しくできるはず!!」と、この「糠漬けの素」で糠ニシンを作ってみることにしました。
するとどうでしょう! 最高に旨く仕上がり、深夜食堂の女将から大変お褒めいただいたのでした~!!
ということで、ざっくりとレシピを紹介させていただきます。
糠ニシンのレシピ
STEP.1
私は保存スペースを最小限にするため、ニシンの頭をカット。
ニシンはハラワタを取り、血合いをキレイに洗う。この血合いが残るとかなり生臭くなるとのことです。


STEP.2
ニシン1本1本の全体に糠漬けの素をまぶし、お腹の中にもしっかり入れ、漬物樽に並べていきます。

STEP.3
底一面きれいにニシンを並べ、その上からさらにぬか漬けの素を隙間なく投入。そしてまたその上からニシンを並べるということを繰り返しました。
25cm~30cmのニシン約70匹に1kgの糠漬けの素を使いました。


STEP.4
樽に中蓋を入れその上に重石を乗せますが、今回はバケツに水を入れて代用しました。
ニシンの総重量の倍ほどの重さがいいみたいです。

後はどれくらい漬け込むか、食べ頃は何日後か…。
漬け込み3日目、焼き魚にして実食。
ん~~まだまだ水っぽいですが、なんとなくコクがあるのは分かる。
5日目、同じく焼き魚にして実食。
おっ! それらしくなってきました!!

7日目……んっ!! 自分的にはこれくらいが一番美味しく感じる!!
※お分かりかと思いますが、焼く前には糠を水で洗い流し、水分をふき取ってから焼きます。
糠ニシンは保存食として加工したもので、本来の味はかなり塩分が高くしょっぱいみたいです。私は真空パックにて冷凍保存できるので塩加減はかなりゆるく、ほんの少し醤油を垂らすくらいが美味しいと感じています。
大きさによって漬け込み期間が変わる
日々の味見が大事!
さて自分的には「完成」した糠ニシンを深夜食堂に持ち込み! 女将に味見してもらったところ……、「うん! めっちゃ美味しいよ」とお褒めのお言葉。数10匹渡しましたが、あっという間に売り切れたとご報告いただきました!

また後日、今度は石狩湾新港でニシンを爆釣することができたので、再度糠ニシン作りに。今回は前回に比べてニシンも一回り大きくてボリューム抜群だぞ!!
同じレシピにて7日間漬け込み、深夜食堂へ再び持ち込むと…。
そっか!? ニシンが前回より一回り大きい分、糠に漬け込む日数を増やさねばならなかった…。なんたるイージーミス。しかも味見もしてなかった…と、反省。上達には失敗もつきものですね(汗)。
しかし、その後はホッケの糠漬けにも挑戦し、私の糠漬けスキルは着実にあがっております。

焼き魚には「干す」「漬ける」などの工程がありますが、「ぬか漬け」がさばくのも漬け込むのも一番かんたんで、お手軽にできると感じました。
みなさんもぜひチャレンジしてみてください!
レポーターREPORTER

1974年生まれ /北海道夕張市出身、札幌育ち、石狩市在住
オカッパリによる海釣りを好み、なかでも、投げ釣り、サビキ釣り、ロックフィッシュ、エギング、サーモンフィッシング、ワカサギ釣りを得意としている。ブログやSNSを通じ釣友たちとの釣行を楽しむ日々。
日本釣振興会北海道地区支部役員、小樽海上保安庁指定フィッシングセーフティーリーダーも務めている。