INDEX 【前編】
- 1.ライトショアジギングとは? まずは知っておこうジギングのカテゴリー
- 2.タックル・装備
- (1)タックル(釣り道具)
- (2)釣りに必要な装備
- 3.キャスト
- (1)オーバーヘッドキャストのコツ
- (2)アンダーキャストもできると便利
3.キャスト
意図的にねらいたいポイントにキャストする場合は別ですが、基本的にはより遠くにジグをキャストした方が、回遊している青物との遭遇率が上がります。また、他の釣り人がねらわない(届かない)海底の起伏や潮の流れがぶつかるポイントへジグをキャストすることも釣れる秘訣。
その意味で、キャストはしっかりとフルキャストで遠投しますが、その際「オーバーヘッドキャスト」というキャスト方法が基本です。オーバーヘッドキャストのポイントを押さえておきましょう。
(1)オーバーヘッドキャストのコツ
【タラシの目安】
ロッドティップ(竿先)から30cm程度のタラシでキャストすることも可能ですが、より飛距離を出そうとすれば、ロッドの半分~1本分くらいまで長めにタラシを取りましょう。
振り子のように後ろへ反動をつけて、重みが乗ったところで振り抜くキャストの方が、ロッドの弾性を利用して飛距離が出やすいようです(=ペンデュラムキャスト)。
【キャスト動作】
足は左右肩幅に、そして前後(ロッドを右手に持っている場合は左足が前)に広げます。
後ろや周囲が安全なことを確認し、タラしたジグをゆっくりと後ろへ引き(ロッドは寝かせすぎず揺らしてジグを後ろに持っていく)、ロッドに重みが乗ったところで前に振り抜きます。その際、ロッドに重み(=負荷)を感じながら振り抜くことがポイントです。
また、ロッドの軌道は後ろから前に頭上を抜けるように真っすぐを通します。ロッドを持つのと反対側の手(ロッドを右手に持っている場合は左手)でグリップエンド(竿尻)を握り、左右にブレないように補助。と同時に、ロッドを持つ手を支点に反対側の手を手前に引き込むことで、しっかりと最後までキャストする姿勢が作れます。
【リリースポイント】
リールのベールを起こし、ラインに掛けた指を放す「リリースポイント」は、頭上を通るロッドティップが真上(90度)よりも少し前から45度といったところです。
リリースポイントが早すぎてもダメ、遅すぎてもダメ…。こればかりは理屈では少々難しく、キャストを繰り返すほかありません。優しくゆっくりとキャストするところから始めて、徐々に自分なりのリリースポイントを身体で覚えましょう。練習あるのみです。
【着水時・着水後の動作】
キャスト後は、キャストしたジグが着水するまでしっかりと目で追いかけておきましょう。
無風や微風時には、着水までフリーでラインを出しておいても問題ありませんが、着水タイミングに慣れてくれば、着水の直前にやさしくリールのラインを指で押さえ(フェザリングといいます)、無駄に糸フケが出ないようにしましょう。こうすることで隣の釣り人とのライントラブルを防げると同時に、ジグがテールから着水し、フォール中に自らのラインにジグが絡まってしまうことも防げます。
着水後は、(必ずではありませんが)着底までジグを沈めます。
先ほど同様に、フェザリング(親指で押さえる場合はサミングともいいます)で少しずつラインを放出しフォールさせるフリーフォールか、リールのベールを戻し、完全にラインの放出を止めてテンションフォールさせるかです。
ラインの放出が止まったり、ラインテンションが抜けたら着底の合図。ここからシャクリとアクションの開始ですが、フォール中も魚がアタッてくることがありますので、ラインの微妙な変化には注意しておきましょう。
【注意点】
先にも述べましたが、キャスト時には後ろや周囲に人がいないか、また安全かを確認してから行いましょう。フックは鋭く、ジグは金属ですのでひじょうに危険です。安全への配慮をお願いします。
また、キャストの際はフルキャストでロッドを振り抜きますが、振り抜いた後に足元の堤防や手すりなどにロッドティップをぶつけないように注意しましょう。キャストに慣れるまで、または、ジグのウェイトを換えてすぐは、優しく丁寧にキャストすることも大切です。
(2)アンダーキャストもできると便利
目の前でナブラが起こった際や、回遊している魚が目の前を通っているときにおススメなのが、「アンダーキャスト」です。オーバーヘッドキャストと比べて飛距離は落ちますが、コントロールが格段につけやすいという利点があります。
オーバーヘッドキャストではねらいのポイントを通り越してしまうような距離の場合は、アンダーキャストで的確にねらいをつけて投げましょう。あまり力を入れ過ぎず、コントロール重視でキャストするのがポイントです。
いかがですか? ここまでは「ライトショアジギング」のタックルやキャストにについて見てきました。
とくにこれから始められる方にとっては、しっかりと飛距離をだせるキャストは重要です。素早くねらったポイントへ、そして確実にジグを送り込めるかどうかは、魚と遭遇できるかどうかに影響します。繰り返しの練習が必要ですね。
さて次回後編では、ロッドアクションやアワセ方など、魚との駆け引きについて伝えていきます。ぜひ、引き続きご参考ください。