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釣りの現場で食欲を抑えきれない? HEATスタッフは、これまでに「海鮮鍋」「天ぷら」「にぎり寿司」「塩焼き」などの「即料理」を実行してきたわけだが、今回は「南蛮漬け」で腹一杯になってやろうと企み、頭に描いた食材は小アジ!豆アジ!アジ一直線!
というワケで現場に急行したまではよかったが、そこにアジの姿はなく……。しかし災い転じて福となす! 神戸市立平磯海づり公園で得た食材は、まさに南蛮漬けの地元アイドルだったのだ。
平磯海づり公園にスペシャルゲスト登場!
11月14日早朝、神戸市垂水区にある平磯海づり公園のゲート前に集合したのはHEATスタッフDとMとFの毎度おなじみの3人に加え今回は豪華ゲストが1人。各局で情報を提供するフリーランスのキャスター、リポーターの小西伶佳さんだ。実は伶佳さん、大の釣り好きで特にサビキ釣りでねらうアジが大好物で「魚料理もまかせなさ~い!」という食いしん坊!? まさに「釣ったらその場で即料理」には、うってつけのキャスティングなのである。
小西伶佳(こにし れいか)
大阪府出身の29歳。関西でキャスターやリポーター、イベントMCとして活動中。お父さんの田舎が京丹後なので幼いころから釣りが趣味。ドライブも食べることも大好きなのでドライブがてら京丹後に里帰り? してはお魚やイカを釣って美味しくいただいている今日このごろだとか
午前7時過ぎ、釣り場に出てみるとウイークデイだというのに人!人!人! 開場前からゲート前で入場待ちする車は確かに多かったが、われわれ4人が並んでサオを出せるスペースがなかなか見つからない。「どうしてこんなに混雑しているの?」という疑問はすぐに解けた。そう2018年、関西地方を直撃した台風の被害で広い釣り台の半分が、いまだに利用不可のままだからなのだ。
施設の1日も早い完全復旧を、心よりお祈りいたします(HEAT編集スタッフ)
あれれ? アジの姿がまったく見えないぞ?
といいつつも何とかスペースを確保しサビキ仕掛を足下に下ろす。すかさずマキエのアミエビに群がる黒い影。こいつはスズメダイだ。そのなかにまじっている「グレーの個体はグレやね」なんて親父ギャグが悲しく響く。そんな化石ギャグを軽くスルーし、ひたすら足下にサビキ仕掛を下ろし、懸命にアジをねらう伶佳さん。普段は大阪南港のほうでサビキ釣りをすることが多く、とにかく大阪ではサビキ釣り一直線なのだとか。とにかくサビキ釣り大好き、アジ釣りマニアなのだ。
その後も「アジは?」「いないですね~」といいつつも伶佳さん中心に釣り続けるが、サビキ仕掛に時折掛かってくるのは、やはりスズメダイに小グレのみ。あっという間に使い切ったアミエビのレンガを購入しに向かった売店でスタッフにたずねてみると……。
「ここのところアジは下火です。ほんんど釣れなくなりました」と衝撃の回答。しかし、それでもめげないのが、われわれHEATスタッフの脳天気なところ! 「こうなったらアレしかないでしょ!」「うん、アレやね!」「アレなら間違いないでしょ!」というワケでアオイソメを購入。サビキのアジがダメなら超得意のアレ! すなわち「チョイ投げ」で何かしら魚をキープして南蛮漬けにしてやろうという魂胆だ。しかし、これが吉と出る! というより災い転じて福となす! 南蛮漬けには最高の食材を確保することになったのだ。
明石界隈で南蛮漬けといえばベラである! キュウセンなのだ!
ここは明石海峡。実は神戸市西部から明石市にかけて、地元ピープルの南蛮漬け定番の魚といえばベラなのだ。とにかく明石界隈ではベラの南蛮漬けがソウルフードなのである。毎年初夏になれば明石の魚の棚商店街にはズラリとベラが並ぶ。夏を待ちわびた釣り人が投げ竿片手にベラねらいをスタートさせる。
そうベラすなわちキュウセンである。ふんわり、ほくほくの白身が実に南蛮漬けにピッタリなのだ。ルアーロッドにチョイ投げ仕掛をセットし、アオイソメを刺して飛ばせるだけ飛ばして底を取る。すかさずラインを張って海底をさびくとブルブルブルとすぐに魚が乗った。上がってきたのは十数cmの赤ベラだ。小さい? いや南蛮漬けには小さい方がいい! 骨が軟らかく頭からすべて食べることができるのだ。伶佳さんもサビキからチョイ投げにロッドを持ちかえて、順調にキュウセンを釣り上げる! 何とカワハギもヒットした。「サビキもいいけど、チョイ投げも楽しい~!」と伶佳さんが、新たなお楽しみに夢中になったところで時刻はすでにお昼前。「お腹空いた~」というワケで、お待ちかね! 調理スタートだ。