世の中にはまだまだ知らない魚がたくさんいる!!
普段釣りを楽しんでいると、「これ何!?」というお魚が釣れてしまうことはしばしば…。もちろん正体が分からない魚は、ひょっとしたら危険かもしれないので素手で触るのは厳禁ですが、それにしてもその正体は気になるところ…。
そんな「珍しい魚」「不思議な魚」「面白い魚」について、スタッフやアングラーから集めた写真をもとに、お魚大好き「かわちゃん」こと川田一輝さんが大調査。お魚についてコメントしてくれますよ! ぜひ、ご覧くださ~い!!
今回はタナゴ博士から素晴らしい写真が届いたので、解説とかわちゃんの思い出話をしてくれました!
カネヒラ
釣った人:スタッフの芝さん
近隣に生息するタナゴ類のなかで、もっとも大型で淀川にも多く生息しています。回遊性が強く、環境適応力もあるようで、減少が目立つタナゴ類のなかでも、増えている傾向にあるようです。
かわちゃんコメント:
カネヒラは夏になるとアユと一緒に苔を食べる草食系! でもその場にあるものなら虫でも食べちゃう、ストライクゾーン広めな好みをしていたりします!
繁殖期になると婚姻色といってオスはとても鮮やかな体色を表します。
「僕もう繁殖できるよ! どう!? 俺、カッコいい?」人間でいうと、高校生になった男子が急に髪をワックスで立ててナンパする…みたいな感じでしょうか!?
アブラボテ
釣った人:スタッフの芝さん
タナゴ類で最も地味でグレのような色をしています。岩の下などに隠れていますが、ひじょうに機敏で、いろんな種類が混在するポイントで真っ先に食ってくることが多いです。
かわちゃんコメント:
かわちゃんは中学のときから日本の淡水魚を飼育するのが好きで、そのなかでも一番ヤンチャ坊主だったのはこの子アブラボテです。気が荒くて動きが素早いので、ほかの魚をつついたり隅に押しやったりして手を焼きました。
でも婚姻色はこの子もギラっとしていて本当に綺麗なんですよね~!
バラタナゴ
釣った人:スタッフの芝さん
ニッポンバラタナゴ・タイリクバラタナゴの2種がいます。混血もひじょうに多く、純潔のニッポンバラタナゴはかなり少ないようです。
かわちゃんコメント:
おっしゃる通り、ニッポンバラタナゴは京都や滋賀ではすでに絶滅しているそうです。兵庫県に残っている集団は純系ということがわかったそうで、数少なくなった生き物の多様性を守っていきたいですね!
そして最後にかわちゃんの大好きなタナゴ、シロヒレタビラの写真をあげさせてもらいます!
ヒレの白さが美しい! 淀川水系で出会えた、美しい夏の思い出です。どれだけ大人になっても童心に帰ることができるのがタナゴの魅力かもしれませんね。
今、河川工事や二枚貝の減少など環境の変化によってタナゴの数が激減しています。「小鮒つ~りし かの川~」を歌った未来の子が「小鮒って昔はいたの?」とならないように、当たり前にいるさかながこれからも当たり前でい続けられる未来を一緒に作りましょう!
小川の宝石をたくさん届けていただき、ありがとうございました!
今回もまたまた珍しいお魚たちでしたね。
それでは、また次回も珍しいお魚の情報が入手でき次第、みなさんにお届けしますのでお楽しみに~!
レポーターREPORTER
1990年大阪生まれ。さかなたちの“おかしな”生態を書籍やメディアで伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」や釣り番組・情報番組に出演中。
著書に「ツッコミたくなる おさかな図鑑(ワニブックス)」「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。SNSの総フォロワー数70,000人以上
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