国内のほとんどの河川で禁漁を迎えた2021年渓流釣りシーズン。みなさんにとってどんなシーズンになりましたか?
オフシーズンにはパソコンの写真フォルダに保存した魚たちを眺めながら、思い出を振り返る人も多いのではないでしょうか。
ところで、そんな写真フォルダの中に残る「渓流魚」を見分けることはできますか? 今回は今さら聞けない!? 「アマゴ」と「ヤマメ」の見分け方を紹介します!
どこの河川で釣った魚?
生息域の違いについて
アマゴとヤマメはよく似た魚とされていますが生息域が異なります。まずはどこの河川で釣った魚なのか、ご自身が住んでいる地域を流れる河川や釣りに行く河川を確認してみましょう。
基本的には、主にアマゴは太平洋側に注ぐ西日本の河川、ヤマメは日本海側に注ぐ河川と太平洋側に注ぐ東日本の河川にそれぞれ生息しており、棲み分けがされているそうです。岐阜県郡上市の分水嶺を例にたとえると、太平洋側に注ぐ長良川水系にはアマゴ、日本海側に注ぐ庄川水系にはヤマメが生息しているそうです。
しかし、過去に行われた放流などにより本来あるべき生息域が変化してきている現状もあります。となるとアマゴの河川にヤマメが生息している…といったこともあるため、生息域で見分けると間違えてしまうことも…。
では確実な見分け方とは一体!?
コレで間違いなし!
見分け方は魚の体にあり!
生息域での見分け方が曖昧なときには、魚の体にある模様に注目してみてください。
アマゴ、ヤマメともに体の側面には「パーマーク」と呼ばれる小判型の模様が点在します。これだけを見ると判別は難しいのですが、よく見るとアマゴにあって、ヤマメにない模様が存在します。それは、かなり小粒の「朱点」です。直径は1mm~2mmほどで鮮やかな朱色をしています。
この朱点が入っていれば「アマゴ」、なければ「ヤマメ」と判別することができます。これなら生息域を調べるよりもかんたんに見分けることができますね!
【番外編】
幻の魚「イワナ」の見分け方とは?
アマゴやヤマメに次いで渓流釣りの人気ターゲットである「イワナ」。
イワナは北海道から九州まで広い範囲で釣れる魚ですが、冷水を好む魚であるため生息域は基本的に河川の上流域とされています。ですので、アマゴやヤマメと比べても生息域の違いで判別がつきやすく、釣ったエリアを見てパッと分かるかと思います。
また、見た目も特徴的です。体色は茶色や黄色がかった橙(だいだい)色をしており、アマゴやヤマメに見られるようなはっきりとしたパーマークはありません。白色の斑点が背中から側面に目立ち、胸ビレや腹ビレに白い線が入るのも特徴の一つです。
イワナはエリアによって呼び名や姿形が異なりますが、アマゴやヤマメと比較すると判別しやすい魚だと思いますよ!
今回はアマゴとヤマメ、さらにはイワナの見分け方を紹介しました! どれも似ているようで、実は見分け方はカンタン! ぜひ参考にしてみてください。
魚釣りはただ釣るだけではなく、釣った魚がどんな魚なのか、見分け方も含めて生息地や特徴といった生態を知ると楽しみ方も変わってくるのではないでしょうか? オフシーズンや自粛といった巣ごもりの期間は、そういった学びの時間にあててみてもよいかもしれませんね。
レポーターREPORTER
1998年岐阜県生まれ /岐阜県在住
「海なし県」育ちということもあり河川で釣りを覚え、渓流ルアーフィッシングや鮎の友釣りをメインに釣りを楽しむ。釣具メーカー・ハヤブサに勤務し、最近は堤防・磯釣り・船釣り、SWルアーフィッシングなどに触れながら、日々勉強中。