船釣り初心者歓迎!手軽な釣りモノはコレだ No.8 スーパーライトジギングは誰でも超手軽に楽しめる!
SLJでジギングデビューを飾ろう!

激しく動かして誘う必要なし!誘いもライトに!
初挑戦なら「タダ巻き」でもOK!

07_IMG_2088 メバル
当日は船中全体でかなり食い渋ったが、ジャックアイ「TGスイム」のシルバーブルーグローゼブラに助けられた

基本的な釣り方は、ジグを海底まで沈めて着底したらすぐに巻き上げを始める。時に根周りを攻めることもあるが、そんなポイントではジグを海底に放置すると根掛かりしてしまうため、着底したらすぐに竿を大きくあおって根掛かりを防止する。また、着底直後に食ってくることもあるため、竿をあおった瞬間にググッと魚信を感じたら、そのままファイト(巻き上げ)に移行すればよい。

また、これは通常のジギングにも共通しているが、ベタ底から底上5m前後までは、いわゆる根魚系がヒットしてくることが多い(もちろん根魚以外がヒットしてくることもある)。そして、底上5m以上であれば、回遊次第で青物がヒットしてくる(もちろん根魚が追い掛けてきて食うこともある)。分かりやすく、底付近は根魚系、中層は青物系と覚えておきつつ、あわせて船長アナウンスを聞き逃さないことも大切だ。
仮に「底付近に反応出てますよ~」というアナウンスがあれば、着底~底上5mのタナを重点的に繰り返し誘うのが吉となる。また、周りで青物がヒットした場合には、そのヒットレンジ(食ってきたタナ)を聞いてしまうのも近道だ。要は“釣れるタイミング”で“釣れるタナ”にジグを泳がせることが肝となる。

08_image.1 魚とのやり取り
ライトタックルで魚が掛かると気持ちよくロッドが弧を描く。海面に魚が姿を現すまで、どんな魚が掛かっているのかというドキドキ感もたまらない

話を戻すと、基本釣法は初挑戦であれば「タダ巻き」でもOK。小難しく考えず、着底したら一度竿をあおってから一定速度で巻き上げる。根魚ゾーンではゆっくり巻いてみたり、青物ゾーンでは少し速めに巻いてみたり、「コレだ!」という正解はないため、自分なりにいろいろと試してみるのも面白い。ただ、巻きのスピードによって反応の良し悪しが顕著に表れるケースもあるため、もし周りで釣れているのに自分にだけ釣れない場合は、釣れている人の巻きスピード(または誘い)をまねてみるのも得策だ。

09_image.2 アワセ
アタリが出たら竿を持ち上げて、竿に魚を乗せるイメージでアワセを入れる。魚が掛かれば、ライトタックルならではの引き味を楽しみながら巻き上げよう

もし、タダ巻きで物足りなくなった場合は、「誘い」を織り交ぜてみよう。例えば、底から5m以内の根魚ゾーンでは、竿をフワッと持ち上げて誘いを入れたあと、竿を下げるときにリールを1回転、この誘いを5~10セットほど繰り返して誘い上げてみよう。こうすることで海中のジグがヒュンッと跳ね上がったあとにフォールが演出される。ジグの動きで魚の興味を引き、フォールで隙を見せて食わせるイメージだ。
アタリの出かたは竿先が「グンッ」と引き込まれる明確なものから、ラインの変化(フォール時のラインが止まるなど)に表れることもある。根魚ゾーンでアタリがなければ、タダ巻きに戻して、今度は青物ゾーンに突入していく。水深やその日のヒットレンジにもよるが、最低でも底上10m(青物が回遊している場合はもっと上まで)は誘い上げて、そこまで到達したら再び着底させて、再び根魚ゾーンから誘い上げてくればよい。

10_image.7 誘いA
11_image.8 誘いB
10_image.7 誘いA
竿をフワッと持ち上げて、竿を下げるときにリールを1回転、そして再び竿をフワッと持ち上げる誘いを繰り返す。誘いがうまくできない人はタダ巻きでもOK!

ライトタックルならではの強烈な引き!
大型青物が釣れる醍醐味も!

12_IMG_2093 メバル釣果
「ジャックアイTGスイム」のシルバーブルーグローゼブラ(60g)で2尾目のメバルを食わせた。このメバルも着底直後の巻き上げで食ってきた

誤解がないように伝えておくが、スーパーライトジギングだからといって、大型青物が食ってこないというわけではない。むしろ、回遊次第ではワラサ(ブリ)、ヒラマサ、カンパチが食ってくる可能性も十分ある。大型青物が掛かればその引きは相当強烈で、スーパースリリングなやりとりが楽しめる。

13_image.6 タックル
私はゲームロッド+小型両軸リール(PE1号150m)のベイトタックルと、ひとつテンヤ竿+スピニング3000番(PE1号150m)のスピニングタックルを持ち込んだ

大型青物も視野に入れると、道糸はPE1号または1.2号、リーダーは4号というセッティングであれば安心だ。もちろん道糸0.6号、0.8号でも釣り自体は成立するが、自身の使用タックルとのバランスも考慮に入れないと不意の大物がヒットした際に主導権を握れず、ラインブレイクやバラシに繋がる可能性が出てくる。また、前述の通り、時に根周りも攻めるため、あまり細いPEだと根ズレで切れるリスクも出てくる。
また、釣りを開始する前にドラグ調整も忘れずに行いたい。初心者の方は同行者が経験者であれば調整をお願いし、もし経験者がいなければ、船長にお願いして調整してもらおう。

アタリが出た際は“親の仇”のような鬼アワセは必要ない。アシストフックも含めるとハリ数が多いため、アタリが出たときにはハリ掛かりしているケースが多い。アワせるというよりも、竿を持ち上げて竿に魚を乗せるくらいのイメージがちょうどいい。魚が掛かれば、あとはドラグを信じて巻き上げるだけ。このとき魚と引っ張り合いにならないように注意し、魚が暴れて引いたら巻くのを止めて竿のためとドラグでやり過ごし、引きが弱まったら巻き上げる。大型になればなるほど、焦らずにゆっくり慎重に巻き上げてくればよい。そして無事に取り込めたら静かにガッツポーズ!

14_IMG_2080 タックル

 

道具立てはスーパーライトだが、日によってはヘビー級の釣果も望めるSLJ。最後に注意点をひとつ。

15_IMG_2106 便利アイテム
持参したい便利アイテム。写真左から魚バサミ、フィッシュグリップ、ハサミ、プライヤー、サングラス

メインフック、アシストフックとハリ数が多いため、魚からハリを外す際は十分に注意したい。不意に魚が暴れて、その拍子にハリが手にブスリ…なんてことになったら大変だ。最低限、魚をつかむフィッシュグリップと、ハリを外す際に活躍するプライヤーは準備しておこう。

基本さえ守れば美味しい魚たちが食ってきてくれるはずだ。ぜひ、春の足音が聞こえてくるタイミングでチャレンジしてみてほしい。ホント楽しいんだから!

 


【千葉・大原/広布号】SLJ(スーパーライトジギング)の手軽さと面白さにハマる!

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レポーターREPORTER

JIRO
プロフィール:JIRO
東京都出身
父親の影響で3歳から陸っぱり釣りを始め、小学4年生のときに船釣りに初挑戦。その日はハゼ釣り大会だったが、ひどい船酔いで釣りにならず。ただ、最初の一投で釣れた奇跡の1匹で「ブービー賞」に輝く。幼心に“もう一生船釣りはしない“と心に決めたが、それから10数年の時を経て、運命のイタズラか「船釣り専門誌」の編集者になる。それを機に船釣りの魅力にどっぷりハマる。現在は船釣りメディアから離れ、おでかけメディアの営業マンとして従事。仕事の合間を縫って月に1~2度は船に乗り、周りの”船釣り初挑戦者“を巻き込みながら、船釣りの魅力を1人でも多くの人に知ってもらうために奮闘中。
YouTube:ジローちゃんねる