こんにちは!
今年は右肩上がりで活躍するぞ! と決意している、「さかなのおにいさん」かわちゃんこと川田一輝です。
頑張るぞー! と気合はさておき。「右肩上がり」をさかなに関係する言葉で言い換えると「うなぎのぼり」なんて言いますよね。ウナギといえば夏の土用の丑の日に食べるイメージですが、実は養殖ウナギは冬が旬なんです。
身近なようで知らないことがいっぱい。今回はそんなウナギの秘密についてお話しします。
ウナギの3つの秘密
文献の中でウナギが初めて出てきたのは奈良時代の万葉集。当時は「武奈伎(むなぎ)」と書かれていました。
語源は、家屋の「棟木(むなぎ)」のように丸くて細長いから、胸が黄色いから「胸黄(むなぎ)」など諸説ありますが、のちにウナギと変わっていき、少なくとも1000年以上日本人には愛されてきました。
そんなウナギの意外と知らない秘密、その1はこちら!
血に毒がある
ウナギの仲間は血液中に毒成分を含んでおり、ウナギの新鮮な血液を大量に飲んだ場合、下痢や嘔吐、発疹などの症状が出てしまいます。なのでウナギの刺身はないんですね!
(近年、血抜きを完璧にして出すお店もありますが珍しい!)
釣ったウナギをさばくときは、血が目や傷口に入ると腫れてしまうので充分気をつけてくださいね。
続いて、ウナギの秘密その2!
養殖の鰻は
天然ウナギのオス:メスは5:3の割合ぐらいなんですが、養殖ウナギは通常の養殖環境で育てると99%オスになってしまうそうです。
養殖ウナギはほとんど男子校なんですね~!
ただ近年、大豆イソフラボンをエサに加えることで、メスの割合を増やすという技術も開発されたそうです(愛知県水産試験場の発表)。
最後の秘密は……こちら!
子どものときと姿ちゃう
海の生き物あるあるですが、ウナギも実は小さいころは姿が違う! 葉っぱのような形をしています。
2000kmほど離れたマリアナ諸島沖で生まれたウナギが、どんぶらこっこと流れて日本にやってくるため、より水の抵抗を受けやすい(=流されやすい)形になっているんですね。
身近なウナギ。あなたはいくつ知らない秘密がありましたか?
みなさんの2021年も運気が「うなぎのぼり」の1年でありますように。
それでは、じゃあねー!
レポーターREPORTER
1990年大阪生まれ。さかなたちの“おかしな”生態を書籍やメディアで伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」や釣り番組・情報番組に出演中。
著書に「ツッコミたくなる おさかな図鑑(ワニブックス)」「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。SNSの総フォロワー数70,000人以上
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