あけましておめでとうございます!
「さかなのおにいさん」かわちゃんこと川田一輝です。お正月いかがお過ごしだったでしょうか。おせちは食べましたか?
おせちにもいろんなさかなが入ってますよね。田作りのカタクチイワシ、タイ、ニシン…。新年1本目の記事は、そんなおせちに出てくる「昆布」について書きます。
……ってさかなちゃうんかい!!
さて、「養老昆布(よろこぶ)」と書けることからお祝いの意味や、不老長寿の願いも込められています昆布。ふとこんな疑問が湧いてきたんですよ。
コンブって
昆布って海の中でなぜ出汁が出ないの?
テツandトモさんも「なんでだろ~♬」と歌っていたこの疑問に今日は答えていきます。
そもそもコンブに含まれている旨味は、表面でなく細胞膜の中にあるんです。
昆布の旨味はグルタミン酸
昆布の旨味=グルタミン酸は細胞膜の中にあるため、膜に守られて通常は外に出てきません。
それが、あるきっかけでそのバリアーも壊れるのです。
昆布が死んで
昆布が死んで乾燥すると細胞膜はもろくなり、そこに熱いお湯をかけることで、細胞膜が壊れてグルタミン酸がお湯に溶け出してしまうのです。
それがいわゆる「出汁が出る」ということになります。
つまり昆布の目線で言い換えると……。
海の中では耐えてる
細胞膜が壊れないように、海の中では必死に耐えているということなんですね。
北海道のおたる水族館のクイズコーナーで見たこの回答、ユーモアが溢れていて素敵だなと思いました。
まだまだ先の見えない日々が続いているかと思いますが、僕らもユーモアを片手に前向きに耐えていきましょう。
今年もよろしくお願いします。じゃあね!
レポーターREPORTER
1990年大阪生まれ。さかなたちの“おかしな”生態を書籍やメディアで伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」や釣り番組・情報番組に出演中。
著書に「ツッコミたくなる おさかな図鑑(ワニブックス)」「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。SNSの総フォロワー数70,000人以上
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