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「私の趣味は釣りです!」そう言うと「変わってるね。女の人なのにすごいね。ご家族でするの?」と必ず聞かれる。そう、わが家は家族みんなで釣りをするのだ。
釣りと聞くと…「お金がかかる」「女性でやる人は少なく、男性の趣味」「手がくさくなる」「小さな子どもを連れて行くのは困難」など負のイメージも多いだろう。
しかし結論から言うと、それは全て違う。「小さな子どもを連れて行くのは困難」というのは一般的に思われがちであるが、安全対策を取り楽しませる工夫をすれば、決してハードルが高いわけでもなく、むしろ手軽なのだ。
まるで旅行気分!
そして…お金が貯まる!?
家族で旅行に行くとき、あなたは何を目的に出かけるだろうか?
- ①.「美味しい物を食べに行く」
- ②.「きれいなものを見に行く」
- ③.「スポーツをしに行く」
- ④.「テーマパークに行く」
- ⑤.「温泉へゆっくりしに行く」
それは人それぞれだろう。私はそれを全て叶えられるのが釣りだと思っている。
ひとつずつ触れて行くと、
- ①.千葉の房総半島に行けば、現地でご当地グルメのアジフライや勝浦タンタン麺などの美味しいものを食べ、釣れたら家でも美味しい料理を食べられる。
- ②.夕焼けや朝焼け、普段みられないような美しい景色を眺め、大自然を感じ、ぜいたくな時間を過ごせる。
- ③.私のメインのワーム釣りは魚がいる場所を探し求めて釣り歩くスタイル。漁港内でも釣れるポイントと釣れないポイントがあるのだ。ウロウロすることで運動不足の解消にもなる。
- ④.短い時間でも爆釣した時の感動は、ディズニーランドでミッキーが手を振ってくれたときよりも大きい!
- ⑤.釣り場の近くにはたいてい温泉街があり、疲れたときは一休みしたり、ゆっくり休んで行くことができる。
わが家の主人は毎週土日休みで、木曜日くらいからソワソワし始める。「今週はどこに行こうか」「何を釣ろうか」、夫婦+もうすぐ4歳のちびっ子アングラーと会議をする。毎週末が小旅行なのだ。
ちなみに、節約・倹約も私の趣味である。釣りは初期投資にお金がかかる。竿・リール・ライン・ルアー・ライフジャケット・水汲みバケツ・クーラーボックス・魚つかみのトング・タモ網など、そろえなければいけないモノは多い。正直最初は「え~こんなにお金かかるのか」と思った。竿もピンキリで安価なものから高価なものまで幅広い。私の場合は最初は何を買ってよいのかわからず、要らないモノまで買ったりしてしまった。買い物は釣りの先輩がいたら、一緒に行くのがベストだろう。
一通りそろえたら、他にお金がかかるのは「ガソリン代」と「食事代」だ。そして、泊まる場合は「宿泊代」だけである。
例えば館山に釣りに行く場合いくらかかるか計算してみよう。わが家の場合、千葉の北西部に住んでいて移動はほぼ下道。軽油の車に乗っていて1Lあたり13km程走る。館山は往復して240km程だ。ガソリン代を計算すると240km÷13km×1Lあたりの軽油代金(例えば106円)=1,956円となる。食事代はお弁当を作って行けばタダだが、コンビニですませた場合、「朝1,200円」「昼1,500円」としてもここまでで4,656円となる。宿泊代を乗せるとキャンプ場で格安600円、車中泊は無料、素泊まりは1人3,000円くらいからとなるが…。まぁ、それらと車の消耗を除いたとして1日4,656円プラスαですませられるのだ。しかもうまく釣り上げたらお魚のお土産付き!!!
時期にもよるがアジが1時間で50尾以上釣れることもある。仮に150円/1尾で金額換算したら7,500円相当のお土産になるのだ!!! 最高だ。もし近所のショッピングモールで映画を観たら、大人1,800円、小人1,000円かかるので、それだけでわが家は4,600円かかってしまう。1日過ごすといくらかかってしまうのだろうか…。食事を入れたらざっと1万円近くかかってしまう計算だ。なんと釣り2回分もかかってしまう!!
大自然の中、ストレスフリーでのんびり癒され、しかもお財布に優しい。釣って楽しい。食べて美味しい。釣りはわが家の最高の趣味なのだ。
家族みんなで同じ趣味って素晴らしい
主人と趣味を共有すること、子どもと趣味を共有することは、家族生活を営むなかでとても重要なことに思える。同じ趣味を持つことで共通の会話が増え、休日の楽しみ方も共有できる。「旦那だけ釣りにハマって、育児に参加してくれない!」と言う愚痴をママ友から聞くこともあるが、そんな旦那さんは奥様と家族を釣りに巻き込むとよいだろう。
「夜間に移動して朝釣り。または夕方まで釣りして夜に帰る」何てこともあると思うが、それは釣りをしない奥様には到底理解できない行動で、事情がわからない奥様から見たら離婚の理由にもなりかねない。巻き込むには前提条件がある。
- ①.子どもを飽きさせないために必ず数釣らせること。そのために釣りの種類を選ぶこと。
- ②.安く釣行を済ませること。たいていの主婦は安く楽しめることが大好きなはずだ。
これら条件をクリアし、あとは子どもの心をつかめば、奥様の心もおのずとついてくるだろう。
主人と私が釣りを始めたのは交際を始めて間もないときだった。小さいころ父と小物のエサ釣りをしていたものの、めっきり遠のいていたので、ほぼ初めての体験。川崎でアオイソメを付けてのエサ釣りだった。
数時間やっても全く釣れなかったが、「帰るか~」と竿を引き上げた瞬間に大きなアタリ! 何かが掛かった。しかも大きい! とにかく引く!! みんな何も釣れてないのに私だけ注目の的となり、150mくらい先から知らない釣り人が走って来てくれた。タモを出してくれたのだ。何と優しい、思わず感動。そして釣れたのは、なんと60cm程あるマルタ(マルタウグイ)だった。奇跡の1尾だった。
残念ながら持ち帰りできるような物を持っていなかったのでリリースしたのだが、魚の引きと釣り上げたときの感動は忘れられなかった。そこから私と主人の釣り人生は始まったのだ。
ところで、家族で釣りを趣味にしている場合に注意すべきこともある。子どもが生まれて間もないころは家族優先とすることだ。子どもが生まれたにもかかわらず家族をほったらかして釣りに行くのは、共通の趣味である以上一番タブーな行為である。少なくとも『妊娠後期~首がすわる3ヶ月くらいまで』、この時期さえお互い我慢すれば、あとは問題ない気がする。
子どもも同じ趣味になれば、反抗期がくるまでは間違いなく一緒に楽しめるだろう。反抗期を過ぎればまた一緒に行けるかもしれない。「ここでこんなお魚が釣れてるよ」「今日はこんなお魚が釣れたよ」といった情報交換や釣果報告で連絡を楽しく取り合えるだろう。
そして、子どもが結婚する相手も釣り好きだったら、三世代で釣りも夢じゃないかもしれない! 将来のことはわからないが、今子どもがしている経験は間違いなく将来に繋がって行くと思われる。ザリガニ、小物、サビキ釣りなどから始めて、自分で釣って自分でさばいて自分で食べる!! そんな釣りの楽しさをしっかり伝えていきつつ、子どもや奥様を上手く巻き込むことができれば、家族で釣りを満喫できること間違いナシだ!!
子どもが大きくなるに従って自分から「釣りに行きたい」と言うようになってきた。
一緒にアウトドアである釣りをすることで「協調性が養われ、コミュニケーション能力が向上し、家族の仲が深まり、時に感動を共有できる」。
漁港にいる知らないオジちゃんオバちゃんと話をしたりすることも、子どもの成長にはよい効果がみられそうだ。堤防にいる釣り人は優しい人が大半だ。自分の子もあの釣り人たちのようにフレンドリーで優しい人に育って欲しいと願っている。
レポーターREPORTER
幼い子ども2人と日々奮闘中の母。千葉県在住
趣味は節約・倹約!? と魚をさばくこと。エサ釣りから始め…現在、好きな釣りはショアジギングとライトソルトゲーム。子どもが楽しめる釣りも模索中。
インスタグラム:
@megumaru2023 (URL: https://www.instagram.com/megumaru2023/)