リーマンアングラー・イノォの「釣りたい、楽しみたい、伝えたい!」 夏は数釣り、秋はサイズ狙い!
大人気!エギやスッテで楽しむ明石のタコ釣り

こんにちは! フィールドスタッフの井上(イノォ)です。今年も本当に暑い日々が続きますね。暑さのあまり釣りに出かける日が減ってきますよね。みなさんはどうお過ごしでしょうか? 私も本音でいえば、家でのんびりクーラーにあたって過ごしたいのですが、そうもいきません! そう、夏がベストシーズンのマダコ釣りがアツいからなのです。

01_2 茹でダコ

私がよく行くフィールドの明石海峡エリアでは、日本一のブランドタコと称される『明石ダコ』が暑い夏にベストシーズンを迎え、どこの乗合船も満員御礼! 大人気の釣りなのです。関西では、もっともホットな釣りの1つともいえます。人気のターゲットだけに、船の予約が取れないことも多く、かなり早めからの予約が必要となりますが、ぜひおススメしたい釣りものです。

そんなわけで今回は、今シーズンのタコ釣りの様子や釣り方をお伝えするとともに、タコ釣りの魅力について紹介したいと思います。では、さっそくいきましょう!

さて「マダコ」とは?

01_1 マダコ

マダコ(真蛸)とは、数種いるタコ類なかの一種であり、日本でタコといえばマダコを指すようです。そして、日本ではもっともポピュラーな食材としても有名ですよね。マダコは真水を嫌うため汽水域には生息しておらず、外洋の浅瀬から水深40m付近までなら生息しているようですよ。そして、岩礁域や砂泥域を好み、岩や小さな隙間に潜り込んで身を隠しています。マダコは、移動しないイメージがあるようですが、意外と泳ぎが上手く移動もします。さらに、身体の柔らかさを活かして、ほんのわずかな隙間でも通ることが可能です。
みなさんもこんな経験はありませんか? キャッチしたタコを洗濯ネットに入れたものの、チャックが少し空いていて脱走! よくあるお話ですねっ(笑)。足(手)が通れば器用に抜けていけるようです。見ていると楽しく、愛着も生まれるぐらいですっ(笑)!

泳ぐ姿や休憩している姿も、とても可愛くてみんなを癒してくれる人気のターゲット! もちろん釣りにおけるゲーム性の高さが人気の理由のメインだと思われます!

タコを狙うなら船釣りがおススメ!

02_2 気持ちのよい青空と海

レンタルタックルを利用して、お手軽に楽しめるのも人気の1つかもしれません。クーラー1つとタコエギや専用のスッテ、テンヤなどを持っていけば楽しめるのもよいところです。ライフジャケットも借りれますので、ほぼ手ぶらでタコ釣りなんてことも可能です。
一般的には、明石海峡沖ではオモリが50号統一となっている乗合船が多いので、予備も含めて数個を準備しているとよいでしょう! 後は、釣ったタコをキープする洗濯ネット(百均で購入可能)や予備のリーダーなどがあれば安心です。そして、夏真っ盛りということもあり、暑さ対策や水分補給などを忘れることなく、タコ釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか?

02_1 漁港の遊漁船

明石では、タコ釣りに漁業権が設定され、場所や時期などに漁獲制限もあります。ですので、堤防からではなく、制限についてはプロ(=船長)に任せることができる船からの釣りを楽しむことをおススメします。明石での乗合船の料金は6000円から7500円ほど。船宿によって料金は変わりますので、ご注意くださいね。

近年のタコ釣りはライトな釣り方が主流!
初心者向けタコ釣り解説

船からのタコ釣りは、初心者からベテランまで幅広く楽しめるので人気の高い釣りです。そして、近年では、エギを使ったライトな釣りに変わり、その人気は高まるばかりです! そんな今回は、タコエギやタコ釣り専用のスッテを使った釣りを、初心者にも分かりやすく説明させていただきます。

03_1
03_2 ライトタックルタコ釣り

まずは、明石のタコ釣りシーズンから。

明石でタコ釣りをするシーズンは5月ごろから9月ごろまで。7月から9月初めが、最もよく釣れるベストシーズンだと思います。6月ごろも釣れはしますが個体が小さく新子が多いので、やっぱり食べる楽しみも含めて、8月が1番旬ということになります。この時期は300gから500gの個体も多いのですが、ときには1kgオーバー、なかには2kg、3kgのモンスター級も上がるシーズンでもあります。聞いた話によれば4kgというビックリするぐらいの大ダコも上がるそうですよ。ちなみに、瀬戸内のマダコは9月から10月が産卵の盛期となるので、この時期はタコ釣りもお休みになります。また産卵期が過ぎた11月ごろにタコ釣りが再開され、この時期は、数釣りよりも大きなマダコを狙って出船されるので楽しみな時期でもあります。今シーズンは私も、この時期に大きなマダコを狙って釣りに出かけてみようと思っていますよ! こうご期待!

タコ釣りのタックルと仕掛!

04 タコ釣りタックル

では、明石のタコ釣りに使用するタックルについてです。

さまざまなメーカーからタコ釣り専用のタックルが発売されており、タックルは釣果に直結しますので、とても大事です。なので、私なりにちょっとだけ説明させていただきます。
まずはロッドですが、全体的に張りがあるテンヤ竿と穂先の柔らかいタコエギ竿があります。さらに、ジギングと兼用で出かける乗合船もあり、ジギング竿でタコ釣りをすることも可能です。
私のおススメはタコエギ竿です。その理由をあげるとすれば、タコエギ釣りはテンヤ釣りに比べて潮に流されにくいこともあり、潮流の速い明石海峡ではとても有効な釣り方だからです。竿の長さは2m前後。バーチカルの釣りとなりますので少し短めでもよいと思います。
リールは、パワーのある両軸リール(ベイトリール)にPEライン2号を100mほど巻いておくとよいでしょう(船宿によって、オマツリ防止のためPEラインの号数指定もありますので、確認が必要です)。ショックリーダーはフロロカーボンの10号から12号ぐらいがベストです。

仕掛はいたってかんたん! リーダーに専用のタコエギスナップ(ダブル)を結びオモリ(明石海峡では50号指定が多いですね)を付け、最後にタコエギやタコ釣り専用のスッテを、オモリそばのスナップにダブルやトリプルで付けるのが流行りです。集寄アイテムもあり、潮が緩いときなどは有効ですが、逆に潮の速いエリアでは、流されてオマツリ! なんてこともありますので注意が必要です!

底取りや誘いからアワセまで、
釣り方のコツを解説!

05_3 釣り上げたタコ

狙うマダコは海底にいることから、タナはベタ底がメインとなります。仕掛を下ろして着底したら、まずは糸フケを取ります。オモリを「底から浮かせない!」のが重要です。そして、小刻みに竿先を上下させて、ラインを張る、緩めるを繰り返します。ちょうどエギで底を「トントン」と叩くイメージで、誘いの幅は小さめでOKです。さらに、誘いのリズムに変化を付けるのも有効です。とくに、誘った後は動かさずに止めておく「間(食わせの間)」がとっても大事だと覚えておきましょう。

05_1 アワセ

アタリは、足(手)を伸ばして触りにくるような小さなアタリと、一気にエギに覆いかぶさるってくるような大きなアタリがあります。ときとして、誘いを入れている最中に違和感や重量感を感じることも多いので、竿で聞いてみることも大切です。生命感を感じたらアワセを入れてみてください(これを聞きアワセといいます)。
アワセは、一気に覆いかぶさったときは即アワセで、足(手)を伸ばして触りにきたときは、ひと呼吸おいてアワセるとよいでしょう! 確実に掛けるためには、テンションを緩めないことが重要です。アワセは腕で竿全体を持ち上げるように力強くアワセましょう!

わたくしイノォのおススメアイテム!

06_IMG_4694 おススメのアイテム

ぜひ、おススメしたいアイテムは「マダコ用 パルパルスッテBIG オモリ無し 2セット」です!
アピール力の強いつやつやパール玉は本当によくタコを寄せてくれます。スッテ形状のダブルカンナも大型で問題なし。すっぽ抜けが少なくキャッチ率も高く、いつも良型のマダコをシブいときでも釣らせてくれる手放せないアイテムです! 本当よく釣れますよ!

そして、「タコエギ・タコスッテ用2WAYスナップ 2セット」はタコエギやタコスッテを2個セットできる船用スナップ。このスナップを使えば、さらにアピール力が倍増できるので便利です! スナップに2個とも「マダコ用 パルパルスッテBIG 」をつけてもよいですし、音(ラトル、ブレードサウンド)と光(グロータイプ)でタコを魅了する「マルチアピールタコエギ タコブレード」を片方につけ、大型のタコを狙うことも可能です。強靭なタコバリは大型にも問題なし! 本当によいサイズが釣れてくれます。今シーズンも本当にお世話になりましたよっ(笑)!

8月の釣行の様子は…?
今シーズンの明石海峡は好釣果!

07_2 マダコ釣果

さて、最後は今シーズンも明石沖にタコ釣りに出かけてきましたので、釣行の様子を書いてみたいと思います! 私自身、毎年楽しみなアツい夏のマダコ釣り! 今年は、どんな釣りになったのでしょうか? ではさっそく!

当日は左舷のトモに入り、朝一番から好調と、少しサイズは小さめですがタコの水噴射とともにタコが上がり始めます。数杯キャッチしたところで船中も賑やか! その後もタコエギをトントン! トントン! とリズムよく動かしていきます! そして、この日の当たりカラーを発見!? イエロー系に高反応で少しずつサイズもアップし500gを超える美味しいサイズも交じり始めました。「今日はよいのでは?」と釣友と会話も膨らみます。そしてその後、深場へ移動! ここでも700gから800gといったサイズが船中で上がり始めます。

まだまだ時間はたっぷり! 徐々に沖は船団となり始めます。ならば、ここでサイズアップを狙ってみよう! と「マルチアピールタコエギ タコブレード」を“しましまタイガークロー”から“タコスミブラックグロー”にカラー変更しました。海底でもシルエットがはっきり出るカラーでありながら、グローでさらにアピールを高め、よりタコに気づいてもらう狙いです。この作戦が大当たり! ここから1kg前後がノリノリとカラーセレクトがハマった瞬間でした。乗りが悪いときでも安定してタコにアピールし、反応がよかった「パルパルスッテBIG」は、途中から2本付けにするとさらに大活躍。たくさんのタコをキャッチさせていただきました!

今回は、ハマりにハマって20杯! 暑さを忘れるほど、よい釣果となりました! 

07_1 マダコ釣果

 

今後も暑い日が続くようですが、明石のタコ釣りはサイズもよくなり、これからも楽しい季節が続きます。そして、9月になると、タコが産卵を迎え、明石周辺の乗合船は一時的に休業となりますが、タコが産卵を終えた11月になると、また乗合船が再開され、サイズの大きいタコが混じりだします。

08 マダコの刺身

夏の数釣りベストシーズンは過ぎてしまいますが、みなさんもお手軽で、食べて美味しいタコ釣りにチャレンジしてみてください! 私も秋シーズンは、ぜひとも大ダコ釣りにチャレンジしてみようと思います! 1度は大ダコを手にしてみたいですよね…。では、私は次の釣りものに出かけてきます!

 

レポーターREPORTER

井上 隆史
プロフィール:井上 隆史
休みの日も家でのんびり過ごせない昭和のアラフォー世代。人なつっこい笑顔と誰とでも仲良くなれる性格とは裏腹に、ライトソルトをメインにワカサギ釣りまでこなすマルチなハヤブサフィールドスタッフでもある。『イノォさん』の愛称で親しまれ、関西圏を中心に週末の釣りを存分に楽しむ生粋のサラリーマンアングラーだ。