冬は寒くてオフシーズン?
それでも大ダイをねらう冬の「タイラバ」

春の乗っ込みマダイの美味しさに魅了され、「巻くだけ」でかんたんにマダイが釣れると聞いて始めた「タイラバ」。半信半疑だったものの、その奥深さに触れるうち、気がつけば完全に沼にハマっていました。
春・夏・秋と、それぞれの季節に特徴があるタイラバですが、冬のタイラバにはどのような特徴があるのでしょうか?

また、マダイといえばやはりお刺身ですよね。私もそれが一番のご馳走だと思い、これまで釣ってきました。しかし、実は刺身以外にも美味しいレシピが数多くあるとのこと…。そうした料理に必要なのは刺身に適したサイズではなく、「大ダイ」と呼ばれる60cmを超えるマダイなんです。
タイラバを始めてまだ日が浅い私ですが、そんな大ダイをねらって挑戦した冬の体験をご紹介したいと思います。

タイラバの“奥深さ”にハマってしまった

01_ 海苔棚

堤防からサビキで、アジやサバを釣るだけでも新鮮な魚が食べられて美味しい! 自分が釣ったという事実がより一層美味しさを実感させてくれ、それだけで満足していた私が、ひょんなことから「タイラバ」をやり始めました。

「タイラバ」とは、ヘッド(オモリ)にネクタイ(ラバー)とフック(ハリ)を付け、落として巻くだけの単純明快な釣り。単純とかんたんに言ったものの、やり始めて感じたのは単純がゆえの“奥深さ”
たとえて言えば、野球やサッカーはボールを打つ・蹴るといった単純なスポーツでも、かんたんにはプロにはなれません。また、料理でいえば調味料で味を調えるものの、5つ星の味なんてそうたやすくできるものではありません。…そんな感じでしょうか。

ちょっとたとえが極端過ぎましたが(笑)、本当に単純でかんたんに釣れてしまったら、すぐに飽きてしまいますよね? 実のところ、自然相手なので釣り方はいつも同じではありません。そのときの状況に合わせて攻略する……単純の先にある奥深さに完全にハマってしまったのです。

※よければ、私がハマってしまった「タイラバ」の記事もご参考ください
参考:初心者でも手軽(?)といわれる「タイラバ」に挑戦!明石の乗っ込みマダイの実態はいかに?

ハマったとはいえ…なぜ寒い冬にタイラバなのか?

02_ タイラバックス

寒い! 冬の海は寒い…。なんでこんなに寒い時期にわざわざ寒いところに行くのでしょう(笑)? まだまだ初心者レベルの私たち夫婦。それならなおさら、わざわざ寒くて厳しい時期に行かなくてもいいんじゃない? ってなりますよねえ。

しかし、冬にタイラバに出掛ける一番の大きな理由としては、遊漁船の予約状況が比較的空いているので、直前でも予約できちゃうことがある…というコト。前もって予約しておかないと「ハイシーズンの週末は予約で満船」なんて当たり前だったのに、もしかしたら…で乗れちゃうことがあるんです。しかも、出船時間が30分~1時間ほど夏に比べると遅くなるので、気持ちゆっくり寝れちゃうトコロもオススメのポイントです。
もちろん、そんな理由ってだけではありません。明石では冬時期特有のパターンがあるので、ある程度絞り込めば“ワンチャンをねらえる”といったことも挙げられます。

冬は「海苔パターン」で絞りやすい

03_ 海苔オレンジ

明石では12月ごろから海苔の養殖が始まるので、タイがその海苔をエサとして捕食します。なのでこの時期は、通常であればネクタイのカラーがオレンジや赤メインだったのが、黒や緑といった「海苔に近いカラー」メインになるのです。まだまだ経験の浅い私たちにとって、ネクタイのカラーで迷う手間が省けるのはありがたいのです(笑)。

04_ 夫婦で大鯛
夫婦そろって釣り上げた良型の大ダイ! 帰港後の別撮りは記念のいい思い出になりました

しかし、だからといってオレンジや赤が釣れないわけではありません。黒とオレンジなど、色の異なるシングルカーリーのネクタイを2枚セットし、ハの字になるように組み合わせることもあります。ただし、どんな組み合わせであっても、当日のパターンをつかめないとボウズになってしまうことも……。ここがタイラバの奥深さであり、難しさであり、攻略できたときの大きな楽しさでもあるのです。
寒くて厳しい状況ではありますが、68cm60 cmの大ダイを夫婦で釣ってしまえば、寒さも吹っ飛んでしまいます。

冬は当たればデカイ!

少し語弊があるのですが、釣れれば全てがデカイというわけではなく、チャリコと呼ばれる小さなサイズのタイもモチロン釣れます。私がお伝えしたい“当たればデカイ”というのは、この時期には大ダイをねらえるチャンスがある(=多い)ということなんです。

これは知人から聞いた話なんですが、2月と8月はほとんどのマダイが底で寒さや暑さをしのいでいるそうです。しかし、捕食能力の高い元気な大ダイは中層ぐらいまで浮いているとのこと!! といったわけで、知人は普段はタイラバをしないそうなんですが、2月と8月だけは大ダイをねらってタイラバをするんだと言っていました。なんだか夢がありますよね。
パターンにハマれば船中で大ダイが何枚も釣れ、大ダイ祭りなんてこともあります。

05_ 船中大鯛祭り
普段は個人の釣果写真しか経験がなかったのに、船長さんから大ダイ撮影の依頼があると、照れくさいですがとても嬉しいものですね

冬の大ダイはごちそうだった!
食べて分かった実力と広がるレパートリー

マダイは40~50cmぐらいが美味しいとよくいわれますよね。60cmを超える大ダイとなると大味で水っぽいなんて聞きます。あとは、大きいのでさばくのが大変ということも、実際にはあります(笑)。
しかし一方で、冬のマダイは脂肪を溜め込んでまん丸に肥えて、1年で最も美味しくなる季節…なんて言い方もされます。果たして実のトコロはどうなんでしょうか?

釣り上げた冬の大ダイを恐る恐る刺身で食べてみると……美味しい!! 個体差はあると思いますが、冬の大ダイは刺身でも十分に楽しめることが分かりました。
いつも「枚数が釣れない…」「ちょうどいい食べごろサイズが釣れない…」と、わが家では刺身で食べてあとはアラ煮で終わり…なんてことがほとんどです。しかし、大ダイとなると話は別。いろいろな調理方法で、食卓に彩を添えてくれました。

06_ 天ぷらカブト焼き

なかでも驚かされたのが、アタマの部分でした。いつもはお頭をアラ煮にするのですが、脂が乗り身も詰まっていたので「カブト焼き」にしたところ、とても美味しかったのです。
普段であれば刺身や天ぷら、カルパッチョ、タイ飯、丸ごと塩焼きなど、せいぜい1品か2品程度なんですが、量がある分、料理のレパートリーが増えるのも大ダイならではの魅力ですね。

また、大ダイ料理でよくおすすめされるのが「西京漬け」。普段は刺身にすると身が薄くなりがちですが、身厚な切り身を焼いて食べる味わいは格別でした。冷凍保存もできるので、困ったときのお助けおかずになるのも嬉しいポイントです(笑)。

07_ 鯛切り身

最初は春の乗っ込みマダイをきっかけに始めたタイラバでしたが、気付けばその奥深さに引き込まれ、季節ごとのパターンを追うようになっていました。なかでも印象的だったのが、寒さの厳しい冬にこそチャンスが広がる「大ダイねらい」です。力強い引き応えはもちろん、釣り上げたあとの楽しみも格別。身厚な大ダイは刺身だけでない料理の幅広さで、食卓を豊かに彩ってくれました。
冬だからこそ味わえるこの魅力こそが、私を冬のタイラバへと向かわせている理由なんです。ぜひみなさんも、機会があれば冬のタイラバにチャレンジしてみませんか?

なお、冬の海苔パターンを攻略できれば大ダイも夢ではありませんが、海苔棚の水面下には無数のロープが張り巡らされています。ポイントに近付き過ぎたり、無理なキャストを行うと、フックがロープに掛かってしまい大変危険です。周囲への配慮とルールを守ったうえで、安全第一を心掛けながら、夢の1枚をねらってくださいね。


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レポーターREPORTER

デカ白メガネ
プロフィール:デカ白メガネ
大阪から和歌山での堤防釣りを初めて数年。アウトドア好きがこうじて釣りを始めた初心者アングラーです。四季を通じて釣りをメインにBBQをしたり、キャンプを楽しんだり…。冬はスノーボードも楽しみつつ、1年中アウトドアを満喫しています。