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春になり暖かくなると全国の川で渓流釣りが解禁されます。この時期がくると大自然の中で大好きな釣りを楽しむため、毎週のように山に通ってしまいます。この楽しさをもっとたくさんの方に知ってほしいと思うのですが、渓流釣りの話をするたびに「分からないことが多くてハードルが高い…」と言われてしまいます。
そこで、渓流釣りが初めての方やこれから始めたいという方に、いつも私が聞かれる「渓流釣りの素朴な疑問」についてお答えしたいと思います。
よく聞かれる、渓流釣りの素朴な疑問はだいたいこの5つ!
- ●どこの川へ釣りに行けばいい?
- ●どこで釣り券を買うの?
- ●車はどこに停めたらいいの?
- ●ライフジャケットは必要?
- ●魚のキープはどうするの?
どこの川へ釣りに行けばいい?
日本のほとんどの川には漁業権が設定されていて、どこでも勝手に釣りをしてよいわけではありません。「さぁ渓流釣りを始めよう」と思ったときに、一番初めに浮かぶ疑問が「どこへ釣りに行けばいいのか分からない」ということです。
もちろん、釣り方やどのような雰囲気を求めるかによっても選ぶ場所は全然違うのですが、私が川(釣り場)を選ぶ一番のポイントは、「漁協が活発に活動している」という点です。
最近ではホームページだけでなく、SNSでも頻繁に活動の情報を発信している漁協が増えています。そういった漁協では魚の放流だけでなく川への「入川経路の整備」や、釣りやすいように「枝打ち」してくれていたり、「魚の生息環境を守る活動」なども行っています。
渓流釣りはトラブルの多い釣りですが、こうした漁協が管理している川だとトラブルも少なく、快適に釣りを楽しめるのです。
どこで釣り券を買うの?
まずはインターネットで漁協のホームページを調べてみてください。たいてい遊漁期間と遊漁料、そして券の販売場所が記載されています。しかし漁協の方は高齢の方も多く、あまり頻繁に情報を更新していない漁協もあるため、ホームページの情報だけで券の販売所に行くと既に販売所がないことがあります。また、個人宅が販売所になっていることもあります。
私は初めての川で券を買うときは、必ず前日のお昼に「明日○時ごろに券を買いに行きたい」と(営業しているか確認の意味でも)電話をするようにしています。
ほかにも最近では、「つりチケ」や「FISHPASS」といったスマホのアプリから券を購入することができる川も増えています。ただし、いつでも券を購入できるのでとても便利ですが、現地に着いてから買おうと思うと電波が入らなくてアプリが使えないこともあるので、できるだけ山に入る前に購入しておきましょう。
車はどこに停めたらいいの?
基本的に道路脇の邪魔にならないところに停めさせてもらっています。ただ、道路脇のスペースは車が離合するための待機場所になっているところもあり、そうしたところは必ず看板が設置されているのでよく確認しましょう。また、林道では林業の方などの大きな車が通ることもあるので、道路に残された轍(わだち)をみて邪魔にならない幅を判断してください。
そして、釣りの間は長時間人目のつかない場所に車を駐車することになるので、車上荒らしなどにも十分注意してください。
そのほか、車ではなくバイクで行くこともおすすめです。ゆっくりと景色を見ながら(自然を肌に感じながら)走り、駐車場所を差ほど気にすることもありません。気になったポイントでさっと降りて釣りをすることができます。
私のよく行く和歌山県では県の内水面漁連が冊子を作っていたり、ホームページ上でも駐車位置やポイントの情報をたくさん載せてくれているので、こうした情報も参考にしてみてください。
ライフジャケットは必要?
ライフジャケットに関しては、渓流釣りでは着用していない人が多いのが現状です。でも私は安全面を考慮し、基本的には着用するようにしています。
ただ。海釣りで着用するような浮力体の大きな物や膨張式の物ではなく、パドリング用などの身体に密着するタイプの物です。これですと動きの制限も少なく川での移動時にも邪魔になりません。
また、川の事故は落水よりも転倒の方が圧倒的に多いのですが、ライフジャケットを着ていると身体を保護してくれるので安心です。
魚のキープはどうするの?
渓流では常に移動を繰り返すので、クーラーボックスを持ち歩くことはできません。そのため腰にぶら下げるクリール(いわゆる魚籠(びく))やリュックに入る小型のクーラーボックス、保冷バッグなどが使われています。最近ではアユ釣りに使う友バッグなんかも人気です。
私はもっと簡素に、ジッパー付き保存袋に魚を入れて、それを麻でできた袋に入れています。ときどき水に浸けて冷やしてあげて、車に戻ってからクーラーボックスに移し替えています。ただ、渓流魚はたくさんキープするとすぐにいなくなってしまうので、個人的に家族分4尾を上限と自分で決めて、釣りを楽しんでいます。
渓流釣りの素朴な疑問は解決したでしょうか?
確かに分からないことや暗黙のルールなども多く、ハードルの高い釣りかもしれません。しかし渓流釣りは、釣りだけでなく自然そのものを楽しむことができます。あまり釣果に恵まれない日でも、川の音を聞きながら美味しいコーヒーを淹れて飲んだり昼食をとったりする時間は、日々の喧騒を忘れさせてくれるかけがえのないものです。
みなさんもぜひ一度、思い切って渓流釣りの世界に足を踏み入れてみてはいかがですか?
レポーターREPORTER
兵庫県在住
海のエサ釣りに始まり、ライトゲーム、青物釣り、タイラバを経て、ここ数年は渓流ルアーやエリアトラウト、アユ釣りなどをメインに、家族で釣りや川遊び、キャンプなど自然を満喫。「ライトガチ」をモットーに道具や方法にこだわり過ぎず、楽しむことに全力を注いでいる。
インスタグラム:
@azuman1980 (URL:https://www.instagram.com/azuman1980/)