出典:写真AC
INDEX
2.エキスパートのジギングサビキ
井上さんのパターン
(1)釣れるパターンを導きだす手順
これまでの基本を踏まえて、さらに踏み込んでいきましょう。
魚を探していくのに釣り人それぞれの探り方があります。井上さんは堤防でジギングサビキを使う場合、どのように絞っていくのでしょうか? アクションを具体的に聞いてみました。
①最初はただ巻き
青物を主体にねらうならただ巻きがオススメだそうです。
魚の反応を見て食わないようなら速く巻いたり遅くしたりと変化や緩急をつけるのもいいそうです。ただ巻きのスピードに関してはリールのギヤ比やリールのサイズに寄るところはありますが、井上さんの場合、1秒間に1回転を基準にして、もっと速くしたりゆっくりにしたり調整されるようです。
②ストップ&ゴー
メタルジグが着底したあと巻き始めます。次に巻くのを止めて糸を張ったままカーブフォールで沈める。コレを繰り返すそうです。
巻くとメタルジグは浮き上がるので、巻く回数で探れる層が変わります。巻き回数を決めて巻き、何パターンか試すことで魚がどの層にいるか探るとのこと。
③青物の反応が薄い、イマイチ追いがない場合
先程の巻きのアクションから、シャクリのアクションにチェンジします。
着底してから数回シャクってカーブフォール。シャクリ上げる回数で層を変えて探っていくそうです。巻きは効率よく広範囲を探れますが、シャクってからフォールさせることで、ジギングサビキの移動距離を抑えて丁寧に探れるうえ、底の魚もねらいやすいアクションだとのこと。
また、合わせ技として、カーブフォール中にゆっくり巻きながらフォールさせることで、沈むスピードを遅くさせて、速い動きに食いきらない魚を食わせることができるそうです。
④ナブラやボイルがあったとき
魚が捕食している方向に投げて、底をとらずに着水から5カウントさせてすぐ巻き始めます。
青物が追って来ているのが見えたなら、巻くのを急に止めて落とすことも有効。逆に急に巻きスピードを上げるのも手だそうです。
井上さんは、このような手順で魚を追い詰めていくそうです。確かにジギングサビキにはいろいろなアクションがありますが、このように順番に組み立てていけば効率よく魚を探すことができます。
これらを踏まえて上手くジギングサビキを使いこなせば、より楽しく、よりたくさん魚が釣れるようになるかもしれませんね。
3.エキスパートからのこの時期の注意!!
ここまでは釣り方の話をお伺いしてきましたが、大事なことはそれだけではありません。快適に過ごすため、釣りに集中するために、釣り以外のアドバイスもお聞きしましょう。
服装
「この時期、涼しい日もあればまだまだ暑い日があったりと、調整が難しい時期です。
朝方は肌寒いこともありますし、日差しが強い時間帯もあります。簡易のレインウエアやソフトシェルのようなコンパクトに収納できていざというときに羽織れる、風を通さない服を持っていくといいでしょう。また、紫外線対策のために肌を露出しない服装が理想です」
クーラーボックス
「最低30L以上のサイズは必要です。秋にかけて魚のサイズも上がりますから、もっと大きい物があってもいいでしょう。また、日中の暑い時間帯に備えクーラーに飲み物を多めに入れて行きましょう」
ということで、気にしていただきたいのは気温や紫外線。
とくに寒暖の差が激しくなる夏から秋のシーズンは服装が選びにくい時期です。釣りは自然が相手の遊びですから、いろんな状況に備えて安全に楽しみましょうね。
最後に、井上さんからジギングサビキ初心者の方に注意点を伺いました。
井上さん: 「タックルのセット方法はカンタンですが、メインラインにPEラインを使っている場合、短くてもよいのでリーダーを必ずセットしてほしいですね。直接PEラインを仕掛に結ぶ場合、せっかく大物が掛かったときに抜けてしまうことがあります。すっぽ抜けない結び方ができれば問題ないんですが、初心者の方には難しいので…」
とはいえ、リーダーをちゃんと組めていないとリーダーそのものがすっぽ抜けます。PEラインとリーダーの結束をしっかり覚えて堤防に行きましょうね。
全ての技術は基本の積み重ね。きっちり備えてよい釣りを!