INDEX
- ● 山上の異国
- ● 東京アングリング・エンド・カンツリー倶楽部
- ● 中禅寺湖の魚
- ● 日光浪漫譚
- ● 僕にとってのLAKE CHUZENJI
- ● 関連アイテム紹介
日光浪漫譚
僕が初めて中禅寺湖の釣りに興味を持ったのは小学校の修学旅行で訪れたときだった。群馬側から日光入りし、その道すがら今も営業されている白根魚苑さんにて生徒みんなでのマス釣り体験があったのだが、そのときが釣り少年にとって唯一活躍できる瞬間だったと記憶している(笑)。しかし、その後の養魚場見学で見た巨大なマスたちに興奮したことしかほぼ覚えていない。
白根魚苑
住所:〒378-0414 群馬県利根郡片品村大字東小川4653−16
HP:https://www.shiranegyoen.com/
とくにそれ以降釣りに来るチャンスはなく月日は流れ、初めて中禅寺湖へ釣りに来たのは2013年のことだ。
きっかけはひじょうに自分らしいと思うのだが、お世話になっていたショップで紹介されていたレイクトラウトの写真がパイクにそっくりだったのだ。体やヒレの色に歯の生えたギザギザの口周り。トラウトであるはずなのにどこかパイクの面影を持つ不思議な魚に目を奪われた。今思うと長かったイギリス生活から戻ったばかりで、”パイクシック”になっていたのかもしれないが、中禅寺湖にもう一度ロマンを感じ足を運ぼうと思ったのは紛れもなく自分が経験した「パイク釣り=ヨーロッパの釣り」だった。
ついでに…少々強引な後付けかもしれないが、高校の修学旅行でグラバー園を訪れていたことも、自分の中では偶然ではなく運命めいたものを(勝手ながら)感じずにはいられない。
僕にとってのLAKE CHUZENJI
僕は人里離れた山奥や秘境といわれる釣り場で釣りをするのも大好きだが、中禅寺湖の最大の魅力の一つは「人や歴史と、魚の距離がとても近いこと」だと思っている。山側と呼ばれる南岸で自然に囲まれながら1日を過ごすのもよし、レストランやカフェもある北岸の国道側で、釣りの合間に美味しいものを食べたり観光も兼ねて釣りをするのもよし。自然と文化圏が調和するバランスが絶妙なのだ。しかも釣れてくる魚は、時に海外の釣り雑誌を彷彿とさせるほど美しい。きっと北海道を除いた本州で、10kgに届くような大型トラウトが誰にでも釣れるチャンスがある夢のある湖はそうそうないだろう。
LCCが発達した今、住んでいる場所によってはわざわざ日光の奥地へと足を運ぶよりも、北海道へ飛行機で行くほうが経済的かもしれない。しかし歴史と伝統に彩られ、海外へと釣りに行くようなロマン溢れる中禅寺湖は、一度は足を運ぶ価値があると僕は言い切ってしまう。
なんだか不思議な縁があり、昨年から中禅寺湖のチャリティーTシャツの製作・販売を始めた。自分の好きなヨーロッパや魚が結び付き、そして何よりこの湖・LAKE CHUZENJIを前にするとカッコいいことがしたくなるのだ。「先人たちの意思を引き継いで〜」と言ってしまうと大言壮語が過ぎるが、過去にマス釣りを楽しむ紳士たちが日光の自然を愛する交流クラブを創ったように、これからの中禅寺湖の釣りに前向きなインパクトを与えたメンバーの1人に自分もなれないかと、メーターオーバーのレイクトラウトを釣るよりも難しそうな夢を見てしまっているのかもしれない。
関連アイテム紹介
レポーターREPORTER
栃木県在住。国内のトラウトフィッシングから海外の釣りまで、人生を豊かにするライフスタイルとしての釣りを日々模索し発信しているフィッシングピーターパン。PIKE STREET MARKETディレクター。ひと×コト×Sakana栃木PRアンバサダー。
サポートメーカー:Huerco、BIGFISH1983、Rマジックテスター。VARIVASフィールドモニター、Patagoniaプロセールスプログラム。
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