釣具メーカー社員の釣りについて行ってみた 東条湖で早春のバス釣り
週末は明るく楽しくがモットーの若手営業マンに密着

菅原くん_text-photo岳原雅浩

一般のアングラーにとって、釣具メーカー社員のイメージはどのようなものでしょうか…? 普段職場では難しい顔をしながら机に向かっている、釣具メーカー社員のプライベートにお邪魔する企画の第5弾。今回は関西屈指のトーナメントレイクであり、ワカサギ釣りでも人気の東条湖を舞台に「早春のバス釣り」
業界的にはイベントや展示会などで忙しいこの時期に、かねてから協力をお願いしていたところ、たまたま「バス釣り大会のプラに出かけるからどうですか?」と誘ってくれた若手営業マンの菅原くん。大事な大会の練習&下見なのにイイの? と思いつつ、どんな感じでプラをするのか興味津々で同行させていただくことに。しかも、「釣ってもらっても全然OKですよ!」と気軽な感じがありがたい。さて、どんな週末を過ごしているのでしょうか…?

意外にも(?)実はしっかり者

01_IMG_1030.JPG 受付事務所で準備をする菅原くん

前日のやり取りで「8時ごろ現地集合で」と連絡をもらっていた私。「ごろ」って、果たして8時前なのか8時過ぎなのか…、20代という若い世代の時間感覚がつかめなかった私は早目をねらって自宅を出ることにしました。途中コンビニで食料を買い込み、ナビ通りに東条湖に到着。菅原くんに「着いたよ」と連絡を入れると、「受付事務所で準備してますよ」との返信。「ごろ」は8時前のことだったか…とホッとするとともに、早目に到着した私よりも先に着いてるなんて意外!? なんせ、普段職場で見せる軽~い感じ(失礼!)からは想像できず、なんだか朝から見直してしまったのでした。

受付事務所でタックルの準備をしていた菅原くん。普段、東条湖で開催されている「NBC兵庫チャプター」にも参戦しているバスアングラーなのですが、この日は翌日開催される「東条湖ウィンターリーグ」という大会のプラ(プラクティス=練習・下見)で訪れたという状況。よくよく考えると、大会のためにわざわざ練習をしたり、待ち合わせ時間よりも早く来ていたりと、実は真面目なんですね(笑)。

02_IMG_1034.JPG 受付事務所内での風景
受付をされていたのは、なんと有名バスプロの三原さん!? 菅原くん、なんでそんなに仲良しなの…?

そんな菅原くんが準備をしながら、気さくに会話をされていた受付の方……。なんと、雑誌・TVでも活躍され、「JB TOP50」「Basser All Star Classic」といったメジャー大会にも参戦されている三原直之プロ!! まさかまさか、地元の湖の受付にそんな方がいるとはつゆ知らず、大変失礼いたしました…。どおりでトロフィーがたくさん飾ってあるわけです。

といった意外の連続に驚かされながら、準備ができたところで早速出船です。受付事務所に隣接した桟橋から船に乗り込み、ワカサギドームを横目にのんびりと8時20分に湖面を滑り出しました。

03_IMG_1033.JPG 受付下のバスインテリア
04_IMG_1116.JPG 天井からぶら下がる大きなプラグ
05_IMG_1032.JPG トロフィー
カントリーロッジ風のインテリアがお洒落な受付事務所(東条湖ビッグバイトさん)。そして三原プロのトロフィーが窓際でひときわ輝いていました

東条湖(東条湖BIGBITE)

住所:〒673-1301 兵庫県加東市黒谷25
HP:http://www.tojokobigbite.jp/

tojoko_IMG_1025.JPG 東条湖BIG BITE

大会って緊張感ある~

06_ IMG_1063.JPG ロッドを握る手元

さて、ひとまず本湖を抜けて最上流へと向かう菅原くん。当日のプランとしては、水の色や水温、バスの姿を確認しながら上流を目指すとのこと。最近降った雨が春の雨であれば、上流のインレットから温かい水が流れ込み、水温が上がるため釣れる可能性が高いそうです。
アラバマリグやI字系プラグをサーチベイトに、深場と浅場を魚が行き来できそうな岩盤を見つけては手早くキャスティング。リズムよく上流へと向かいました。

07_IMG_1044.JPG フットエレキを踏む足元

今回の釣り、実は菅原くんにとっては今年初のバス釣りだそう。仕事でのお付き合いや他の釣りに忙しく、なかなかバス釣りに行けなかったとのことで、しかもローカルイベントのプラということで、感覚を取り戻すリハビリ的な要素もあるようです。

08_IMG_1074.JPG I字系プラグをもってニンマリ
これを投げれば、後ろからバスが追いかけてくるはずなんですよ! とI字系プラグを手にニンマリ

途中、自身にとって大会ってどんな感じ? と聞いてみたところ、「プライベートで楽しく釣るもの好きなんですが、大会に出ると魚1本(尾)を釣りあげることの重みと緊張感がたまらないですね」と話してくれました。特に冬のイベントは、「伸るか反るか」より一層ヒリヒリした感覚が味わえるとのことで、それが楽しいそうです。のんびりとお気楽に過ごす釣りスタイルもイイですが、経験やテクニックを駆使し1本を獲ることの大切さを味わうのも、ひとつの楽しみ方なんですね。

そんなさまざまな話を聞きながら、上流へと釣りあがっていきます。「釣れそうな水の色と気配ですね!」と、本当に楽しそうにキャストを繰り返していく菅原くん。しかし、思うようにバスは姿を見せてくれません…。

09_IMG_1048.JPG 東条湖の景色
10_IMG_1174.JPG 岩盤

東条湖の中・上流は川のように細く、クネクネと蛇行しているのですが、その両岸にはいくつもの大きな岩盤が露出して迫力満点! 日頃見ることのできない「これぞバスフィールド」といった景観に、個人的に岩好きな私はテンションも上がります。そんな景色を堪能しつつ、中流域の大きな岩盤とガレ場に挟まれたポイントに差し掛かったとき、「今のアタリかな~ぁ?」と菅原くん。岩盤に向かってキャストしていたラバージグ(3/8oz)にどうやら何かしらの生命反応があったようです。私もタンデムでダウンショットをキャストしていたのですが、同様に「クンッ」と小さなアタリ。しかし残念ながら2人とも初バスキャッチとはならず、アタリもそれっきりでした…。

その後も続けて上流まで船を流しましたがノーバイト…。午前中は少し早目の11時半に切り上げ、昼休憩を取りに桟橋へと戻ったのでした。