お魚大好き「かわちゃん」こと川田一輝さんがお届けする、ほのぼのイラストコーナー!
第29弾となる今回も川田さんのアイデアで始まった、あいうえお順にお魚を紹介する連載! では、どうぞ~!
五十音順にさかなをご紹介! 題して…『あ・い・う・え・おさかな』。
シリーズでお届けしています。さて、どんなお魚が登場するでしょうか?
今回は【サ行】のお魚です!
サクラマス
川は弱肉強食!
綺麗な渓流で産まれたヤマメ。狭い川では強いモノがエサを独占し、弱いモノは大きくなれません…。(まるで学校や会社のようですね)
大きくなれなかったヤマメは川を下り、海へ渡ります。
海は実力主義!
海は広く敵も多いですが、エサも多い。海に適応したヤマメはどんどんエサを食べ、もと居た川のヤマメよりもさらに大きくなります!
見た目も変化!
顔つきもワイルドに身体もシルバーに輝く姿はもうヤマメではありません!! 身体もはるかに大きなサクラマスになるのです。
川で生きられなかったヤマメが海を見つけたように、みなさんにとって輝ける海が見つかりますように!
シュモクザメ
「シュモク」は金を打ち鳴らすT字の道具!
T字の先に目があるその独特な姿から、ハンマーヘッドシャークともいわれます。
頭を使って好物のエイを海底から掘り出したりと、とても便利な頭ですが、目が離れすぎているため正面は死角なんですって!?
腸を肛門から外に出す「腸洗い」という特殊な行動をすることがあります。寄生虫の排出を行っているそうな…。
そしてウチワシュモクザメは、メスだけで小ザメを産むことができます。
生まれた子ザメは母ザメと同じDNAのクローン! なんとも変わった面白いサメですね~。
スポッテッドガー
生きた化石と呼ばれる淡水の古代魚。
ペットとして人気でしたが大きくなれば1m近くになるため、飼えなくなったガーが池や川に放流され長らく問題になっていました。
そこで環境省が特定外来生物に指定し、2018年4月をもってガー科のさかなは輸入・販売・飼育の禁止に至りました。
(それまでペットとして飼っていたさかなは申請をして許可が下りれば飼育可能です)
今までどの熱帯魚屋にもいたガーはもういません。あと10年20年したら会えなくなるさかながどれだけ出てくるんでしょう…。
どんな生き物もルールを守って大切に飼ってあげてくださいね。
セトダイ
イサキの仲間。東日本では出回らない(?)
瀬戸内で獲れるタイ型の魚=セトダイ。
瀬戸内海では「タモリ」の名前で店に並びます(笑)。
元は平知盛(トモモリ)からきていましたが、いつの間にやら笑っていいともに!
コショウダイよりも旨味が濃く、「タモリの煮付け」はたまらなく美味! 旬は今8月なので、瀬戸内へ行ってぜひ召し上がれ。
ソウシハギ
間違って食べないでくださいね!
少し前までは南の海にしかいませんでしたが、温暖化でどんどん北上してきました。
関西なら大阪湾、日本各地で釣れています。
見た目はウマヅラハギに似てますが、中身は大違い! 内臓に強い毒を持ちます(キケン)。
その名も「パリトキシン」フグの毒の70倍ともいわれています。解毒方法もなく自然治癒しかありません…。
見分け方は、青い模様と大きな尾ビレ。もし釣れても絶対食べないでくださいね!
(内臓を傷つけただけでも危険!)
※ただし、沖縄では昔から刺身やムニエルなど、白身を美味しく食べているそうです。
いかがでしたか?
実は! この『あ・い・う・え・おさかな』をまとめた、「あいうえおさかな お風呂ポスター」が完成! お風呂が水族館に…。
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レポーターREPORTER
1990年大阪生まれ。さかなたちの“おかしな”生態を書籍やメディアで伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」や釣り番組・情報番組に出演中。
著書に「ツッコミたくなる おさかな図鑑(ワニブックス)」「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。SNSの総フォロワー数70,000人以上
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