効率のよい貝堀りメソッド 1
〝触診法〟を伝授します!
熊手を使って掘れば、貝はいくらでも採れるはずです。ですがここでは、あえて別の方法をひとつご紹介します。それは〝触診法〟です。
適しているのは、誰かが掘って、こんな水たまりのようになった場所。狙い目はこの水たまりを中心にその周囲となります。
大規模な貝の掘り痕があるということは、そもそもそこには多くの貝がいたということの証。そして穴の周囲は掘られておらず、しかも水が適度にあるため砂が柔らかくなっているのが特徴です。
まさに〝触診〟のように(?)砂にわしわしと埋めた指先で貝の在りかを感知して掘りあてることから〝触診法〟と呼んでおります。砂を掘りだすことなく貝を探していけるため、どんどん広範囲を探っていくことができるのが大きな特徴です。あっちでわしわし、こっちでわしわし……。ちょっと見た目はヘンですが、効果的なので、ぜひ試してみてくださいね!
あ……砂の中には割れた貝殻などもありますので、それで指先を切ったりすることもあります。まあまあ、そんなこともあるよねー……ぐらいな感覚の方のみ、お試しください……。
当日、採れた貝です。左上から時計回りにアサリ、ハマグリ、ツブガイです。数少ないツブガイはおいといて、ここ富津海岸では、アサリの中にハマグリがまじっている感じ。おおよそアサリ8に対してハマグリ2ぐらいの割合でしょうか。ハマグリが出たら当たり、みたいな感覚があります。
ですが、先ほどの〝触診法〟を用いることで、このハマグリの捕獲率を高めることもできるのです。
ハマグリ(左)の表面はツルツル。一方、アサリ(右)の表面はザラザラです。もうおわかりですね。触診をしながら指先で貝を触ったときに、このツルツルかザラザラを読み分けることで、ハマグリばかりを選び採ることができるのです。わしわし、わしわし……あっ……ニヤリ。ぜひ楽しんでみてくださいね!
富津海岸では、ひとりひとつずつ、網の袋がもらえますので、それに詰め込めば超過料金なくひとり分、となっているようです(具体的にはひとり1㎏までと決まってますが、この袋に入れておけば、測ることもなく退場できました)。そもそもひとり1㎏って、とても食べられる量じゃありませんから。
万が一、あまり採れなかった場合もご安心ください。管理型潮干狩り場ならではの穴場がございます。
効率のよい貝堀りメソッド 2
出口近くの貝塚で貝拾い
実は、最も貝の密度が高いのは、何を隠そう出口付近の岸際ではないでしょうか。
会場ではしばしばこんなアナウンスが流れます。
〝貝の選別は沖で行ってください〟
そうなんです。多く採りすぎた人たちが、出口近くの岸際で貝を選別して、その場にたくさん放っていくんです。
こんな感じ。まるで貝塚ですね。岸近くは砂が熱せられてて熱くなってもいますので、そのままになると貝が死んでしまうこともあるよう。なので「選別するなら沖で~」というアナウンスがされているわけですが、どの遊びにもルールを守れない残念な方はいるわけでして……。ならばそれを有効に活用しようと。貝塚からの貝拾いです。
一瞬でたくさん拾えるのですが……これじゃ潮干狩りじゃなくて貝拾いです。
なんていいますか、潮干狩りって狩猟本能を刺激する魔力のようなものがありますので夢中になってしまいます。なんとなく食べ放題のバイキングランチとも似ているのですが、皿にとるだけとって食べ残しだらけ……というのがはしたないのと同じで、みんなで気持ちよく楽しめるような気遣いも考えたいものですね。
ちなみに沖で手際よく選別している人の多くは、平たいトレー型のカゴに貝を入れて選んでました。
さて、十分な量の貝を採ることができました。
海水で一晩砂を吐かせれば、美味しく食べることができますが、一度夜に砂や泥を落として海水を取り換えることで、より砂吐きが行き届いた貝を食べることができると思います。
皆さんも、ゆったりと楽しく潮干狩りを楽しんでくださいね!