「そうだっ!離島へ釣りに行こう!!」
チャンスがあれば行ってみたい離島アジングトリップ

寒風吹きすさぶ12月。今年もそろそろ終わりかな…と、足元からの冷えを噛みしめる今日このごろ。そんな寒さとは裏腹に、いつもこの季節になると意識し始めるのが小さなルアーでアジを狙い、小気味良いアタリが楽しい「アジング」や同様にメバルを釣る「メバリング」だ。

夜釣り

アジは実はもう少し早い時期からスタートしているのだが、これから水温が下がり上向いてくるメバルも狙えるこの季節に、なぜか私はソワソワしてくる。そしておそらくその原因は、過去に釣り仲間と訪れた離島での釣り旅が楽し過ぎたからだろうと自覚している。
近場で釣りを楽しむお手軽さとは逆に、あえて遠出してみるのも一興。過去に訪れた離島での、発見と驚き、楽しみがいっぱい詰まった遠征釣行回想録をお届けしたい。

アジ
アジ

いざ島へ!

夕景
車運転

夜も明けやらぬ12月の午前3時。この日を半年も前から楽しみにしていた僕たちは、時間通りに気温3℃の寒風吹く会社の駐車場に集まった。3年前から年に2回の恒例行事となった「離島アジングトリップ」も今回で6回目。徐々に釣り人としての欲深さから、数、型ともに望めるであろう、やや遅めの12月の釣行を狙った。入ってくる情報はどれも好釣果ばかり。当然期待も高まる今回のツアーだが、何も釣りだけが狙いではない。離島で過ごす一夜は、現実から離れ、少年の頃のお泊りキャンプを髣髴(ほうふつ)させる。美味な食と仲間たちとの触れ合いを存分に楽しむことができるツアーでもあるのだ。誰一人遅刻することなく、意気揚々と出発したのだった。

乗り場到着
荷物

高速道路と下道を走ること約6時間半。途中、楽しみなキャンプに欠かせない食材や念のための生きエサを買い込み、すっかりと陽が昇ってしまった9時過ぎに、島へと渡してくれる高速船乗り場に到着した。例年より1ヶ月ほど遅いせいかさほど釣り客も多くないようだ。片道チケットを購入し、一緒に乗り込む地元の方に少々邪魔な荷物でご迷惑をかけながらも、高速船はスムーズに出船した。

雨

実は出船したあたりから気づいてはいたが、島に到着してみると生憎の暴風が吹き荒れている。雨こそは降っていないものの、空は曇天で風は7~8mあるだろうか。みんなパラダイスを期待していただけに、表情も少し曇り気味。

テント

しかし、せっかく訪れたのだからと、長旅の疲れをものともせず、早速ベースキャンプ地を決め、各々自前のテント張りの準備に取り掛かった。ところがところが、風があまりにも強いためテントを簡単に張ることができないありさま。みんなで協力しながら今にも飛びそうなテントを必死で押さえ、立ち上がったテントに重石代わりの大荷物を入れるなど四苦八苦。このまま風がやまなければ釣りに大きく影響が出てしまう・・・。

自転車

さんざん苦労しながら、何とかテントを張り終えた僕ら。風予報をチェックするが一向にやむ気配はない。どうしようかと悩みつつ、私は白波の立つ海面を眺めていたのだが、今のうちにとレンタルサイクルを調達しに行く者や、どこから拾ってきたのか野生動物の白骨化した頭蓋骨で記念撮影する者、さっそく湯を沸かしてカップラーメンを食べる者などさまざま。そうか、僕らは優雅な島時間を満喫するために来たのだったと、お天道様に諭されたようだった。

動物の頭蓋骨
湯を沸かす