待ちに待った夏!
釣りが楽しい季節になりました。いつ、何をしようか、考えるだけでワクワクしますね。でも、水辺に行く回数が増えるということは、水難事故にあう確率が増えるということでもあります。安全対策についてちゃんと考えていますか?
警察庁の発表によると、昨年夏(7~8月)の水難事故件数・水難者は618件、735人。そのうち、海・河川での事故が263人、行動別では魚とり・釣りが79人とトップです。楽しいレジャーが一転悲劇の日に…、なんて本当に嫌ですよね。
そこで、皆さんに思いきり釣りを楽しんでいただきたいから、今回の『ウェア豆知識』ではちょっとカタいお話を。少しでも水辺の事故が減るように、最後まで読んでいただければ幸いです。
ライフジャケット着用のススメ
「自分に限って事故にあうことはない」、そう考えていませんか? どれだけ気をつけていても、水辺にいる限り事故の可能性はゼロではありません。「もしも」に備えることは、とても重要なのです。そのために徹底してもらいたいことが「ライフジャケットを着用する」こと。どれだけ泳ぎが得意な人でも、水中に転落した場合、パニックになって冷静な対応ができません。結果、溺れてしまうことに…。実際、釣り中の水中転落した場合のライフジャケット着用時の生存率は、未着用時の約1.4倍(海上保安庁調べ)。ライフジャケットを着用することで助かる命が確実にあります。「暑い」「めんどくさい」「かっこ悪い」と考えている方、今いちどライフジャケットの必要性について考えてみてください。
ライフジャケットは、身につけてこそ真価を発揮する
ライフジャケットについてまず大事なのは、「常時着用すること」です。当たり前のことですが、ただ所有しているだけでは、いざというときに何の役にも立ちません。過去に起きた事例では、ライフジャケットを堤防に置いたまま水中へ転落したというものがあります。いくら自分が気をつけていても、事故は起こります。自分が、家族が、後悔しないためにも、水辺にいる時は常時必ずライフジャケットを着用してください。
ところで、釣りをする際に身につけるライフジャケットは、大きく分けて2種類あります。浮力材が発泡素材でできている『固定式』と、浮き輪などがたたまれた状態の『膨張式』です。ただ、どちらのタイプも夏はやはり暑い…。私、HEATスタッフCも暑がりかつ汗かきですので、本当に大変です。しかし! 最近ではメッシュタイプのものやウエストポーチ型のものが発売されています。また、冷感素材の服もさまざまなメーカーから発売されており、そちらと併用して着用すると暑さが軽減できます。(ハヤブサからも冷感ウェアシリーズが発売中です!)工夫しながら、快適に釣りを楽しみましょう。
ライフジャケット、正しく着用できますか?
ところで、読者の皆さんはライフジャケットを正しく着用できますか? ライフジャケットは、正しく着用しないとむしろ危険です。「当たり前だよ」と自信がある方も、「ちょっと不安だなぁ」という方も、着用の際には以下の点に気をつけてください。
サイズが合ったものを着る
大きすぎると、いざというときに身体が抜けてしまうなど、さらに危険な状態に。自分の身体にぴったりフィットするものを選びましょう
ベルトがあるものはきっちり締める
肩・横・前などにベルトがあるものは必ずすべて締めましょう
股紐があるものは、必ず股下を通す
股紐の存在は忘れられがち…。股下を通すことを怠ると、水中でライフジャケットだけが浮き、身体は沈むことに…。特に大事なのでもう一度言います! 必ず股紐は股下を通しましょう!