青物から根魚まで!
伊勢湾で楽しむ「タテ釣り」の基本と実践法

どうも、HAZEKINGです。
突然ですが、釣り人なら誰しも一度は「大物を釣ってみたい」と夢見たことがあるのではないのでしょうか。実は私もそのうちの1人で、これまでに海上釣堀や管理釣り場などでブリやタイ、サーモンなどを釣り上げてきました。

そんななか、2025年の伊勢湾では青物が絶好調。SNSを眺めていると、クーラーボックス満タンの青物を写した投稿が次々と流れてきて、釣り欲は高まるばかり…。これは行くしかないでしょう(笑)。そこで今回、伊勢湾で大物をねらえる「タテ釣り」に出掛けてきました。

青物はもちろん、タイやヒラメ、ハタなど釣れる魚種は豊富。どれも高級魚ばかりなので、何が釣れても思わず笑みがこぼれてしまいます。大物釣りと聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、タテ釣りは比較的釣果につながりやすいのが魅力ですよ。

伊勢湾では「タテ釣り」と呼ぶ

04_ タテ釣り仕掛

「タテ釣り」は地方や釣り人によってさまざまな呼び方があります。代表的な別名を挙げると「落とし込み釣り」「食わせサビキ」「泳がせサビキ」「アンダーベイト」などがあります。そんななか伊勢湾では「タテ釣り」と呼ぶのが主流で、イワシやアジなどのベイトを掛けて、そのまま大物をねらう釣り方を指しています。

05_ ベイト

そしてこの釣り最大の強みはマッチザベイト。その地域に生息する大型魚が捕食している小魚をエサとすることで、より自然にエサへの捕食を促すことができます。ベイトが付くと高確率でアタリがあるので、竿先がプルプルと震え、直後に大物が襲いかかる瞬間はスリル満点ですよ。
伊勢湾ではベイトのイワシが回遊する6月から10月がベストシーズンです。

タテ釣りのタックル

06_ タックル

それでは、伊勢湾で使用するタテ釣りのタックルをご紹介しましょう。ポイントによって最適なハリの号数やオモリは違うので、遊漁船の予約時にあらかじめ確認することをおすすめします。

大きく分けると2種類の仕掛

タテ釣りの場合、専用のサビキ仕掛を使用します。アジなどのサビキ仕掛と比較するとハリスが太く、青物などの強烈な引きに対応できる仕様となっています。そして、大きく分けると2種類の仕掛に分類されます。

07_ 仕掛

1種類目はハリのみの仕掛で、あらゆる角度からの光を反射し魚にアピールするものです。個人的な使用感ではありますが、イワシが掛かりやすく、大型魚のフッキング成功率が高いように思われます。

ちなみに魚の活性が低い場合は、アピール力を増すために「後付けのサビキバリ」を使用することもあります。

2種類目はサバ皮やホロシールなどがハリに付いた仕掛で、擬似餌の色と滑らかな動きが、ベイトフィッシュの食性を刺激しアピールしてくれます。
こちらも個人的な使用感ではありますが、アジが掛かりやすく、ボトム付近の反応が渋い際に状況を打開するのに使っています。

また、伊勢湾のベイトサイズは10~15cm程度なので、ハリの号数は7号程度がおすすめです。ただ、クエやマハタなど底物をねらう場合は根に潜られないようファーストランを強引に寄せる必要があります。そのため、ハリスは最低でも10号以上のものが必要になります。

釣行に持っていく仕掛は、ベイトの状況によって使い分けると釣果につながりやすいため、最低でも2種類の仕掛と、さらにハリのサイズ違いで3種類を用意しておくと安心です。また、釣り上げた際に仕掛が絡まることも多いので、各種予備を5個ずつ準備しておくと心強いでしょう。
ただし、仕掛は高価なので多くを用意するにはお財布に負担が…。不足した場合は現地購入できるケースもある(遊漁船上で買える)ので、遊漁船に事前確認のうえ、少なめに準備しておくのも手です。

12_ 仕掛は多数

感度とパワーが求められる竿

この釣りでは、ベイトの動きをキャッチする柔らかく高感度な竿先と、大物を引き上げるパワーが必要になります。正直、矛盾した性能であり、特異性が高いので専用竿が一番おすすめです。もし代用する場合は、ライトゲームロッドもしくはジギングロッドが流用できます。

竿調子としては7:3が一般的で、大型魚に違和感を与えにくいです。オモリの負荷は水深20~100mに対応できるよう、30~100号あたりが標準サイズとなります。

13_ 竿

リールはカウンター付きがおすすめ

タテ釣りで最も大切なことはベイトを掛けること。そのためにも、群れが泳ぐ水深に仕掛を調整する「レンジ調整」は必須テクニックとなります。電動リール、手巻きリールどちらでも使用できますが、水深を表示するカウンターが付いているものを選びましょう。

14_ リール

ただ、状況によって潮の流れやボトムの形状で数値に誤差が出る場合があります。そこで、道糸は水深マーカー付きのPEライン3号200mを使用しましょう。正確に水深を把握でき、大物とのファイトでも安心してやり取りできます。慣れた中級者の方はラインの号数を細くすることで、感度を高めることもできますよ。

また、ボトムをねらう場合は、根に潜られないようドラグを最大値に設定し、中層まで浮かせたあとに調整すると、キャッチの確率が上がるのでおすすめです。